ミッシング吉田恵輔監督の映画は面白い事が多いので、これも見てみました。
重い・・・憂鬱で辛い内容です。
実際にあった事件を参考に作られている様ですが、これはキツイなあ・・・・
石原さとみさんが、とても頑張っていました。
綺麗とかそういうのは全て捨てて(むしろ、そういうのに全くかまけていられない様な女性を熱演)
かつ、ああいう風になってしまうのも理解できるのだけれどヒステリックで、夫にあたりちらしたり・・・
凄いな偉いなと思ったのは夫の青木崇高。
妻の態度に切れずに、いつも落ち着いていなくちゃと踏ん張っている。なかなかこんな風に出来ないですよね。
良い夫だなあ・・・
それと、報道のありかた、マスコミの第一線の社員の心の葛藤なども中村倫也を通して描かれています。彼は心の優しい良い人、だから見ていて辛い。
そして石原の弟。こちらも辛いなあ・・・。悪人ではないが気が小さくてね・・・・。
★以下ネタバレ★石原弟は同僚に誘われてスロットをしに行っちゃってたのよね。それを隠したかったんだね・・・。とはいえ結局バレちゃって会社も解雇されるのだけれど。その後バキュームカー?のお仕事をしている最中に、怪しげな男と少女を目撃する。後日偵察に行って、逆に変質者として警察に捕まってしまう・・・アチャー。
そして2年後、、相変わらず娘探しをしていて、状況は変化無し。
でも、似た様な少女行方不明事件が起こる。もしや同じ犯人では?と思ってしまうのも解る・・・
結局そちらは解決。無事戻って来た娘とその母が石原夫婦がビラ配りをしている処にやってきて、何か自分たちにも出来ることはありませんか?何かしたいんです、って言うのですよ・・涙 そこで夫が遂に泣くシーンはぐっと来ました。
石原さんは、通学路の横断歩道の見守り係を自ら受け持つのよね。偉いよ・・。上の行方不明の娘さんが見つかった時も心から喜んでいたし。あの夫婦に幸あれと願うばかりです・・・。もちろん娘さんも見つかって欲しいけど・・・でも難しいよね、、、以上
ラストの方で流れる世武裕子さんの静かな音楽は「怪物」の坂本龍一さんの曲と少し似た雰囲気。素敵でした。
ミッシング (2024/日)
監督 脚本 吉田恵輔
音楽 世武裕子
出演 石原さとみ / 青木崇高 / 中村倫也 / 森優作 / 有田麗未 / 小野花梨 / 小松和重 / 細川岳 / カトウシンスケ / 山本直寛 / 柳憂怜 / 美保純
あらすじ 地方都市で幼女の失踪事件が発生。地元TVの報道記者である砂田(中村倫也)は失踪した娘の情報を探し求める夫婦を取材する。失踪当日、母親の沙織里(石原さとみ)は、弟(森優作)に娘の面倒を託し、気分転換に好きなアイドルのコンサートに出かけていたが、娘は自宅近所の公園で弟と別れてから忽然と姿を消したのだ。世間はアイドルのコンサートに出かけていた沙織里とその弟を容赦なくバッシングし・・・・
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あんのこと重い・・・。こちらも実話をもとにしているそうです。
覚悟して見たけれど、予想以上だった・・・・。
★以下ネタバレ★介護施設で真面目に働き、薬物の会合、学習の会合に参加し、シェルターでやっと一人暮らしが出来たと思いきや、コロナ。
そして信頼していた兄貴分の多々羅の事件を知る。ものすごくショックだったろうな・・・。
そして唐突な展開。近隣の身勝手な母親から小さな子供を預かる。でも一生懸命親身になってその子の世話をする。
そんなある日、またあの毒母がやってきて(こいつが最強のガン)祖母がコロナかも死にそうだからきてくれと懇願され、自宅に・・・。
母親がうるさいからと児童相談所に電話し保護されてしまった事を知り、今迄日記に毎日〇をつけ、覚せい剤を辞めていたのに、またやってしまい・・・最後はマンションから落ちて自〇してしまう 凄く悲しかった・・・。
彼女に手をさしのべる人や施設・行政等もあったのよね。あったけれども、結局・・・ はー
多々羅の知人の記者・桐野(稲垣吾郎)が記事に・・・って処も、あれがきっかけで、色々物事が変わってしまったのかもしれないと言うシーンも切なかったな・・・。以上
あの母親と祖母、彼らは昔どういう関係だったんだろう。生れつきあの母親がああいう人間ではなかっただろうから、あの母親がああなってしまうに至る過去や出来事も知りたいと思ったな。祖母はDVを受けるあんをかばってくれたり助けてくれたらしいが・・・・。
凄く引き込まれて、一気見。
河合さんはホントにこういう人がいたんじゃないかと思う位でした。とても頑張っていたのに、、、
回りの役者さんも、みなさん名演及びナイスキャスティングでした。
あんのこと
2024年
監督 入江悠
出演 河合優実 佐藤二朗 稲垣吾郎 河井青葉 早見あかり
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月見る前から、色々と評判を聞いていたので、かなり身構えて鑑賞。
殺人犯についてじっくり描く作品だと思っていたら、宮沢りえ夫婦の部分もかなりメインに描かれていて、2人が高齢で子を授かった。 しかし最初の子が心臓疾患で3年寝たきりで・・・という経験をしており、今度の出産に踏み出せない、色々心配で・・という部分についても多く時間を割いていて、この映画は色々描きたい内容・問題が多かったのね・・・。
とはいえ、施設の中の様子や患者さんへの問題ある対応等、二階堂ふみのキャラとか、酷いな・・って思うシーンも多かったです。
★以下ネタバレ★オダギリジョー、優しい夫よね。マンションの管理人として働き始めるも同僚が凄く嫌な男、でも最後の最後に海外で賞をもらえて本当に良かった! この夫婦の関係がラストでは少し温かい雰囲気だったのが救いでした。
そしてメインである殺人犯のさとくん。彼がどういう風に実行に移す様になってしまったか?については、謎が多くて解らない感じになっていました。ただ同棲している彼女いて、聾唖者という設定になっていたのは、どうなんだろう・・・。犯人のモデルになっている人間がいるわけで。以上
月 (2023/日)
監督 脚本 石井裕也
原作 辺見庸
出演 宮沢りえ / 磯村勇斗 / 二階堂ふみ / オダギリジョー / 長井恵里 / 大塚ヒロタ / 笠原秀幸 / 板谷由夏 / モロ師岡 / 鶴見辰吾 / 原日出子 / 高畑淳子
あらすじ かつてヒット作を出した小説家の堂島洋子(宮沢りえ)だが今は作品が書けなくなっている。
人形アニメ制作者の夫昌平(オダギリジョー)と二人暮らしていた。
洋子は生活のため、そして小説のヒントを求め、重度障がい者施設で働き始め、そこでさと君という職員(磯村勇斗)と出会う。
2016年に神奈川県相模原市で起きた知的障がい者殺傷事件に材を得た辺見庸の同名小説の映画化。