自然環境の保全整備
国立公園課・自然環境整備課では、重要な自然景観や、多様な生態系の保全・再生に取り組み、地域の自然や文化とのふれあいを深めるための下記の施策を展開しています。
担当部署:国立公園課・自然環境整備課
行政資料
国立公園
日本を代表するすぐれた自然の風景地を「自然公園法」に基づき国立公園に指定しています。
管内では、昭和47年5月15日に西表国立公園が我が国で24番目の国立公園に指定され、平成19年8月1日に石垣島地域を加え西表石垣国立公園となりました。西表島及び石垣島の一部と、その間に広がる石西礁湖と呼ばれる東西20km、南北15kmのサンゴ礁海域が公園区域となっています。
国立公園内では、風致、景観に影響を与えるおそれのある一定の行為(建物や看板の設置、樹木の伐採、動植物の採取など)を規制するとともに、適正な利用を推進するためのビジターセンター、歩道、展望台などを整備しています。
○パンフレット
自然環境保全地域
人の手がほとんど加わっていないすぐれた自然環境を維持している地域を「自然環境保全法」に基づき、原生自然環境保全地域または自然環境保全地域に指定しています。
管内では、昭和58年に崎山湾自然環境保全地域(沖縄県八重山郡竹富町)を指定し、平成27年には区域の拡張を行い、崎山湾・網取湾自然環境保全地域となりました。
本海域は、多様なサンゴからなるサンゴ群集が発達しているほか、海産顕花植物であるウミショウブ群落等の海草藻場が分布し、魚介類の生息及び産卵基盤となっています。
●管内の自然環境保全地域
地域名 |
位置 |
面積(ha) |
指定年月日 |
特色 |
---|---|---|---|---|
崎山湾・網取湾 |
竹富町字崎山及び字西表地先海面 |
1077.1 |
S58.6.28 |
アザミサンゴをはじめとする豊富なサンゴ礁と海中生物 |
・指定書
・保全計画書
・生態系維持回復事業計画
・区域図
世界自然遺産の登録に向けて
「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づき、国や民族をこえた、人類が共有すべき顕著で普遍的な価値を有する物件を保護するために世界自然遺産への登録を推進しています。
管内では、琉球諸島が平成15年に環境省及び林野庁により設置された「世界自然遺産候補地に関する検討会」において、世界遺産条約に定める条件を満たす可能性が高いと評価され、その後も琉球諸島の世界自然遺産登録に向けた取り組みを進めています。
○推薦書(平成29年2月1日ユネスコ世界遺産センターへ提出したもの)
- ○奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島世界自然遺産候補地科学委員会
- ○日本の世界自然遺産
- ○琉球弧自然フォーラム~未来へ引き継ぐために~
- ○奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島世界自然遺産候補地の普及啓発ロゴマークについて
自然再生事業
過去に失われた良好な自然環境を取り戻すために、「自然再生推進法」に基づく取り組みが全国で行われています。
管内では、石西礁湖内において、高水温による白化やオニヒトデの食害等により衰退したサンゴ礁を昭和47年の国立公園指定当時の姿に再生することを長期目標として事業に取り組んでいます。平成18年2月に石西礁湖自然再生協議会が設立され、地元住民、NPO、行政など地域の様々な主体と協力して石西礁湖の豊かなサンゴ礁を取り戻すための取り組みが行われています。
○パンフレット
サンゴ礁の保全について
サンゴ礁は様々な種類のサンゴや魚、貝など多様な生き物が集まる生物多様性豊かな場所です。また、良好な漁場や観光資源であり、自然の防波堤としての役割を有するなど人間生活にとっても重要な場となっています。しかし、陸域からの赤土流出、オニヒトデの大量発生、白化現象など様々な要因によりサンゴ礁が危機に瀕しています。
沖縄奄美自然環境事務所では、国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターを中心として国内外のサンゴ礁保全に貢献していきます。
国際的なサンゴ礁の保全の枠組みである国際サンゴ礁イニシアティブ(ICRI)を推進することを目的として設置された施設です。サンゴ礁のモニタリング調査、サンゴ礁に関する情報の収集・整理・提供、サンゴ礁生態系に関する普及啓発活動を実施しています。
エコツーリズムの推進
地域の自然環境の保全に配慮しながら、時間をかけて自然とふれあうエコツーリズムを推進しています。平成19年6月20日に「エコツーリズム推進法」が成立したことを受け、同法に基づく全体構想の作成を支援しています。
○リーフレット
自然とのふれあい
国立公園を訪れる利用者などに自然に親しみ環境保全への理解を深めてもらうため、ビジターセンター等を拠点として、自然観察会等の多彩なふれあい行事のプログラムを実施しています。
また、小中学生を対象とした「子どもパークレンジャー事業」を実施しています。レンジャー(自然保護官)の指導のもと、小中学生のみなさんに国立公園のパトロールや動植物の簡単な調査を行うプログラムなどを体験してもらい、自然とふれあい、環境の大切さを学びます。
○パンフレット
- 自然とのふれあい