第273回 平野屋で大根炊き~北嵯峨紅葉散策~その7
鳥居本の景観保存区にある愛宕神社「一の鳥居」の下にまで来ました。
こちらは、鮎司 平野屋という茶店です。(高級料亭でもあります)
今回は、ここから少し登ったところにある愛宕念仏寺まで進みます。
ただ、その前にこの平野屋で昼食を頂きます。
撮影日は、2014年11月16日日曜日午後1時半。
ここが、今回の北嵯峨散策のある意味メインです。
平野屋の表に並んでいた縁台に座ると、こちらの景色を堪能できます。
石垣の上でカエデが紅葉に染まり、その向こうが清滝道です。
この写真は、クリックすると拡大されます。
そして、その縁台の前にこちらの石が置いてありました。
注連縄(しめなわ)が巻きついていますね。
縁台では、志ん子などの茶菓子と抹茶がいただけます。
奥の座敷などでは懐石など料亭メニューがいただけるのですが、
今回のお目当て「大根炊きセット」は、
その中間の中奥(土間から上がった最初の部屋)でいただきます。
ここは畳に上がると、囲炉裏の前に神棚がいらっしゃいました。
「お店」だけに、ゑびす神が祀ってあります。
では、その「大根炊きセット」(1970円)の料理を紹介します。
先ずは、こちらが出てきました。
花が浮かんでいることから、「桜湯」と分かりますね。
適度な塩味が、桜の香りを引き立てますね。
桜湯を飲んでいるうちに、
囲炉裏に金網が置かれその上に餅が乗りました。
餅が2個なのは、自分と母の分です。
餅は、炭火でゆっくりと焼かれます。
桜湯を飲みきるころに、こちらの大きな椀と番茶が来ました。
椀を開けると、中から揚げが1枚と大根が3切れが出てきました。
「聖護院」でしょうか、まるくて大きな大根です。
ウチでは大根は脂身の多い濃い出汁にするのですが、
こちらは正反対の薄味の洒落た風味の出汁です。
天盛りの柚皮の香りで、温まります。
大根が大きいので、これだけで満腹になりそうです。
何とか大根を食べ終わったころに、餅が焼けてきました。
ようやく餅が焼けたようです。こちらは、砂糖醤油で頂きます。
まるでデザ-トですが、まだまだ終わりではありません。
最後は、こちらの志ん子を頂きます。
志ん子は小麦粉を練ったお菓子ですが、
味も食感も京都の水無月よりも名古屋の「ういろう」に近いです。
それをきな粉と粉末黒砂糖をかけて食べます。
抹茶も、自分が立てるよりも香り高くおいしかったですね。
これで「大根炊き」セットは全部ですが、
ここでこのマッチを紹介します。
これは、2014年10月下旬にここに下見に来たときに頂いたものです。
そのときはここの女将さんが相談に乗ってくださって、
ウチの母に「大根炊き」セットを勧めていただきました。
さて、このマッチの使い方です。
先ずは、中にあるこの紙を抜き取ります。
次にこのマッチ箱をよく振って、ここからマッチを取り出します。
こちらの穴からは、1本しか出ないようになっています。
そして、マッチの先の色を見ます。ここがおみくじになっています。
紺色ですから、自分は「中吉」ということで……
結局、この「鮎司 平野屋」には1時間以上いました。
結構くつろいでしまい、後の予定が大変になってきました。
(なんとしても、大覚寺には行くつもりです)
店先にはたくさんの方がいらして、撮影会のようになっていました。
まぁ、この店自体が観光スポットですから……
では、この坂道をさらに上っていきます。
先ほどの地点から、約50m北上しました。
左(西)側の垣根の向こうが『鮎司 平野屋」で、
右(東)側の石垣の上が鳴滝道です。
ただ、この上り坂はこの辺りから急になって
約100m先で鳴滝道と同じ高さになります。
先ほどの地点から、約100m北に登りました。
蛇行しながら、鳴滝道と同じ高さになってきました。
その辺りで、左(西)側を向きました。
石垣の上にお地蔵さんがいらっしゃいました。
たぶん、この辺りで昔亡くなられた方のお墓を兼ねていると思います。
そのお地蔵さん周辺は、このように杉林です。
この辺りの杉は「北山杉」と言い、細長いのが特徴です。
(もちろん、人工的に加工してこの太さになっています)
これだけの杉を見ると、今が春でなくてよかったと思います。
(スギ花粉症なもので……)
さらに、急な上り坂を約100m北に進みました。
この辺りで、この道は平坦になります。
左(西)側が渋滞しているようですが、実は1列だけの駐車場です。
その細長い駐車場は、道沿いに約100m続きました。
この駐車場は、鳥居本や化野の観光に便利です。
第271回ブログから続く鳥居本景観保存区沿いのこの道をたどるか、
鳴滝道から回り込むと、この駐車場に入れます。
さらに蛇行しつつ、この道を約50m進みました。
向こうに人がたくさん集まっている場所がありますが、
あの辺りでこの道と右(東)側の鳴滝道が合流します。
その合流利点で、さらに北を見ました。
このトンネルは「清滝トンネル」で、
抜けた先に蛍で有名な清滝川が流れています。
上の道は、愛宕神社への参詣道ですね。
ただ、今回はこの周辺の紅葉散策がメインなので、
これ以上は登山をしません。
その地点で、左(西)を向きました。
こちらは、天台宗愛宕寺(おたぎでら)~通称:愛宕念仏寺~です。
先ほどの集団は、こちらの寺院に入っていかれました。
では、この愛宕念仏寺仁王門をくぐります。
仁王門をくぐる前に、こちらを見ます。
こちらは、寄木造の「阿形」の仁王様ですね。
そして、こちらが「吽形」の仁王様です。
まだ赤い色が残っていらっしゃるので、
300年前か400年前くらいのものでしょうか?
仁王門をくぐったところで300円払いました。
こちらは、様々な石仏で有名な寺院です。
では、この石段を上り愛宕念仏寺境内に入ります。
こちらの仁王様も、石仏ですね。
石段は、いったん北上します。
向こうに「三法の鐘」がありますが、石段は途中で南進します。
(つまり、そちらには後で参ります)
その辺りで周囲を見渡すと、あちこちにカエデが見受けられます。
この愛宕念仏寺の紅葉も、この辺りでは有名ですね。
では、この辺りで南に進路を変えます。
石仏群の向こうに、地蔵堂が見えていますね。
こちらが、その石仏です。
こうして見ると、1体1体お姿が違うことが分かります。
さらに石仏が、沿道にずっと並んでいらっしゃいます。
こちらの石仏は、近年彫られたものです。
元々中世の墓石だった化野念仏寺の「西院の河原」とは、
そこが全然違います。
まぁ、ここはここで味があるのですが。
参道が地蔵堂の真下で突き当り、また北上していきます。
もうすぐ、愛宕念仏寺の境内に入っていきます。
ようやく上り坂も終わり、愛宕念仏寺境内に入ってきました。
手前が「ふれ愛観音堂」で、奥が本堂です。
ここから愛宕念仏寺境内散策が始まるのですが、
もうだいぶ写真を貼りつけたので、ここから先は次回とします。
今回はここまでです。
~次回は、この愛宕念仏寺を散策します~
~追記~
「鮎司 平野屋」のサイトを貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
普段は、アユ料理や「ぼたん鍋」がメインのお店です。
今回自分は予約なしで行きましたが、
なるべく予約を取った方がいいようです。
実際もし奥で料理を食べるつもりだったら
この日(2014年11月16日)も満員だったわけですし、
今回はうまく開いているタイミングで中奥に入れただけだったので、
「大根炊き」セットでも予約を取るべきです。
(「大根炊き」セットは、数量限定品でした)
実は自分と母が食事中に、中国人の恐らく新婚カップルが来られて
奥での食事を断られていました。
しばらく待たれたら偶然席が空いて中に入っていかれましたが、
TVの影響でしょうか、この店は結構来客が多いようです。
~追追記~
今度は愛宕念仏寺のサイトを貼り付けます。
こちらは紅葉と石仏群で年々参拝者が増えており、
だんだんこの辺りを代表する寺院となってきています。
詳しくは、ここをクリックしてください。
~さらに追記~
この辺の地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
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