第259回 住吉大伴神社~きぬかけの路散策~その5
龍安寺山門前から、南を向いています。
目の前に「きぬかけの路」があって、その先に龍安寺の門が見えます。
(龍安寺境内をきぬかけの路が分断しているのが、よく分かりますね)
今回はここからきぬかけの路を西に向かい、
住吉大伴神社を経由して御室の仁和寺に向かいます。
撮影日は、2014年10月18日木曜日午後3時。
ゆっくりしていたら、西日が気になる時間になってきました……
とりあえず、この「龍安寺前交差点」で横断歩道を南に渡ります。
すると、ちょうど59系市バスが停留所に入ってきました。
「仁和寺までは遠いし、バスに乗ろうよ」
自分のちょうど後ろを歩いていた中年カップルが、
そんなことを話し合ってこのバスに乗っていきました。
金閣寺から龍安寺を経由して、仁和寺まで歩くのは大変ですし……
その横断歩道を渡って、きぬかけの路を西に向きました。
先述の通り、ここから先も歩いていかれる方は
衣笠山を歩かれた方の半分もいらっしゃいません。
と言いますのも、仁和寺に行くには
さらに向こうに見える住吉山を越えなければなりません。
「龍安寺前交差点」から、きぬかけの路を西に約10m進みました。
ここで南を向くと、竹林の中に飲食店が見えます。
この辺りには、観光客用に様々なお店が並んでいます。
とは言え、その飲食店も竹林の周辺だけで
西に進むとすぐに住宅がまばらに点在する程度になります。
ちなみにこの左(南)側は、一軒の大きな豪邸です。
ここの塀は、100m以上続きます。
先ほどの地点から、きぬかけの路を西に約120m進みました。
先ほどの豪邸を通り抜けると、完全に山道に入ります。
ただこの写真では分かりにくいのですが、
目の前の電柱付近は橋になっています。
こちらが、その橋から下流(南)側を向いたものです。
前回ブログに出てきた鏡容池から流れてきた小川で宇多川と言います。
この川はこのまま南に流れて行って、天神川と合流します。
その小川を越えて西に向かうと、住吉山山中に入ります。
住吉山に入ると、急に道が左にカーブします。
ただ、山の中でも平坦で上り坂になりません。
実は、龍安寺自体かなり標高が高い位置にあります。
さらに、きぬかけの路を進みます。
だんだんカーブしていき、進路も西向きから南向きになります。
さらにきぬかけの路は、左にカーブします。
完全に南向きになった途端、急な下り坂に転じます。
こちら側の歩道に、石製鳥居が見えます。
また、向こう側歩道には石碑が見えますね。
こちらが、先ほどの写真でも見えた石碑です。
この「きぬかけの路」に関するものです。
その右側に細い道が見えますが、
ここを上ると突き当りに「住吉山墓地」があります。
その石碑から、きぬかけの路の向い側を見ています。
石製鳥居のある神社が見えますが、こちらが大伴住吉神社です。
きぬかけの路に面しているこちら側が正面に見えますが、
実は右側にある細い道の先に正面があります。
その細い道を進みます。
向こうに男性が歩いておられますが、その辺りが神社の正面です。
その男性がいらした地点まで歩いて、振り返りました。
脇のお地蔵さんにお参りした後に、「大伴住吉神社」に向かいます。
石製鳥居をくぐって、大伴住吉神社境内に入ってきました。
では、男性がお参りされている本殿に進む前に
手前の手水舎で手を清めます。
こちらが、大伴住吉神社の本殿です。
御祭神は、大伴氏の祖霊神である天忍日命(アマノオシヒノミコト)と
さらに住吉三神です。
正確な建立年月日は分かっていませんが、
平安京遷都(794年)の際に有力貴族の大伴氏も京都に移住して、
その際に祖霊神をこちらに祀ったのが、この神社の始まりです。
ただ、大伴氏は奈良時代の時点ですでに藤原氏の後塵を拝しており、
さらに平安時代に入って866年の応天門の変による伴善男失脚後は、
大伴氏は完全に没落してこの神社も徳大寺氏に奪われました。
(徳大寺氏は藤原氏の分家で、龍安寺の鏡容池を造営しました)
徳大寺氏はこの神社を「住吉神社」と改めたのですが、
1947年に再び天忍日命を合祀して、今の形になりました。
本殿の左側に、さらに左に抜ける道があります。
では、そちらも覗いてみましょう。
本殿の左側は少し広くなっており、そちらに末社の祠があります。
その先の石製鳥居の向こう側が、先ほどの「きぬかけの路」です。
こちらが、その末社である小松尾神社の祠です。
御祭神は、天照大神(アマテラスオオミカミ)と
大己貴命(オオナムチノミコト)です。
賽銭箱には「十禅師権現」と書かれています。
こちらは、元々この横にいらした末社のことです。
(今は廃社になっています)
目の前の赤い社が、この神社の本殿です。
次は、この本殿の前から正面に戻ります。
本殿の正面に戻って、本殿を背に境内を見下ろしています。
では、ここを通り抜けてこの神社を出ます。
住吉大伴神社を出て、北西を向いています。
次はここを約20m進み、突き当りのきぬかけの路に出ます。
住吉大伴神社の「きぬかけの路」沿いの鳥居の前で、南を向きました。
ここから、かなり急な下り坂ですね。
きぬかけの路の左(東)側は住宅地に変わりますが、
右(西)側は住吉山山中となります。
住吉大伴神社から、きぬかけの路を南に約100m進みました。
ここで、交差点になります。
その交差点で、右(東)を向きました。
もう住吉山を越えて、両側が住宅地ですね。
この奥の突き当り(仁和寺の塀)を右(北)に進むと轉法輪寺に、
左(南)に進むと五智山蓮華寺に行けますが、
そこまで進むと11月下旬に北嵯峨に辿り着けないので、
その辺りは今回ブログでは見送ります。
その交差点を通り過ぎて、さらにきぬかけの路を南下しています。
急な下り坂が続きますが、よく見るとずっと向こう(南)にある
京都市街地(おそらく花園方面)をここから見下ろせます。
(写真では、上手く写りませんが)
きぬかけの路は住吉大伴神社から南下して、
約250mで下り坂が平坦になり右(西)にカーブします。
右に見える駐車場の上に小さく墓地が見えますが、
その辺りが五智山蓮華寺になります。
先ほどの場所から、きぬかけの路をさらに100m進みました。
右へとカーブしたきぬかけの路は、真西に向いてまた直進します。
きぬかけの路が真西に向いた辺りに、「御室」バス停があります。
今ちょうど59系市バスが停まっています。
そのバス停前で、右(北)を向きました。
この向こうに仁和寺のかなり大きな駐車場があるのですが、
手前に桜並木がずっと続いています。
桜は、この仁和寺の象徴ですね。
「御室」バス停から、西に約50m進みました。
ここは、「仁和寺前」交差点です。
実は「仁和寺前」交差点は二つあるのですが、ここは東の方です。
ちょうど仁和寺の南東端で、五叉路の交差点です。
「仁和寺前」交差点に、こちらの標識がありました。
ここ「仁和寺前」交差点で、「きぬかけの路」が終了します。
ここから西は、一条通です。(妙心寺方面から伸びています)
ただ、ここから西に道は続いていますので、
ウチのブログの「きぬかけの路編」自体はまだまだ続きます。
東側の「仁和寺前」交差点から一条通を西に約150m進むと、
西側の「仁和寺前」交差点に出ます。
その辺りに大きな建物が見えますが、それが仁和寺の二王門です。
市バスの「御室仁和寺」バス停の背後に、茶店がありました。
ただ、ここは毎週木曜日が定休日です。(撮影日も、木曜日です)
そして、こちらが世界遺産の天台宗御室派総本山仁和寺二王門です。
手前に自動車が走っていますが、一条通沿いにこちらの門があります。
本来ならこのまま進むのですが、もう4時を回ってしまいました。
5時に閉まってしまうので、この日はもうこれ以上進めません。
その仁和寺仁王門か前から、南を向きました。
この先に見える小さな山が、双ヶ岡(ならびがおか)です。
双ヶ岡の南側に丸太町通が通っており、
その辺りにJR嵯峨野線「花園」駅があります。
約100m先でこの道は突き当りますが、
そこに京福電車(嵐電)北野線「御室仁和寺」駅があります。
では、今回はそこから帰ることにします。
今回は、ここまでです。
~次回は、仁和寺の庭園を散策します~
~追記~
一条通について
一条通は、京都御苑の乾御門付近西に伸びています。
(第196回ブログにその辺の様子があります)
そこから西に時々南北にずれながら、
妙心寺の北側を通り過ぎるとそこから北西に進路をとり、
京福電車(嵐電)北野線「妙心寺」駅を経由してここに辿り着きます。
平安時代の一条通は現在の丸太町通ですので、
この通りとはまた別の通りになります。
~追追記~
きぬかけの路を散策するなら
自分はこの辺りの道を何日かに分けて回っていますが、
仁和寺~金閣寺間を一気に回るなら、市バスか自転車を勧めします。
ただ、市バスの場合はもし健脚なら往きは徒歩で、
帰りは市バスに乗るべきです。
バスばかりでは、道々の情緒は味わえませんし……
また、自転車で進むならなるべく東の金閣寺から西に進み、
仁和寺からは丸太町通に戻ってから東進しましょう。
(つまり、このブログ通りに進むルートです)
きぬかけの路は東の方が西より標高が高く、
もし逆進すると、上り坂ばかりになります。
~さらに追記~
この付近の地図を貼り付けます。
詳しくは、ここをクリックしてください。
京都駅からなら、駅北側市バスターミナルから
205系市バスなどに乗って「北野白梅町」駅で降ります。
そこから京福電車(嵐電)北野線に乗り、「龍安寺」駅で降りて
北に約1kmで今回ブログ最初の地点になります。
- 関連記事
-
- 第255回 山越越えて山越えて~きぬかけの路散策~その1 (2014/10/10)
- 第256回 わら天神に寄り道~きぬかけの路散策~その2 (2014/10/13)
- 第257回 衣笠山を越えて~きぬかけの路散策~その3 (2014/10/17)
- 第258回 龍安寺 石庭~きぬかけの路散策~その4 (2014/10/20)
- 第259回 住吉大伴神社~きぬかけの路散策~その5 (2014/10/24)
- 第260回 御室仁和寺の庭園~きぬかけの路散策~その6 (2014/10/27)
- 第261回 紅葉初めの仁和寺~きぬかけの路散策~その7 (2014/10/31)
- 第262回 福王子神社と了徳寺~きぬかけの路散策~その8 (2014/11/03)
- 第263回 山越 印空寺~きぬかけの路散策~その9 (2014/11/07)
- 第264回 広沢池から遍照寺~きぬかけの路散策~その10 (2014/11/10)
- 第265回 広沢池のコスモス畑~きぬかけの路散策~その11 (2014/11/14)
- 第266回 そして、宝筺院へ~きぬかけの路散策~その12 (2014/11/17)
- 第283回 堂本印象美術館~きぬかけの路東から西~EX (2015/01/19)