第19回 六原散策 前編~松原通東から西~その3

「清水道」バス停が、京都銀行の前にあります。
ちょうど北の方にある祇園に向かう市バスが、二台止まっています。
このバス停を利用する方の大半が、
前回ブログの道を逆にたどって東の清水寺を目指します。
しかし、今回は反対側の松原通を西の方に向かいます。
実は、こちらの方にも見所は満載です。
撮影日は、12月18日の日曜日。
午後2時から午後4時にかけてです。
見どころ満載過ぎて、
たった500mほどを撮っただけで50枚前後の写真となりました。
よって、急きょ前後編に分けることになりました。

東大路通から松原通を西に向いて撮影しました。
この辺りから西を「六原」(六波羅)といいます。

10mほど西に進みました。
この辺りも、前回ブログ同様急な下り坂です。
東大路通を境にして、
こちら側は清水寺参道よりも観光客の姿が少なくなります。

今度は、東側を向いてみました。
向こうに見えるのが、東大路通です。
ここは、小さな駐車場になっています。
最近、町屋や店舗をつぶして
このような駐車場にしてしまうことが多くなっています。
駐車場自体に問題はないのですが、
少し景観が変わってしまうのが残念です。

またここにもお地蔵さんがいらっしゃいました。
思わず撮ってしまいました。

さらに西に進みます。
本当に、人通りがあまりありません。

東大路通から、50mほど西に進んだ所から左(南)を向きました。
この細い道はこの先で少しずつカーブしていきます。
清水焼の工房が何軒かあります。
そして、最終的に「五条坂」バス停前に出ます。

先ほどの南へ抜ける道の向かい側です。
斜めになっているので、
これで坂道の急な加減がよく分かります。
ここに、このような寺院がありました。
小野篁にゆかりのある寺院です。
この「六道珍皇寺」に入ってみます。

境内にあった閻魔堂です。
この中に、閻魔像や小野篁像などが安置されています。

塚の向こうに本堂である薬師堂があります。
この日は公開されておりませんでした。
ここより南東部はもともと鳥辺野と呼ばれ、
死者を弔うところでした。
(清水寺より少し山を登った所に現在も火葬場があります)
そして、六道珍皇寺があるこの辺りで
鳥辺野に行く前にここで野辺送りを(要するに葬式)行いました。
そこで、そういう関連のものがこの辺りに多いのです。
六道珍皇寺の縁起は不明ですが、
(記録が残っていません)
現在は建仁寺の末寺なので臨済宗です。

このお寺の中にもお地蔵さんがいらっしゃいました。
また、撮らせていただきました。

その向かい側にもこんなにいらっしゃいます。
もともとこういうお地蔵さんは
お墓の役割も果たしていました。

その左(南)側には、このように水子地蔵さんがいらっしゃいました。
やはりこちらも、この辺の由来と関係があるのでしょう。
では、そろそろここを出て、
松原通を西へと向かいます。

やはり日曜日なので、大半の商店が閉まっています。
実は、平日のこの辺はもっとにぎわっています。
六原は住宅地と観光地が混在しているので、
(伏見稲荷大社周辺の本町通と似ています)
どちらの顔も持っています。

先ほどの場所から10mほど進みました。
左(南)側にハッピー六原がありました。
自分も、ここに来たときは買い物をします。
この日は日曜日でしたが、
ここはさすがに開いていました。

「ハッピー六原」は、地域密着のスーパーマーケットです。
実は松原通にはこういう店が何軒かありますが、
ここが一番大きな店です。

松原通から「ハッピー六原」とは反対側(北側)を向いたところです。
ここは細い道ですが、
平日は人通りが意外と多いのです。
この先に、建仁寺があります。

さらに、30mほど西に進みました。
ここは以前は何かの問屋だったように覚えているのですが、
今はレストランに模様替えしています。
(ここは入ったことがないので、よく分かりません)

東大路通から200mほど西に進んできました。
ここは六道の辻と呼ばれています。
この辺りから、道は平坦になります。
ここはT字路に見えますが、
実は少し筋違いの四辻です。

その辻にある小さな中華料理屋六波羅飯店です。
実は、学生時代はこの店によく通いました。
ここの酢豚と焼き飯が自分の好物です。

先ほどの中華料理屋の向かいにあるお店です。
ここで、「幽霊子育て飴」を買いました。

これが、その「幽霊子育て飴」です。
要するに、安土桃山時代にこの飴を買い求める女性がいて、
近くで土の中から生きている赤ん坊が発見されてから
その女性が現れなくなったそうです。
「この女性は幽霊で、自分の子供をこの飴で育てていた」
といううわさが流れて、この飴が以後よく売れるようになった
こんな由来だそうです。
ちなみに、今この飴をなめながらこれを書いています。
原料が麦芽糖だそうなので、
砂糖とは違うやわらかい甘さがあります。

飴屋さんのところに、このような看板がありました。
少し寄り道をして左(南)にそれます。
その前に角のお寺にも寄ります。

その「角のお寺」西福寺です。
こちらは、嵯峨天皇の皇后に所縁のお寺です。
子宝のご利益があるそうです。
中には、たくさんの仏様がいらっしゃいます。
ただ、このような小さなお寺はご住職の住居でもあるので、
節度をもった参拝をしなければなりませんね。

辻のところにこのような看板が出ていました。
京都市内には、このような住所を書いたものが
あちこちに書いてあります。
(道に迷った時は、これを頼りにします)
この辺りは、髑髏町(どくろちょう)です。
まぁ、野辺送りをしていた名残でしょうね。

西福寺の南隣には、
「京都市立六原小学校」があります。
この日は日曜日なので、閉まってます。

さらに、その六原小学校の南隣に六波羅蜜寺があります。
六原は、平安時代の末期には平氏の邸宅が数多くありました。
弁財天をまつっていたり、平清盛像がおさめられたりと、
平氏関連のものが多くあります。
また、運慶などの木造彫刻が多くあります。
平清盛像と空也上人像がここでのお勧めです。
(歴史の教科書に載っているものと同じものです)
では、そろそろ松原通に戻ります。

松原通に戻ってきました。
ここからさらに西に進みますが、
それは次回とします。
~次回は、ここから宮川町を通り過ぎ、
鴨川の橋を渡ります~
<追記>
少しだけテクニックを身に付けたので、
ここに追記します。
今回のブログでで移動した位置は、この地図をクリックして確認してください。
~この地域へのアクセス~
京都駅からは、北側の市バスターミナルから
東回りの206系市バスに乗り、
「清水道」バス停で下車してください。
少しだけテクニックを身に付けたので、
ここに追記します。
今回のブログでで移動した位置は、この地図をクリックして確認してください。
~この地域へのアクセス~
京都駅からは、北側の市バスターミナルから
東回りの206系市バスに乗り、
「清水道」バス停で下車してください。
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