第262回 福王子神社と了徳寺~きぬかけの路散策~その8
御室仁和寺から、一条通を西に約300m進みました。
宇多野「福王子」交差点北東角に、こちらの神社がいらっしゃいます。
今回はこの福王子神社に参拝した後、
毎年12月の「大根炊き」で有名な了徳寺に参ります。
撮影日は、2014年10月23日木曜日午後3時。
だんだん予定より遅くなってきました。
「福王子」交差点から石段を上り、福王子神社の鳥居をくぐりました。
拝殿の北側に、本殿が見えます。
ただ、本殿にお参りする前に境内を散策します。
福王子神社の境内に、小さいながらも庭園がありました。
その向こうに、「福王子」交差点が見えますね。
その庭園の西端に、こちらの碑が立っていました。
どうやら、重要文化財になってときに建てられたもののようです。
境内の北西端に、手水舎がありました。
先ずは、ここで手を清めます。
手水舎の右(東)側に、末社の夫荒社(ふこうしゃ)がいらっしゃいます。
御祭神は松尾大明神ですが、
事故死した氷室からの人夫の御霊も祀っています。
ここ「福王子」交差点は、京都盆地の北側丹波高地への街道筋です。
ただ、平安時代はこの場所に「深川神社」があったとされており、
「ふこう」の音は「ふかがわ」が訛ったものという説もあります。
さらに、東隣に福王子神社の本殿(重要文化財)がいらっしゃいます。
宇多天皇(前回ブログに出てきた仁和寺を建立した天皇です)の母
班子皇后が御祭神です。(この辺りに、御陵があったようです)
先述の通り平安時代ここは「深川神社」だったのですが、
近くの仁和寺同様ここも応仁の乱で全焼しました。
その荒廃しましたが、江戸時代に班子皇后を御祭神とする
福王子神社として復活しました。
福王子神社本殿に背を向けて、拝殿越しに鳥居を見ています。
では、ここから出て「福王子」交差点に戻ります。
鳥居をくぐり、福王子神社の石段を下りています。
この石段を下りたところに、信号と横断歩道があります。
一条通の向い(南)側歩道に薬局があるのですが、
そちらに「ぢのくすり」と書かれた碑が立っています。
「福王子」交差点は五叉路で、ここは交差点から真北に伸びる道です。
右(東)側の茂みが先ほどの福王子神社で、
左(西)側の手前の2階建て家屋が「福王子交番」です。
ここは、あと400m先の京都市立宇多野小学校で突き当ります。
「福王子交番」の左(西)側にも、北西に伸びる道があります。
こちらは周山街道(市道162号線)で、
丹波高地内の高雄や氷室へと通じています。
今度は「福王子」交差点を南に向きました。ここも市道162号線です。
約200m先に、京福電車(嵐電)北野線「宇多野」駅があります。
ここをずっと進み、丸太町通以南は天神川通となります。
南西角にも薬局があります。この辺りは薬局が多いですね。
さらに、「福王子」交差点を西に向きました。
金閣寺前からここまでが市道183号線だったのですが、
ここからが市道29号線になります。(まぁ、一条通のままなのですが)
このブログではこちらの道を西に進み、嵯峨野を目指します。
「福王子」交差点から、一条通を西に約10m進みました。
こちらに、「船屋秋月」という和菓子屋があります。
ちょっとこちらにも寄ります。
こちらに初めて寄らせていただいたのですが、
どうやらここは結構有名なお店のようです。
様々な和菓子コンクールの賞状が、いくつか並んでいました。
ここの名物は「わらしべ長者」というきな粉まみれの牛皮で、
写真の左側に並んでいる方です。(包装されているものが上です)
さらに、栗大福も買いました。(女将さんのお勧めでした)
「船屋秋月」の前で、一条通を西を向いています。
この辺りは嵯峨野への抜け道ですので、けっこうの交通量です。
「船屋秋月」の女将さんに道を聞いたら、
ここから次の目標了徳寺までもうすぐだそうです。
「船屋秋月」の前から、一条通を西に約100m進みました。
ここまで急な下り坂だったのですが、ここから少し平坦になります。
マイクロバスが横断歩道上で通過していますが、
その辺りに南北を貫く細い道があります。
その横断歩道上で、一条通から北を向いています。
では、この細い道を進んでいきます。
先ほどの場所から、北に約50m進みました。
先ほどの写真では突き当りのように見えましたが、
ここから左(西)に少しずれた場所からさらに北に進めます。
先ほどの地点から、さらに北に50mほど進みました。
こちらは、先ほどの写真に写っていた祠です。
では、この「鳴滝延命地蔵尊」にお参りをします。
実は、この辺りはもう「右京区宇多野」の西隣の
「右京区鳴滝」に入ってきています。
「鳴滝延命地蔵尊」の脇から、北を向いています。
電柱の向こうに一見町家に見えるのが、了徳寺です。
「鳴滝延命地蔵尊」から、北に約50m進み西に向きました。
こちらが、浄土真宗大谷派法輪山了徳寺です。
石碑の「大根炊き寺」は、この寺院の別称です。
では、こちらに入っていきます。
了徳寺の境内に入ってきました。
前庭に親鸞上人像がいらっしゃって、その奥にすすき塚があります。
親鸞上人像の向かいに、こちらの水道と竈が並んでいます。
毎年12月9日と10日に行われる「大根炊き」はここで行われます。
こちらは、了徳寺の本堂です。
実は、この写真の脇にこの寺院の方がいらっしゃって、
この後許可を取って中のご本尊阿弥陀如来にお参りさせて戴きました。
浄土真宗大谷派法輪山了徳寺は、鎌倉時代に正西法師が建立しました。
ここに親鸞聖人が説法しに来た折、周辺の農民が大根炊きをふるまい
そのお礼に親鸞聖人がここにすすき塚を作りました。
それが、この寺院の縁起です。
それ以来、ここでは報恩講のたびに大根炊きを振る舞うようになり、
今では日本全国から参拝者が来るようになりました。
では、了徳寺を出ます。
また150mほど南の一条通に戻ります。
了徳寺の向かい(東)側に、浄土宗西山禅林寺派専念寺があります。
こちらも古そうな寺院ですが、閉まっているので詳細は不明です。
了徳寺の前で、南を向きました。
約50m先に先ほどの「鳴滝延命地蔵尊」の祠が見えますが、
そのさらに約100m先に一条通があります。
了徳寺の前から、細い道を南へと進んでいます。
途中にこのような看板がありました。
この辺りは鳴滝なのですが、京都市立宇多野小学校の校区のようです。
了徳寺の前から細い道を約150m南に進み、西を向きました。
ここから暫らく平坦な道が続きますが、
御室川を越えて、私立鳴滝総合学校付近でまた上り坂になります。
ただ、もうだいぶ写真を貼りつけたので今回はここまでとします。
~次回は、ここから「一条山越」交差点を目指します~