第355回 インクラインから見下ろす
今年(2015年)は地下鉄東西線「蹴上」駅から、
哲学の道を経由して銀閣寺を目指します。
無鄰菴や南禅寺は何回か掲載しているのですが、
永観堂禅林寺以北はこのブログ初掲載です。
ですから、「千本通編」はしばらく休載します。
約2か月ぶりの地下鉄東西線「蹴上」駅のホームです。
今まで乗っていた六地蔵行きの車両が、出発しようとしています。
今回はこのまま地上に上がり、インクラインを散策します。
撮影日は、2015年11月23日勤労感謝の日の月曜日午前10時半。
曇り空でしたが、結局傘は必要ありませんでした。
地下鉄東西線「蹴上」駅のホームから、コンコースに上がります。
自分たちが乗る車両から、相当数の方々が下車されました。
恐らくお目当ては、南禅寺と永観堂でしょうね。
長い長いエスカレーターと階段を上り、改札口の前に来ました。
(地下鉄東西線「蹴上」駅は、相当地下深くにあります)
コンコースでは、お弁当がよく売れていました。
(飲食店が、満員の可能性もありますしね)
また、駅員が道案内に追われていました。
ここは、京都市立動物園最寄り駅でもあります。
(実は、動物園も紅葉が絶景です)
さらに階段を上り、地上に出てきました。
ここは、地下鉄東西線「蹴上」駅1番出口です。
ここに来られた大半の方々は、右(北西)方向に流れて行かれます。
地下鉄東西線「蹴上」駅1番出口の前から、
三条通を北西に向きました。
たくさんの方々が、この道を進みます。
ここから約100m先の「ねじりまんぽ」というトンネルをくぐり、
北に向かうと南禅寺への近道です。
(第73回ブログのルートですね)
一方、こちらは第77回ブログのルートです。
三条通をこのまま南東に進むと、東隣の山科盆地に到達します。
ただ、あえて今回はこの道を辿ります。
第77回ブログでは彼岸花が咲いていたところに
コスモスが咲いていました。
恐らく京都市が、季節ごとに花を植え替えているのでしょうね。
この写真は、クリックすると拡大されます。
三条通を南東に進み、東山を登っています。
町屋の間に、こちらのお地蔵さんがいらっしゃいました。
お参りをして、また先に進みます。
地下鉄東西線「蹴上」駅から、三条通を南東に約100m進みました。
目の前にご近所さんのごみが青いネットの中にありますが、
その辺りで左(東)に向いてみます。
三条通から、東を向きました。
こちらの石段を上れば、これらの神社仏閣に辿り着きます。
ただ、今回はそこまでは行かずに約50mだけ進みます。
三条通から神明式の鳥居をくぐると、上りの石段が続きます。
それぞれの京町屋が様々な花々を植えられていて、
それがとてもきれいですね。
この写真は、クリックすると拡大されます。
その石段は、約50mで終わります。
目の前の橋を渡ると、約50m先に安養寺があります。
ただ今回は、他にも行くところがありますので
これ以上は先に進みません。
先ほどの橋の上から、南東に向きました。
約100m先のトンネルから、川が流れ出しています。
こちらは琵琶湖疎水で、ここから京都盆地全域に流れていきます。
ここから先の写真は、しばらくクリックすると拡大されます。
今度は、橋の上から北西を向きました。
橋の下をくぐると、疎水の水が急に枯れてしまいます。
今は使われなくなった小舟が置かれていますね。
橋を下りて、先ほどの写真の左隅(北西)に移動しました。
こちらには、慰霊碑が立っています。
琵琶湖疎水を造営したとき、特に長いトンネルを建設した際
多くの方が事故で亡くなりました。
こちらは、その方々を弔うためのものです。
さらに左側に、大日如来のお地蔵さんがいらっしゃいます。
源義経関連の銘が書かれていました。
慰霊碑と大日如来の右(東)側は、
水が枯れた疎水の中に入れるようになっています。
では、ここからそちらに向かいます。
先ほどの地点から東に進み、
写真に写っていた柵の向こう側を撮っています。
このトンネルから再び琵琶湖疎水の水が流れています。
こちらの水は先ほどの疎水とは合流せずに、
南禅寺の水路閣経由で京都盆地北部の生活用水になります。
その柵から振り返ると、
先ほどの写真に写っていた舟の辺りが見えます。
では、その舟の辺りから北西に向いてみます。
こちらが、その様子です。
ここを起点に、ずっと下までレールが敷かれています。
かつて琵琶湖疎水で荷物の運搬を行っていたころ
滋賀県から来た小舟はここでトロッコに載せられ、
この先の平坦な場所まで運ばれていました。
このような施設をインクラインと言い、
この「蹴上インクライン」は桜並木や
京都市街地を一望できるロケーションから
京都屈指の絶景ポイントとして有名です。
では、このインクラインを今回ブログでは
端から端まで歩いてみます。
……と言いながら、ここでちょっと休憩です。
インクライン頂上から約50m進むと、
噴水の周りにベンチがありました。
こちらが、そのベンチです。
実はこの時点でウチの近所のコンビニエンスストアで買った
おにぎりが何個か持っていて、それをここで頂きました。
「もう休憩するの?」
同行したうちの母はそう言いましたが、先は長いもので……
こちらは、そのベンチに座って眺めていた風景です。
桜の葉は落ちて、カエデの色合いも微妙です。
今年(2015年)の紅葉は、微妙ですね。
では、またインクラインをゆっくりと下りていきます。
桜の葉が少しでも残っていればまた違うのでしょうが、
この時期は完全な枯れ枝です。
ただ、向こうに見える京都市街地(おそらく岡崎周辺)は
なかなかの絶景ですね。
左(北西)側は三条通で、
この辺りが地下鉄東西線「蹴上」駅の真上です。
インクラインの頂上から、北西に約250m下りて来ました。
左(西)の三条通から
このインクラインをくぐる「ねじりまんぽ」が見えました。
駅から来られた方々は、大半がここを通ったのでしょうね。
今度は「ねじりまんぽ」の反対側を見ています。
いつもは東山高校の生徒くらいしか通らないのですが、
観光シーズンになるとこの人出です。
この時期限定で、焼きそばの屋台も出ています。
予想通り何有荘の紅葉は、
この日(2015年11月23日)が見ごろでした。
また、この道をずっと進んで左(北)を向くと
第341回に出てきた大寧軒があります。
「ねじりまんぽ」から、またインクラインを下りていきます。
すると、この辺りだけにナラ並木が続いています。
この下に、ドングリがたくさん落ちていました。
「ねじりまんぽ」から、インクラインを北西に約50m進みました。
左(西)に、「蹴上」交差点が見えます。
インクラインはここまで三条通沿いでしたが、
ここからは仁王門通沿いになります。
こちらは、「蹴上」交差点南西角のウェスティン都ホテルです。
小川治兵衛作庭の日本庭園があるのですが、
なかなか機会がなくて最近行っていません。
一方、「蹴上」交差点北西角には、
関西電力蹴上第二水力発電所があります。
現在はもう稼働していませんが、
京都市指定文化財として保存されています。
(第72回ブログに出てきました)
インクラインのなら並木を抜けると、こちらの小舟があります。
レールの上に載っていますが、しっかりと固定されています。
往時には、このような感じで運ばれていたのでしょうね。
この辺りのインクラインから、仁王門通を見ています。
インクラインもだいぶ下りてきたので、
そろそろ地面と同じくらいの高さになりました。
インクラインを短く体感するなら、ここから入るのがお勧めです。
向こうに見えるのは、関西電力蹴上第三水力発電所です。
日本初の発電所蹴上第一水力発電所はここに建っていましたが、
この発電所を建設するために取り壊されました。
(この発電所は現役で、今も稼働しています)
とは言え、インクラインはあと150mほど続きます。
ここからは地面より下になって、
「南禅寺前」交差点横の橋の下で終わります。
「南禅寺前」交差点横の橋の下から、北西を見ています。
インクラインはここで終わり、
噴水の向こうからまた水が滔々と流れます。
(その間、水はインクライン脇の側溝を流れていました)
噴水の向こうには、京都市立動物園が見えます。
ここから、石段が2か所あります。
左は仁王門通に向かい、無鄰菴などの近道です。
右は白川通に向かい、琵琶湖疎水記念館や
京都市立動物園に向かいます。
クリックすれば拡大するのは、この写真までです。
今回は、左の石段を利用します。
右の道の琵琶湖記念館に寄っていたら、
銀閣寺の拝観時間に間に合いそうもないので……
さらに石段を上り、仁王門通に出ます。
次の目的地は、無鄰菴ですね。
石段を登り、仁王門通に出ました。
仁王門通はここで大きくカーブし、真西を向きます。
左の白壁は、無鄰菴のものですね。
「南禅寺前」交差点を渡り、仁王門通の反対側歩道に来ました。
では、この白壁沿いに歩いていきます。
仁王門通を歩きながら、琵琶湖疎水側を見ています。
京都市立動物園も、紅葉は今が盛りのようです。
その向こうに、小さく宝塔が見えます。
初めは永観堂禅林寺のものと思いましたが、
方向から考えると、真如堂のものでしょうね。
この写真も、クリックすると拡大されます。
仁王門通を約150m進むと、無鄰菴の白壁が途切れます。
無鄰菴の入り口も、近くなりました。
その角で、左(南)を向きました。
この先に、無鄰菴の入り口があります。
ここから無鄰菴の紅葉散策になるのですが、
今回はだいぶ写真を貼り付けました。
今回は、ここまでです。
~次回は、この無鄰菴を散策します。
ここの紅葉は、この日が盛りでした~