NYM会場でのマスターライン・ピックアップの前に、その元となったマスターに触れます。
マスターをはじめ、マスターラインの3タイプ(ピックアップ・ライトバン・ダブルピック)は
ともに関東自動車工業が生産を担当していました。
↑左 トヨペット・マスター 右 トヨペット・スーパー
トヨタ自動車工業
トヨペット・スーパー(RHK)右
トヨペット・マスター(RR)左
日本自動車博物館にて
昭和30年1月、トヨペット・クラウン(RS)と同時に発売されたマスター(RR)。
クラウンは自家用として今日まで続く繁栄を遂げましたが、
マスターは前身のトヨペットスーパー(RH)と同様にタクシー用途が主体となり、
営業用の酷使に耐える構造が仇となって乗り心地ではクラウンに及ばず、
昭和31年12月にはクラウンに一本化されて7407台で生産が打ち切られます。
トヨタ自動車工業
トヨペット・マスターライン・ピックアップ(RR16)日本自動車博物館にて
トヨタ自動車工業
トヨペット・マスター・ライトバン(RR17)トヨタ博物館にて
マスターからの派生車として昭和30年12月に登場したピックアップ(RR16)とライトバン(RR17)。
昭和31年8月にはダブルピック(RR19)が追加されます。
乗用車をベースとした高級商用車として投入されたため、
同時期にあった、後にスタウトとなるトヨペット1500トラック(RK23)や、
それをベースにしたライトバン(RK21VA)と比べると、
定員と荷物積載量で完全に棲み分けがなされていました。
マスターライン RR16(3人/750kg) RR17(6人/500kg) RR19(6人/500kg)
トヨペット1500 RK23(2人/1500kg) RK21VA(2人/1250kg)
この数字を見ると、マスターの皆さんは貨客の客に重点が置かれていたのがよく分かります。
昭和34年3月にマスターラインは2代目にFMCをするにあたりクラウンベースに改められます。
昭和37年10月に3代目へ、昭和42年9月にはクラウンへ吸収されマスターラインの名称は無くなります。
トヨタ自動車工業
トヨペット・マスターライン・ピックアップ(RR16)今年のNYMで一番刺激的であったのが、こちらのマスターラインピックアップになります。
現オーナーは、これをネットオークションで落札をして手に入れたという、
21世紀の今でなければ復活をできなかったかもしれない1台です。
ナンバーを生かすために、元オーナーを探して職権抹消から復活を遂げ、
堂々のナンバーを引っさげの参加でした。
解体業者からの放出で、エンジン・足廻りのコンディションが悪いそうで、
部品取りの同型車を探しているとのことです。
当然ですが、全く心当たりありません!
コメント:管理人
このマスターラインピックアップをもって、
ニューイヤーミーティング2013に行ってきました!を打ち止めにしようと思います。