イーナとスイートポテトくん
コロナもいよいよおちついたようで、以前我が家がホームステイでお世話した台湾のお嬢様、イーナが東京へ遊びに来ていたので、家族そろって会うことにしました。
ホームステイしたころは、本当に浮世離れしたお嬢様だったのでびっくりしたもの。今回も、東京駅で待ち合わせしたのですが、時間になってもなかなか会えず、イーナはどこか別の場所でのんびりしていた様子で、へんな場所で偶然娘が見つけたので、時間から40分過ぎてなんとか会うことができました。
イーナは、もう結婚もしていて5歳になる男の子を連れてきました。なんという名前なのか、難しくてよくわからなかったのですが、カミさん曰く「スイートポテト」という意味の愛称で、ふだんは呼ばれているそうです。
そうそう。日本をホームステイ先に選んだにも関わらず、イーナはまったく日本語を覚えようとする気配もなかったので、七年前当時、お互い拙い英語での会話だったのですが、今回はカミさんがここ数年勉強している中国語がずいぶん役に立ちました。
目黒へと向かったのですが、私はイーナの荷物持ちです。雨の中、ずぶぬれになって重いスーツケースを運んでも、「ありがとう」ともなんの労いの言葉がないところが、相変わらずイーナらしく、かえって清々しい。そしてスイートポテトくんが、さらにそのスーツケースにぶらさがり、わからない台湾語でなにやら私にちょっかいをかけ続けるので、なかなかの苦難の道のりになりました。
イーナはもう、日本の有名な場所は行きつくしていたようだったのですが、まだ行っていないようなので、スターバックスリザーブロースタリーへ。目黒川沿いにあるここは、スターバックスコーヒーなのですが、あからさまに「インスタ映え」と言わんばかりの焙煎設備があらわになっており、しかも多層階で、いろいろとおしゃれ系のスペースを楽しめる場所もありました。そう、私のようなおじさんをそわそわさせ、どうふるまっていいのかわからなくさせるようなお店です。
お客さんでいっぱいだったので、私たちはやっと見つけたテラス席へ。そこから目黒川も見渡せるのですが、残念ながら桜はまだでした。
カミさんの通訳を介して近況などを聞いていると、イーナもきちんとお母さんをやっているようなので安心しました。相変わらず、お人形さんのような美しい女の子ですが、なんとなく目の奥に、逞しさのようなものを見つけたような気がしました。そして、スイートポテトくんは、性格が我が家のクロにそっくりで、いたずら坊主の甘えん坊。めんどくさいけれど、きっと家族のみなさんに愛されているのでしょう、表情の豊かな男の子でした。
このごろは物騒な話も聞きますが、イーナとスイートポテトくんの暮らす、自由で豊かな台湾が、いつまでも平和であることを心より願っています。
2023.03.24 | Comments(0) | Trackback(0) | 日記