Stranger Than Hong Kong 14
五日目。毎回楽ちんなMTRで行くのも芸がないから、九龍から香港島までスターフェリーで行ってみた。乗り場がなんとなくイギリス風情というのか、古風でいい感じだった。いくらだったか忘れたけれど、運賃もすごく安かったんだよね。
おそらく通勤だろう、早朝からこうやってうつむき加減に乗船する人たちは、例えば、山手線に乗ってる人たちによく似てた。そう、世の中には、こうやって船に揺られることが日常の人もいる。よそ者には、退屈で、あたりまえに過ごす人たちが、なんだか面白いものだ。そう考えると、自分自身の何気ない毎日も、案外、客観的には捨てたもんじゃないのかもしれない、いや、むしろ幸福なのかもとも思えてくるよ。
灣仔(ワンチャイ)の船着き場に到着して、とりあえずパシフィック・コーヒーという香港版スタバにてひと休み。香港はスペースがないんで、休憩する場所を探すのには本当に苦労する。トイレとベンチさえあれば、香港はエキサイティングでいい場所なのになあなんて思った。
灣仔の辻の風景。これはパースがおかしいんじゃなくて、本当に路面電車も、ビルも細長いんだよね。なにしろギュッと狭い場所にたくさんの人が縦長に暮らしているんだ。
さっそく市場の中にカミさんは紛れ込んでしまったので、オレは、小さな店でまたコーヒーを一服。でも、はじめからコーヒーフレッシュみたいなやつをたっぷりいれられてるんでね、若干気持ち悪くなってしまった。なにか、隣のおじさんたちが親しそうに話しかけてきたんだけど、それも結局よくわからなかった。きっと下駄を履いてたんで、それについて聞いてたんだろうけど、なんかオレはグロッキーになってたんだ。きっと冷たい雨に濡れて、急に疲れが出てきたんだと思う。もうバックパッカーみたいなことをするほど若くないようだ。せめて、宿くらいはもう少し安らぐ場所を選ぶべきだったみたいだね。
2018.02.21 | Comments(0) | Trackback(0) | Stranger Than Hong Kong