Stranger Than Hong Kong 13
男人街のはずれあたりにティンハウ廟という道教の寺院があった。ここにやってくるみなさんの熱心で、敬虔な姿には心をうたれたな。「祈る」ということは「願う」ことだからね。そう、人間ってさ、月並みだけれど、常に希望を持ち続けることが大事なんじゃないかななんて思った。それらが生きていく力の源だから、それが積み重なるこの場所に、オレはなにかしら「気」のようなものを感じたんだと思う。
上海街からネイザンロードを横切って、女人街に入ると凄まじい人の多さだったんでオレはすぐさま退散したよ。昔の原宿っぽい込み具合。
ストリートパフォーマンスも盛んだったんだけれど、ご年配のカラオケ。下手くそなおじさんバンド。学園祭のようなダンスチーム。そして、青臭い路上アート。正直なところ、鑑賞するにはレベルは低いんだけれど、ギャラリーもふくめて、みんなが心からそれらを楽しんでいる感じは日本ではなかなか見かけない風景だった。そう、ライブってのはその場の一体感が一番の前提なんだなあなんてことも思った。環境だとか、技術なんかはその次なんだ。
カミさんとの待ち合わせの時間まで、オレは喧噪から離れて、居心地のよさそうなパブを見つけてひと休み。でも、実際は、なんだか落ち着かなかったな。結局。こんなような店は日本のどこにでもあるからね。なにかずる休みしているみたいな気持ちになってしまったよ。
そしてカミさんと合流して、またしても大衆食堂にて夕飯。メニューがよくわからないんで、愛想のいい店の大将に任せたら食いきれないほどの料理が出てきた。残すのももったいないから最後はつつんでもらったよ。でも、持ち帰って、宿の共有の冷蔵庫に入れておいたら、なぜか翌日にはなくなってたんだけれどね。
2018.02.19 | Comments(0) | Trackback(0) | Stranger Than Hong Kong