糸魚川
なんでも、糸魚川の西と東では、まったくその地質が違うらしいですね。たしかに、大地と大地がせめぎ合うといった起伏の激しい景観が多く、糸魚川という街はそれに反して、へんに静かなその波間といったような雰囲気がします。そして、ここも断層でつながる甲府同様、翡翠の産地として有名ですね。翡翠というものは、大地の波しぶきみたいなものなのでしょうか。不勉強な僕にはよくわかりませんが。
先日、カミさんと糸魚川市内、翡翠園という庭園を訪れてみました。職員の方が懐中電灯で照らし、その、翡翠の美しさについて熱心に語ってくれました。
そのとなりのお社の一角に、五百羅漢堂というものがあり、ガラリと重い戸をあけると、このように羅漢さんがズラリ。
「は、すんません」
僕は、あわてて手をあわせてきました。
この日、ここへ来たのは、カミさんが持っていたなにかの雑誌の切り抜きを見て、青海というところに懐かしそうな食堂があったからでしたが、小さく古いその店に、おそらく同じ記事を見たお客さんが殺到したのでしょう、やけに混んでいて、お店の老夫婦がてんやわんやになっておりました。
でも、ひさしぶり食べるかつ丼はうまかったですね。よく昔の刑事ドラマで、取り調べ室で容疑者が食べるかつ丼ってうまそうでしたよね。
刑事「ほら、かつ丼、さめるまえに食ったらどうだ」
犯人「けっ、俺はやってねえつってんだろ」
刑事「たしか、おまえはオシャマンベの出身だったよな」
犯人「ち、違うよ、足立区だよ!」
刑事「なんでもマタギの母さん、ひとりでおまえを育てて苦労したそうじゃないか」
犯人「勝手にストーリー作んなよ!」
刑事「♪ある~ひ、森のなっか、くまさんに~」
犯人「だから、違うっての!」
刑事「♪トコトッコトッコ~ト~コ~ト~ッ! さあごいっしょにっ! 」
犯人「はいはい、わかりました。俺がやりましたよ!」
みたいなね。
その後、糸魚川市内を散策。古い街道の店って、間口が狭くて、奥行きがあって面白いですよね。
細い路地、寂れた商店、さび付いた町工場など、僕が幼いころ育った下町を思いだします。
新幹線の駅ができ、少し開発されてしまったので、少なくなっておりましたが、このような雁木の風情もまだまだ残っております。
何もかもが うまくいかなくてさ
毎日毎日がこれじゃ
オイらが生きてる事さえ
無駄な気がしてきた
帰ろうオイらが生れたあのガソリンアレイヘ
帰ろう細い路地のあのガソリンアレイへ
2016.01.27 | Comments(0) | Trackback(0) | 休日