先日のKAYADOフリーの打ち上げで、友人たちと「胡蝶」さんに飲みに行ってまいりました。そういえば「胡蝶」は、旧市役所の裏にあったころを考えると相当な老舗ですね。二十数年前、ここに来たばかりのころは、飲みに行くというとだいたい「胡蝶」さんに行った記憶があります。牛スジ煮込とか、あなごの白焼きなどは名物で、よく所望したものです。
しかし、そもそも、僕は居酒屋に行くようになったのはいつなのだろう。
そう思い立ち、アルバムを広げてみると最古の写真は高校時代になりますね。いや、未成年の飲酒はいけませんよ。この写真はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
ついでに、これは旭川に住んでいたころ。「ともしび」という居酒屋さん。ここはバンド関係の連中のたまり場になっておりました。若いときの飲み方はこのように汚くていけませんね。コップで、冷や酒などを飲んで粋がっておりました。このあと、たまたま店に居合わせた、地元の正義感の強い善良なおじさんと喧嘩になってしまったことも覚えております。大人になる前の恥ずかしい思い出で、今でも反省しており、その方にお詫びしたい気持ちがあります。
黒部市に移り住んで来てからは、友達もいなかったので、仕事関係以外でごくたまに居酒屋に行くとしみじみとうれしかったものです。カミさんの財布が固かったので、家族三人で行くとするなら、たいてい旅行先でした。
そして、
「え~。ひとり5000円も! ぼられた~」
などと、たいていカミさんは不機嫌になったものです。そうそう、そのころはカミさんもお酒を飲まなかったので「飲みに行く」という感覚がなかったのでしょうね。
今じゃ、
「さっ、次、どこ行くけ? 」
「えっ、姐さん勘弁してくださいよ~」
ですから。
2018.11.30
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休日ごとにひとり、空きビルの解体や片づけをしておりましたが、一階のフロアいっぱいになった廃棄物も、業者さんにお願いして搬出し、やっとちょっとすっきりしてきました。ここまで時間と体をかけ、しかも、コストまで発生すると本気度も高まってまいります。カミさんが上下水関係をいろいろ取り組んでくれているので、僕はもう少し主要なフロアの解体をすすめて、間取りなどを思案しようかと思います。
そんななか、11月もKAYADOフリーに出店してまいりました。
イベントにはこんな美しい、落ち葉のアートワークもありました。原初的なグラデーション。なんの説明もいらないシンプルさですが、不思議なことにいろいろなことを想起させる魅力を感じます。そうか、これはきっと人間の根源的な記憶に染みついている色彩なのではないのかな。そんなことに思いあたりました。
さて、この日はおかげさまで「カタコト屋」のほうも上々の商いだったようです。そう、僕は長いあいだ「売上」「粗利益率」「構成比」「相乗積」などという世界でがんばっておりました。決して軽んじるわけではありませんが、今では数字というものは物差しであって、真実の一部にしか過ぎないような気がしております。虚勢を張る人間に案外弱い人が多いのと似て、データやら実績を語る人ほど、あまり成績がうまくなかったような気がします。そう、算数にこだわりすぎてしまうと、いろいろな方向から見る柔軟さの妨げになってしまう場合もあるのです。
となりは久しぶりに「グリーンパワーくろべ」T氏の出店。まじめに地元産の野菜や名水ポークを使った豚汁を作ったのにもかかわらず、
「いや。そこらへんはわかっとることやろ。むしろ感じろ。っていうね・・・」
などと、まったくアピールしないT氏。と言いつつ、若干目の奥に「残ったら自腹やな」と不安の影。
「・・・そんなんじゃだめですよ。さあ、いらっしゃい! 黒部産の食材を使った豚汁ですよ~」
と、見かねた濱田ファーム姫が店頭に立つと、あっという間に豚汁は売れていきます。伊達に東京でプランニングの勉強をしてきたわけではありません。
「あ~あ、そんなに盛ったら、そりゃ売れるやろ」
と言いつつも、T氏、ちょっと安心したらしく、心配そうな表情は消えていきます。
僕もあらてめて、表現の大事さを学びました。そう、情報を伝達するということは、繊細な仕事。芸術の分野でもあるのですよね。
2018.11.28
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いや、ツアーと言っても、ただ単にバンドのメンバーで上市に飲みに行っただけですが。金曜の夜。仕事を終え、地鉄(富山地方鉄道)で合流して上市へ向かうメンバー。さっそく缶ビールと干しスルメ。
「かんぱ~い!」
ふと見上げると「電車内迷惑行為ランキング」なる啓発広告が中づりに下がっており、一位が「騒々しい会話・はしゃぎまわり」と書いてあります。いいのさ、世間の白い目がロケンロールの糧。それでも、若干おちょぼ口になって静かにビールを飲む弱気な僕です。
今回のコーディネーターは地元、上市人シンゴ氏。
「さあ、乗ってください」
いきなり座席のない車の荷台に乗せられ、ドナドナ状態。それでも、あらかじめ注入されたアルコールのおかげで、やけに車内盛り上がっておりました。
その夜は「居魚屋さかい」という、その名のとおり魚のおいしいお店へ。ここは珍しい食材などもあり、鮮度もよいお店でした。この厚切りの刺身はいかにも呉東地区らしいですね。そう、富山県東部では、このようなガツンとしたお造りが好まれるようです。
バンドの方向性なども、申し訳程度に話題になったのですが、なにか東京ツアーなどという話も出てきました。お酒を飲んで、気が大きくなったという面もありますが、それより、きっとみなさん、単に東京で飲みたいという気持ちが強いのでしょうね。
そして、お隣のスナックでカラオケタイム。ライブのときよりみなさん生き生きとしております。僕は十八番のカーペンターズ。遠くカウンターで苦笑いをする人が気になりましたが、そのような視線こそがロックンロールの糧。
「店チョー、声量がないぞ! 」
そうヤジを飛ばすシンゴ氏。そう、それでも、気を遣い、ちょっと声が小さくなった僕なのでした。
2018.11.26
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この日は呉西方面へ、カミさんと視察会。とりあえず護国神社にて富山のみの市へ行ってまいりました。こういう場は、なんだか「小商い」の原点を見るような気がしますね。様々なものがならんでおり、中には生け花に使うのか、松ぼっくりやナナカマドなども広げて売っている人もいて、初冬の季節も感じさせました。そうそう、リバイバルなのか、古いトランジスタラジオが高額で売られているのはちょっと驚きました。そういえば、今では懐かしく珍しいモノなのかもしれませんね。ここでは、いろいろなヒントもありましたが、正解がないということも感じました。そして、そのバイタリティーに勇気づけられるものもありました。
さらに少し足をのばして、高岡「パークマサラレストラン」にてマトンニハリを所望。骨付きの羊肉がゴロリ。これはなかなかうまかった。呉西と呼ばれる富山県西部では中古車の貿易が盛んらしく、とくに港湾地区にはパキスタン系の店がけっこうあり、それらのランチは本格的でおすすめです。
近かったので「フレッシュ佐武」にもよってみましたが、改装してリニューアルしていたのですね。
「そうか。こんな生き残り方があったのか」
などと、以前、食品スーパーを生業にしていたもので、ちょっとやられた感。この店は伝統食や健康のこだわりが強く、一般的な品揃えに比べ偏っておりますが、きちんとお客さんでにぎわっておりました。
そして、もう随分年月を経たのに、長年頑張ってきたその仕事や、その事業の継続を断念した喪失感が、案外根深いものなのだということに気が付かされました。でも、後ろを見たらきりがないということは知っております。こんなことをここに書けるようになったのも、自分にとってはたいした進歩であるとも思えます。
「そう、僕はたどり着くべくして、今ここにいるんだ」
そう、ひとり、納得して、駐車場を出発。
次は「蜂の巣」へ。ここは古民家を改装した店舗スペースで、雑貨屋さんやカフェ、美容室などが入っておりました。入りやすさや居心地は少し意見が分かれるところだと思いますが、なかなか個性的な商いですね。カミさんなどは、店員さんとのおしゃべりに火がついて、二時間ほど出てきませんでした。
旧小杉郵便局で営業している古書店「ひらすま書房」。ここは、この建物が圧倒的ですね。長いあいだ、「ここにいたんだぞ」というような存在感。
そして、旧宿場町らしく、近くを散策すると、醤油味噌屋、酒屋など、そのような風情も結構のこっておりました。
2018.11.23
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自分できめて、ルーチンになってしまうと、わりと真面目に取り組むほうで、食器を洗って、トイレの掃除をし、そしてコーヒーを沸かしてカミさんが起きてくるのを待つことがここ最近、僕の休日、朝のパターンです。まあ、我が家のイタズラ猫、クロが邪魔をしてなかなかはかどらないのですが。
ストーブの温かさ、コーヒーの匂い。いいですね。
テレビをつけるとコメンテーターの誰もが、今の日本や世界を憂うようなことを発言しております。それを見ていると、なんだか世界の中で、僕とクロだけがこの部屋でのんきに、ゆったりとしているような気もしてきます。しかも、カミさんなどはさらに寝坊している始末ですから。
晩秋。宇奈月にて。
最近忙しく、なかなか紅葉を見るチャンスもないので、ひとりぶらぶら歩いてきました。寒さのため、植物たちの元気がなくなっていく様子は、そのベクトルに反して、いろどりがゆたかで、レイ・ブラッドベリ初期の短編のよう。幻想的ですね。
「海原を越え、船たちに警告する声が必要だ。俺がそれをつくろう。
一晩中となりに誰もいない君のベッド、ドアを開けても誰もいない家、葉を落としきった秋の木々、鳴きながら南へ行く鳥たち、冷たく厳しい11月の海と風、そんな音をつくってやるんだ。
あまりに淋しすぎて誰もそれを聞き逃さない、たとえ遠く離れた町に住む人であっても、聞いただれもが心の底からすすり泣く、そういう音をつくろう。
俺がそういう音をさせる機械をつくるとするなら、人々をそれを「霧笛」と呼ぶことだろう。そして、それを聞いた者は底のない悲しみと、人生の儚さを知ることだろう」
僕は「霧笛」という作品のこの一文が好きです。
いや、でも、もしかそんな美しい景色であっても、こんな人に出会ってしまったら幻想を超えて「怪奇大作戦」っぽいですね。
そして、ある温泉に入るも、怪奇を超えてシュールな風景。
しかし、なにも顔に貼らなくたって。
2018.11.21
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先日、T氏の誕生日。ポレポレ・ジャンボリーにいつもの飲み仲間と集いました。どういうわけだか、このようなおちゃらけたものをつけさせられるT氏。それを見ながら、女どもはゲラゲラ。
そしてLサイズのピザ。アンチョビ&ガーリック(通称『Tスぺ』)とポリネシアンのハーフ。
「あちち、はよ撮ってくれっせよ」
「もうちょっと待って~」
「あちちち・・・たのむ」
その熱さに悶えているT氏を見ながら、また女どもはゲラゲラ。
そして、ママさん手作りの焼き林檎。
「ママさん。オレ、リンゴ苦手なんやけど・・・」
「知っとるよ~」
またしても女どもはゲラゲラ。
そして甘いものが出てくると、夢中になってほおばり、かしましい雑談タイムに突入。
「・・・」
遠くを見つめ、ロングサイズのパーラメントをふかすT氏。
そのあいだ、COCOちゃんは宿題をしておりましたとさ。
2018.11.19
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ハムザ・レストランにて。
こういう印パ系の定食は食べる順番、迷いませんか? 僕は古風なタイプなので、おかずとごはんのバランスがけっこう気になります。そう、主食、主菜、副菜が食べ終わるタイミングが同時であることがベストですね。たとえば先にカレーを食べすぎて、ロティだけが残ったりする悲劇は避けたいもの。ですので、僕は、まずカレーの具をおかずにごはんを食べて、その後、ロティにサラダをはさんで、カレーをつけながらいただきます。そして、残ったカレーを器からロティで拭き上げて、ナイス完食。
とんかつやにて。
最近、僕は「かつ定」ではなく、とんかつとライスを注文します。そう、これも、終わりのタイミングを合わせるためで、バランスよく、とんかつ、キャベツ、ごはんと順番に口にほおりこみます。そう、そして、口内でソースかつ丼を完成させるという作戦です。そうです、味噌汁や漬物で寄り道していると、案外その塩気でごはんがすすみすぎて、とんかつだけ残るという大惨事になりがちです。
ワンフーにて。
担々麺はこまったことに最後、ひき肉の浮いた汁が残ってしまいますね。
「血圧やばいんだから、汁は飲んじゃだめ」
と、カミさんやドクターに言われておりますが、ひとつぶひとつぶそのお肉を箸でひろって食べるのも困難。そんなとき、僕は小ライスを注文して、その中にぶち込みます。
「よし、これで、汁じゃなくてクッパになった、だから食べてもオーケー」
そうして、レンゲでいただきます。あら不思議、汁もきれいになくなりましたとさ。
すき家にて。
牛丼のときは、おもいきって、おしんこ、紅ショウガ、全部のせて食べます。もう、これなら、間違いなく、みんな同時に食べ終われます。
サイゼリアにて。
これはもうわかりますね。もちろんチキンをほぐして、ピザの上にのせて、畳んで食べます。
そして、空の皿を眺めながら、プラスチックのジョッキのビールをゴクゴク。
「今日もタイミングばっちり完食。ああ、ゆかい、ゆかい」
ひとり、その満足感に顔を赤らめるのです。
「食べ終えるタイミングオリンピック」なんてものがあったら負ける気がしません。ああ、神様。そんなチャンスを僕にくれませんか。そして、僕に愛をください。それがかなわぬならば、せめて生ビールは冷えたジョッキでください。
2018.11.16
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先日、ひさしぶりに「ダーリング」のライブがカフェスイミーにてありました。ここでの演奏ははじめてだったのですが、なんだか雰囲気がしみじみとしております。そして、対バンさんのMCを聞く聞くしていると、なんとこの日が最終営業日のライブで、以降は中央通りに移転されるとのことでありました。
この店の最後の日。しかもトリという大事な演奏。メンバーのみなさん、かなりハイテンションな演奏になったようです。
この夜、ちょっと体調が芳しくなかったのもありますが、僕は近頃の忙しさにかまけて、まったくの練習不足。おなじみのナンバーなのに、すっかりとんでしまいました。そして、さわるのもひさしぶりだったので、バイオリンベースも拗ねたのか、チューニングのコンディションもなかなかうまくいかず撃沈ぎみ。
でも、みなさんのものすごい勢いにかくれて、うやむやになんとかプレイできました。
会場では久しぶりに会う人もいて、なかなかうれしい場面もありました。
思えば近頃、僕のまわりには、そういう世代なのか、新たな一歩を踏み出した人、これから踏み出す人が不思議と多い。
20年以上も前、ほんの数か月ですがバンドでいっしょだったY君。東京で「唄うたい」としてがんばっておりましたが、先日、その音楽活動に区切りをつけるという旨の記事を拝見しました。僕は、まるで片想いのごとく、遠くでこっそり彼の才能が開花することを応援をしていたので残念な気もしましたが、そう表明しなけれならないほど真剣に音楽に向き合っていたのでしょうね。英断だと思います。
そして家族とともに、次の夢へと進んでいくという内容でありました。
そうそう、いつか、彼が、我が家に遊びに来てくれたとき、
「Aさんは家族のためにがんばっているから素晴らしいですよ。僕にはできない」
と言ってくれたことを僕は今でもわすれないでいます。
2018.11.14
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毎年同じことを言っている気もしますが、僕はどちらかというと仏教的な思想の持ち主で、神道に対しても畏れ敬う気持ちをもっております。渋谷のハロウィンの暴動のニュースを見ては、
「ちっ、烏合の衆め。恥を知れ」
などと、眉をしかめつつ、それでもなぜか、今年も我が家で、ハロウィンの宴を開催しました。
謎の武術家M氏がこのようなシンプルかつアグレッシブ仮装でやってまいりました。
「なるほど。これぞわびさび。日本男児」
そう、うなる僕。しかも、この可憐な花は手作りだとか。葉隠に「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」とありますが、ある意味、無駄に自分を殺している仮装だと言えるでしょう。
そうそう。この夜のハロウィンは、いつもSNSで手作りパスタを拝見していて、
「うわ、なんだこのぐるぐる感。まるでお蝶夫人のヘアスタイルのようだ! 」
とこっそりファンだった、トモちゃんをお招きして、パスタのなども作っていただきました。調理風景を盗み見ていると、とても主婦とは思えない見事な手さばき。
とうとうこのぐるぐるなパスタ、本物を食べるときがくるとは。
「ひろみ。よくってよ」
そんなお蝶夫人の声が聞こえてきそう。ああ、生まれてよかった。お母さんありがとう。むやみに感無量のお父さん。この明太子パスタのあとはボロネーゼ、そしてガーリックトーストなども作っていただきました。
COCOちゃんも、キャットスタイルで登場。我が家のクロはかぶってしまって居心地が悪かったのか早々に二階へ退散。
「うぇ~い」
と、飲んで、食べて、歌って、そして、そろってアフロヘアですっかりパリピな人たち。
日本国民らしく、せめてもう少し大人らしくなれないものでしょうか。
2018.11.12
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夕方もはやくに暗くなってきましたね。夕暮れ。寂寥。若いころは好きだった風情ですが、年齢とともにリアルに感じるようになってまいりました。なにか、せまってくる真っ暗な波間のようなものに飲みこまれてしまうような気がして、不安さえも感じます。
家に戻って、あたたかいストーブを点けると本当にホッとしますね。そして、ソーダ割りのジンを飲むと、胃のあたりにもポッっと炎が灯ります。
やがて、冷たい通り雨が窓辺を水滴で覆い。その騒がしい雨音が、かえって部屋の中のしじまを際立たせます。打ち付ける雨で歪んだ外の暗がりを眺めると、我が家が漆黒の海辺に立つ灯台かのように思えてきます。
この夜はカミさんがお出かけだったので、このような乱暴な夕飯。でも、いろいろ工夫した料理よりも、時には、こんなものがおいしいもの。そう、季節のせいだけじゃなく、近頃は自意識が邪魔をして、へんな不安が僕を支配しておりましたが、きっと、望んでいたのは、このような単純さなのだろうなあなどと思いました。そう、僕の抱えていた懊悩が、
「もしか、呼吸をうっかり忘れて、止まってしまったらどうしよう」
というようなたぐいの馬鹿げたものだったと気が付いたのです。
カミさんの帰りも遅いので、先に寝ようとすると、クロももの淋しいのか、寝室にやってきて、ひとあばれした後、僕の横で丸くなっておりました。僕がなぜると、グルグルと鼻音をさせます。我が娘はこの音を洗濯機のようだと言っておりました。なるほどと思い、それを聞きながら、洗剤の匂い、衣類を巻き込んで回転する水流を想像していると、僕はいつのまにか眠りに落ちておりました。
2018.11.09
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