チェイサー
THE CHASER
【製作年度】2008年
【製作国】韓国
【監督】ナ・ホンジン
【主演】キム・ユンソク
【イントロダクション】 by Amazon.co.jp
デリヘルを経営するジュンホの元から、女たちが相次いで失踪。彼女たちが残した携帯電話の番号から客の一人ヨンミンに辿り着く。捕らえられたヨンミンはあっけなく自供するのだが、証拠不十分で再び街に放たれてしまい…。
【感想】
ナ・ホンジン監督のデビュー作。韓国の映画祭・大鐘賞で6部門、さらには大韓民国映画大賞も受賞した作品です。実在の事件を元に作られてます。ワーナー・ブラザース映画とレオナルド・ディカプリオがリメイク権を獲得していることも有名。
重苦しい状況が終始続きます。デリヘルの連続失踪そして殺人事件。元刑事でデリヘルを経営するジュンホが刑事の感を頼り事件を探ります。このジュンホが駄目人間なんですが、逆にそこがこの映画が現実味をおび面白くもさせていますね。
あっけなくつかまる犯人。あっけなく罪を認める犯人。なんとも速い展開に疑問を感じますが、自供しても証拠がないと駄目なんですかね?証拠不十分であっけなく開放される。警察に捕まっていながらもふてぶてしい犯人は幾度と無く同じことを繰り返しては釈放という結果。なんとも無能な警察です。警察が無能がゆえに増えていく被害者。観ていてなんとも腹立たしいことでしょう。
解決しそうで泥沼へはまっていくストーリー。その中で無能な警察に失望しながら、失踪した女性ミジンを一人さがすジュンホという様相が、よくできています。ミジンの子供をつれ、自分が駄目な人間ということを気づかされ、最終的には商売の女ではなく、子供の母親という愛の目で観ることができていたんでしょう。探し出す執念はものすごいものがありました。
助かるはずだったミジン。しかし残酷な偶然が待ち構えていました。
ひどい結末ですよね。ようやく逃げ出せたと思い希望に満ちたミジンの前に立ちふさがる、警察が開放した犯人・・・。絶対に助け出すはずであった、ジュンホの前に広がる殺人現場はどう見えていたんでしょうか。
すっきりしない映画ではありますが、見ごたえ十分でした。
やはり、韓国映画はこういう猟奇的殺人の映画を作るのはうまいですね。
【満足度】
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| サスペンス、ミステリー | 22:43 | comments:4 | trackbacks:1 | TOP↑
これは劇場で見ましたがとても見ごたえがありました。
それだけにラストの不条理さは、モヤモヤしてしまい、「なぜ?」
という気分になります。
ただ韓国映画は丁寧な脚本と演出で、観客の心をぐいぐい引き込みますね。
ハリウッド映画の派手さとは全く違った面白さを持っていると思います。
| ミス・マープル | 2014/02/03 11:38 | URL |