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寄生獣・前編

『寄生獣・前編』

【製作年度】2014年
【製作国】日本
【監督】山崎貴
【出演】染谷将太/深津絵里/橋本愛



【イントロダクション】 by Amazon.co.jp
ある日、人間の脳を乗っ取って肉体を操り、他の人間を捕食する「パラサイト」と呼ばれる謎の寄生生物が出現。平凡な高校生活を送っていた泉新一も、一匹のパラサイトに襲われる。しかし脳を奪うことに失敗したパラサイトは、そのまま右腕に寄生し、自らを「ミギー」と名乗って新一と共生することに。

【感想】
まず、原作の漫画についてですが、中学生の頃だったと思うのですが、おおはまりしました。これまでに無かった設定、社会に訴えかけるような物語、学生でも分かる面白さ。当時コミックをそろえ、いまだに手元に存在し(かなり黄ばんでます・・・)、何度も何度も読み返しては飽きない作品です。私の人生の漫画の中で一番大好きな作品でしょう。

そんなに好きな漫画が、何を思ったのか20年くらいの時を経てアニメ化&映画化ときたから驚きです。なんで今頃?という気持ちで一杯で、半分の期待と半分の不安で、いざ映画館へ。

うーん、やはり原作大好き人間としては、イマイチでした。まず、肝心のミギーの声が阿部サダヲということで、イメージが全く合いません。コミカルなミギーとなってしまいました。新一役の染谷将太ですが、彼はなんとなく原作とあっていたでしょうか。弱い新一の時、そしてミギー細胞が血液に混じった後の強い新一の時と役柄の使い分けもバッチリです。

が、新一の家族設定がNGです。なぜ父親を居ないことにしてしまったのでしょう。母を無くした後の、父と子のやりとり、新一に静かに母の死を告げる瞬間など、この漫画のすばらしい場面の1つでもあったのです。母親に関しても死んでしまう場面、なぜか「A」が母をのっとる設定など、色々不満が残ってしまいます。
寄生獣1

前半の大きな見所である学校での場面も、漫画では非常に重要所なのですが、だいぶ端折ってしまい物語としての核な部分が抜けてしまった感覚です。新一と恋人の村野里美との関係もしかり、田宮良子やそのパラサイト仲間と新一との関係もしかり、もう少し丁寧に描いてもらいたかった・・・。ところで、田宮良子役の深津絵里が原作とイメージと合っていないと思うのは私だけでしょうか?
寄生獣3

戦闘シーンはさすが現代のCGです。もっとも心配していた、ちゃっちさなどはそれほど感じられず、日本映画にしては良くできていたと思います。ミギーの造形も漫画ファンならニヤっとするシーン盛りだくさん。顔が崩れていく様子なんかも、結構漫画に忠実につくられており、楽しませてもらいました。
寄生獣2

後編の予告も見ましたが、原作とはだいぶ変わるようでとても不安です。
後半の核といえば、田宮良子と探偵倉森の子供をめぐってのやり取り、新一と広川剛志市長率いるパラサイトと警察(殺人鬼浦上)を巻き込んだ戦い、そして新一と村野里美の恋の行方といったところでしょうか。特に探偵さんは重要人物になるので、どういう描き方をするか楽しみではあります。

最後に、私の評価は良くないのですが、またこのすばらしい『寄生獣』という漫画が日の目に出たことはうれしい限りです。観たことない方は是非、コミックを手にとっていただきたい。読み出すと一気に読破すること間違いなしです。

【満足度】


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| モンスター | 23:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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ネクロマンティック1&2、死の王、シュラム!!!

最近の流れとして、昔の観ることができないホラーが続々と再販される流れができてうれしい限りと書いたばかりですが、なんと禁断のユルグ・ブットゲライト監督の死の3作品『ネクロマンティック』『ネクロマンティック2』『死の王』が初Blu-ray化。さらには、特典DISCとしては初DVD化の『シュラム』までついているびっくり再販です。これは事件です!!!

だってね、本国ドイツでは上映禁止、廃棄処分を命じられたほどの作品で、幻のいかれオヤジのユルグ・ブットゲライト監督の作品が観れるとは!

一般の方はもちろん観ないほうがよいかと。人を選ぶ作品で一部のマニアの方のみです。でも、”こわいものみたさ”という方は、ネクロマンティックのレビューとTrailerを確認してからのほうが良いかと・・・。(レビューを読んでTrailerをみるとほぼネタバレになります)

『ネクロマンティック1&2』レビューはこちら

ネクロマンティックのTrailer


ネクロマンティック2のTrailer



ネクロマンティック-死の3部作- Blu-ray BOX (初回限定生産)


【関連記事】
『ネクロマンティック』

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| Trailer(予告) | 23:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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イグジステンズ

『イグジステンズ』
 EXISTENZ

【製作年度】1999年
【製作国】カナダ
【監督】デビッド・クローネンバーグ
【出演】ジュード・ロウ/ジェニファー・ジェイソン・リー/イアン・ホルム



【イントロダクション】 by Amazon.co.jp
バーチャルリアリティゲーム・イグジステンズをめぐる、天才的ゲームデザイナーと反ゲーム主義者たちの戦いを描く。

【感想】
次々と奇怪な作品を産み出したデビッド・クローネンバーグ監督作品。あいかわらず、ネチャグチャなグロさと、不条理な世界観、そして全体的に感じるエロさが表に出ています。監督の代表作である、『ビデオドローム』の世界観をゲームの世界で表現したともいわれる作品。作品は、ベルリン国際映画祭にて芸術貢献賞を受賞。

脊髄にバイオポートという穴を開け、両生類の有精卵からできているゲームポッドを使用し生体ケーブルにて脊髄につながる穴に差し込んで、バーチャルなゲームをやるという、なんとも奇抜な世界観がベースとなってます。イグジステンズという新作ゲームの発表会から始まり、現実なのか非現実のゲームの世界なのか混乱してしまう展開。
イグジステンズ1

その独特の新作ゲームの世界観はグチャドロな世界は非常に気持ち悪い。まずこの作品の核となるゲームポッド自体、ゲーム機という概念を飛び越えて肉体的な造形と動き。こんなの普通に考えたら体内に差し込みたくないですが、いとも簡単ににゅるっと刺してしまうのですよね・・・。ゲームポットの解剖などもう気持ち悪いったらありゃしないです。
イグジステンズ2

突然変異生物のスペシャルランチもしかり、その骨から作る銃なんてのもオゲーなシーンでした。
イグジステンズ3

見た目も世界観も、クローネンバーグ監督の世界ぎっしりなのですが、この作品はストーリー自身は非常に分かりやすく、観終わった後でも???は残らないので、とても観やすい作品ではないでしょうか。もっぱら、この作品から作風が変わってきたという世間評もあります。そういった意味でも、監督ファンからも賛否両論なのですが、個人的には監督が描きたかった世界が、分かりやすいので好きな作品ですね。

俳優陣では、警備員テッド・パイクル役のジュード・ロウが非常に適役だった印象があり、彼自身もこの作品で注目を浴びた俳優ですね。妙に整った彼の美しいイケメンぶりが、このヴァーチャルな世界に非常に合っている様な印象を受けました。ゲームデザイナーのアレグラ・ゲラー役は、父親は俳優のヴィック・モロー、母親は女優で脚本家のバーバラ・ターナーというサラブレッド女優のジェニファー・ジェイソン・リー。彼女の独特な演技も妙にセクシーな雰囲気が出てまた作品に合っていたのではないでしょうか。
イグジステンズ4

変態監督の作品を理解するにはもってこいの本作。クローネンバーグの入門とするのには良い作品かもですね。

【満足度】


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| SF、エイリアン | 00:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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