08-9-6
昨夜遅く森に着き
散歩の後、また呑んでしまいました
夜中のゴウ介家で
泡盛をしこたま、
こんな酒好き、まさに「猩々」ですね
「猩々(しょうじょう)」は中国伝説の霊獣、妖怪?、人の言葉を話す猿に似た酒の守護神、無類の酒好き
むかし潯陽(しんにょう)の傍ら金山に夢のお告げに従い酒売りとなった孝行者がいたそうな
その店に毎日やってきては酒を呑むが、一向に顔色も変えぬ不思議な客に素性を訪ねれば
海中に住む猩々、と告げて立去るのです
酒売りが、樽に酒をいっぱいに詰め猩々の住むという潯陽の江に現れます
酒の神にたっぷりと呑んでもらおうと、重いお酒を背負って来たのです
やがて旨そうな酒の匂いに誘われて、猩々が現れます
童子のような姿に真っ赤な髪、無邪気さと神々しさとを併せ持つ霊獣
酒売りは酒を注ぎ、猩々それを呑み干します
酒売りの感謝の酌に酒が進み、さすがの猩々も少々ふらつきながらも舞(乱)を舞います
猩々は酌めども尽きぬ酒壺を酒売りに与え、去ります
能、歌舞伎で有名な「猩々」、「寿猩々」です
能では舞台正先に大きな壺が出されます
「猩々壺」
よも尽きじ よも尽きじ よも尽きじ
万代(よろずよ)までの
竹の葉の酒
掬(く)めども尽きず
飲めども変はらぬ
秋の夜のさかづき
影も傾く入江に枯れ立つ
足元はよろよろと
酔いに伏したる枕の夢の
覚むると思えば泉はそのまま
尽きせぬ宿こそ
めでたけれ
謡曲「猩々」より
「壺中天」 もそうですが、壺とお酒にまつわる不思議なおはなし
こんな壺が欲しいですね
あるのは破壺だけですが
猩々たちの森、わが山荘
「 猩 壺 庵( しようこあん)」とでも
呼びますか