パイオニアペダリングモニタ:きちんと使えてますか?何人かの知人から、ぞくぞくと
新型のパイオニアペダリングモニタが
届いたとの知らせを受けています。
早速、自転車ライドでペダリングの様子を測っている人も多いでしょう。
しかし、このセンサは高度な計測機器ですので、
正しい使い方をしないと、
その数値が信頼できなくなることもあります。
そこで、新しいセンサならではの
使用上の注意を
確認しておきたいと思います。
1:センサ校正 パイオニアのペダリングモニタは、自動で温度補正を行ってくれます。
しかし、その温度補正のためのデータは、ユーザ自身で
「育てて」あげる
必要があります。
つまり、いろんな温度の環境下でセンサに力がかかっていない状態で
校正を行えば良いのですが、その
「校正作業」をきちんとする
必要があるのです。
「校正作業」のポイント: (1) 4°C以上の気温の差がある場合に校正を行う→精度が高まる
センサ内部の温度補正値は外部温度ごとに段階的に保持されますので、
寒い朝とか、暑い日中など、いろんな温度で校正をしましょう。 (2) センサーが外気温に十分になじんでから校正を行う
例えば、家の中から家の外に出してすぐに校正すると、
センサ部の温度は家の中で温度計は外気温みたいになってしまい
正しく校正できません。取扱説明書によれば、
およそ20分以上経過して、センサーが外気温になじんでから 校正をするように書かれています。
(3) クランクの向き
こちらの図のように、
クランクは垂直になるようにして校正しましょう。 すこしでも横にして校正すると、センサにクランク自身の重みが
かかってしまい、それが測定誤差につながります。
2:センサのなじみ (1) 自転車とセンサ部との「なじみ」
クランク踏力を計測している歪みセンサは、きちんと力を計測できるのですが、
クランクやペダルの固定部で、しっかり締め込んでいたつもりでも、
ほんの少しの締め付けの違いから、出力値に数%の誤差が
出てしまうことが考えられます。 特に、最初に計測したときなどは、こうした固定部でのなじみが十分ではなく
出力値に誤差がでることがあり、
いつもパワートレーニングされている人ほど
その差が納得できないかもしれません。 しかし、ペダルをしっかり踏んで、そうした自転車の締め付け「がた」が
だんだんとなじんでくると、出力も安定してきます。
私自身の感覚ですが、こうしたセンサの初期の不安定な出力が
安定するまでには、だいたい1~2週間ほどかかったように思います。
頻度が高く乗る場合は、それほどではないかもしれませんが、
最初は数値が少し不安定になることを知っておいた方がよいでしょう。 (2) 頻回の校正を・・・
このように、最初はどうしてもセンサの誤差がやや大きめに出る
危険性があります。こうした数値のばらつきをおさえるためにも
できるだけ頻繁に「校正」作業をしておきましょう。
左右センサー値のフォースプレビューができますので、
練習の途中で休憩したときなどに、確認してみましょう。
±3N 以内に値が来ていないようだと、
校正をした方がよいでしょう。 実際に校正してみると、校正直後は ±1N 以内に入ることが
ほとんどです。それが大幅にずれていると言うことは、
なじみが十分ではないことを示しています。
もちろん、このフォースプレビューする時は、
クランクを垂直にすることを忘れずに・・・。
また、4/23には、早速
「SGX-CA500 ファームウェアアップデート」が
アナウンスされています。
ユーザの方は、ぜひアップデートされることをおすすめします。
また、こまめにサイトをチェックするなどして、
新しい情報の収集に努めた方が良いように思います。
このような新しい装置では、どうしても安定するまでに時間がかかるのは
やむを得ないのでしょう。
しかし、
ペダリング踏力ベクトルを計測できる「ペダリングモニタ」は、
世界でもこのパイオニアの装置だけなのですから、長い目でみて
トレーニングに役立てていければ良いのではないでしょうか?
購入された皆さんが、パイオニアペダリングモニタを
正しく使えることを願っています。