定山渓温泉は、支笏洞爺国立公園内にある、 札幌の奥座敷と呼ばれる温泉郷です。
月見橋から豊平川上流を望む
温泉は豊平川の川底から湧き、両岸に温泉宿が広がる、まさに豊平川の恵みでできた湯の里です。
さて、定山渓温泉は、美泉定山という僧が発見したため、その名がつけられました。
定山坊の像(定山源泉公園)。
定山は1866年(慶応2年)、小樽・朝里川から内陸に入り、現在の定山渓ホテル付近に、こんこんと湧き出る温泉を見つけました。 (朝里川温泉も風情ある良い温泉ですよねぇ)
湯治による祈祷を目指した定山は、開拓使判官に温泉開発を頼み込み、温泉経営に乗り出します。 でも、当時は山奥の交通不便な地。お客はそうそう来ない。 定山は、札幌や小樽へたく鉢に赴き、生計を立てていました。
そんな定山の最後とは、、、 正月用の門松の材料を取りに山に入ったまま、消息を絶った――
そう言い伝えられてきました。 すわっ、カッパの仕業か?
100年後、真実は明らかになります。
小樽の正法寺に定山の名が過去帳に記されてる事がわかったのです。 そこには、1877年11月4日に死亡したとされていました。
さて、定山が発見し、人生を賭けた温泉街は、1918年に鉄道が通ってから大きく発展します。
平成15年度には、日帰り客91万1千人、宿泊客152万8千人、計239万9千人が1年間に訪れる、日本有数の温泉地に成長しました。
月見橋から下流を望む
そもそも、定山渓温泉の存在は古くからアイヌの人達に知られていました。 江戸時代には、探検家・松浦武四郎が旅行中に川の中に湧く温泉に入ったことを日記に書いています。
そんな定山渓温泉の泉質はナトリウム塩化物泉、効能は神経痛、胃腸病などです。
おまけ! 生みの親である定山をモチーフにした手作り和菓子
「定山坊まんじゅう」ホテルミリオーネ限定品。
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