かつて石狩平野には、釧路湿原をしのぐ広大な石狩湿原が存在していました。 その中を、大河・石狩川はその名の由来通り、右に左に、時に戻りつつ、思いのままに曲がりくねって流れ、ツルなども飛来し、多様な環境を形成していたといいます。 *アイヌ語でイシカラベツ=曲がりくねった川
北海道では、平成19年から、国土交通省北海道開発局が石狩川下流の本川における良好な河川環境の保全と再生を目指して「石狩川下流自然再生計画書」を策定、まず当別川が石狩川に合流する当別川河口に湿地等を再生する石狩川下流当別地区自然再生を進めています。
そして、「石狩川下流自然再生計画書」に基づき、石狩川下流幌向地区で、地域と協働してホロムイ七草をはじめとした湿生植物が生育するかつての湿地環境の再生を行なうための「石狩川下流幌向地区自然再生実施計画書」を作成するとともに、同計画の実施、フォローアップを行うことを目的として、「石狩川下流幌向地区自然再生ワークショップ」の設立が発表されました。
私も今まで知らなかったのですが、ホロムイ七草とは、夕張川・旧夕張川・千歳川が流れる幌向原野に生息していることが発見された7種の湿性植物です。
湿原の減少に伴い、ほとんど確認されなくなっていましたが、故辻井達一先生の呼びかけで調査が行われ、平成24年までに7種すべてが確認されたそうです。
<ホロムイ七草> ホロムイリンドウ ホロムイイチゴ ホロムイクグ ホロムイコウガイ ホロムイスゲ ホロムイソウ ホロムイツツジ
この中で、ホロムイコウガイとホロムイクグは環境省レッドリスト2012に指定されています。 詳しくは以下のPDFをご覧ください。 http://www.sp.hkd.mlit.go.jp/press/pdf/14021901.pdf
湿原の蘚苔類の主要な構成種であるオオミズゴケ。
高位泥炭地に生息する。
再生場所は南幌町の夕張川だということで、今後の動きにも注目したいと思います。
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