8月24日刊 シャーリイ・ジャクスン『絞首人』(文遊社 予価1944円) 8月25日刊 『新編・日本幻想文学集成 第2巻』(国書刊行会 6264円) 8月26日発売 《ナイトランド・クォータリーvol.6》 (アトリエサード 1836円) 9月7日刊 アンドレ・ド・ロルド『ロルドの恐怖劇場』(ちくま文庫 予価907円) 9月12日刊 石塚久郎編『病短編小説集』(仮題)(平凡社ライブラリー 予価1512円) 9月20日刊 ステファン・グラビンスキ『狂気の巡礼』(国書刊行会 予価2916円) 9月26日刊 バリントン・J・ベイリー『時間衝突 新版』(創元SF文庫 予価1123円) 9月27日刊 アンナ・スタロビネツ『むずかしい年頃』(河出書房新社 予価2160円) 9月27日刊 ローダ・レヴァイン/エドワード・ゴーリー『ぼくたちが越してきた日から、そいつはそこにいた』(河出書房新社 予価1404円) 9月27日刊 大森望 『SFマニア超入門』(河出書房新社 予価2052円) 9月30日刊 J・G・バラード『J・G・バラード短編全集1 時の声』(東京創元社 予価3888円) 9月30日刊 エドワード・ケアリー『堆塵館 アイアマンガー三部作1』(東京創元社 予価3240円)
東京創元社復刊フェア(9月下旬) F・W・クロフツ『二つの密室』 イーデン・フィルポッツ『灰色の部屋』 シオドー・マシスン『名探偵群像』 マーガレット・ミラー『狙った獣』 クレイトン・ロースン『棺のない死体』 ヤン・ヴァイス『迷宮1000』 アイザック・アシモフ『暗黒星雲のかなたに』 マンリー・W・ウェルマン&ウェイド・ウェルマン『シャーロック・ホームズの宇宙戦争』 アーサー・C・クラーク『イルカの島』 アレクサンドル・ベリャーエフ『ドウエル教授の首』
文遊社から、シャーリイ・ジャクスンの未訳長編『絞首人』が刊行です。東京創元社からも、同一作品の翻訳『処刑人』(仮題)の刊行が秋に予定されており、どちらを購入するか迷いますね。
《ナイトランド・クォータリーvol.6》 の特集は、〈奇妙な味の物語〉 です。 ケン・リュウ、ニール・ゲイマン、ジョン・コリア、サキ、ロバート・ブロック、チャールズ・ボーモント等の翻訳短篇を掲載。これは楽しみです。
『ロルドの恐怖劇場』(ちくま文庫)は、残酷劇で有名なグラン=ギニョルの大立者アンドレ・ド・ロルドの作品を集めた作品集。怪奇小説ファンは要チェックです。
9月のイチオシはこれ、ポーランドの怪奇小説作家、ステファン・グラビンスキの邦訳作品集の第2弾『狂気の巡礼』です。14の短篇を収録とのこと。 グラビンスキの邦訳が出ると聞いたときは、一冊で終わりだろうな、と思っていただけに、まさか、二冊目が出るとは、驚きと同時に非常に嬉しくもあります。『東欧怪談集』でグラビンスキの名を知ってから、ずっと待ち続けていた甲斐がありました。
アンナ・スタロビネツ『むずかしい年頃』は、現代ロシアのホラー作品集だとのこと。
J・G・バラード『J・G・バラード短編全集1 時の声』は、8月刊行予定が変更になったようですね。
エドワード・ケアリーといえば、『望楼館追想』や『アルヴァとイルヴァ』などの邦訳で知られる作家。独特の味を持つファンタジー作家です。『堆塵館』は、《アイアマンガー三部作》と呼ばれる三部作の1作目だそうですが、あらすじを読むだけでも、不思議な魅力が感じられますね。 「ロンドンにある〈堆塵館〉は、ゴミで材をなしたアイアマンガー一族の広大な屋敷だ。屋敷の裏手には百年以上にわたって集められたロンドンじゅうのゴミが山となって広大な敷地を占領している。屋敷では、一族数百人がひとつ屋根の下で暮らしている。屋敷の地上階に暮らしているアイアマンガーたちは屋敷から出ることをゆるされず、彼らに使える召使いたちもみな一族の遠い縁戚にあたる。アイアマンガー一族は生まれるとすぐに何か品物をひとつ与えられ、生涯持ち続けるのだ。バースオブジェクトという。そんなアイアマンガーのひとり、クロッドには、品物の声が聞こえるという特殊な力があった……。」
今年度の東京創元社復刊フェアの目玉は、ヤン・ヴァイス『迷宮1000』でしょうか。迷宮をテーマにした幻想小説です。エンタテインメントとして見ると弱いのですが、不思議なイメージにあふれたファンタジーとして、一読の価値はある作品だと思います。
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