猫の毛玉 映画館 わ、その他

猫の毛玉 映画館

映画感想文を体内で丸めて吐き出す。

私の中のあなた 【病人を 支える家族の 思い思い】

tag ヒューマン 法廷

『私の中のあなた』 MY SISTER'S KEEPER
2009年・アメリカ
ジョディ・ピコーの小説をニック・カサベテスが映画化。

 監督は『ジョンQ-最後の決断-』『きみに読む物語』などのニック・カサベテス。本作は白血病の子供がいる家庭でのドラマ。 カサベテス自身が心臓病の娘を育てた経験から、こうした患者本人だけでなく家族全体の思いを描く作品には並々ならぬものがあったろう。『ジョンQ~』も心臓病の息子のためにものすごい行動を起こす父親の話でしたが、あれが男のドラマならこちらは女のドラマ。

 原題は“姉の保安者”って感じか。姉ケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)を生かすための存在である妹アナ(アビゲイル・ブレスリン)のことだ。と同時に、何もかも犠牲にして白血病の姉を最優先する母親(キャメロン・ディアス)こそが姉の番人なのかもしれない。で、邦題だけど、原作小説の邦題のままにしちゃったからピンとこないことになった!原作と映画のラストは全く違うので、原作にはピッタリでも映画には合ってないよ。

 本作で取りあげられたドナー・ベビーは現に作られている、らしい。この原作小説はフィクションだけども、ロサンジェルス在住アヤラ夫妻のケースに着想を得ているとの噂。ドナー・ベビーの実際について詳しくはこちらに日本語資料がありましたのでどうぞ。

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ワルキューレ 【内部から 食い破ろうと もがく勇気】

tag 歴史 サスペンス 政治 戦争

『ワルキューレ』 VALKYRIE
2008年・アメリカ=ドイツ
1944年7月20日、最後のヒトラー暗殺計画を実行したのはクラウス・フォン・シュタウフェンベルクだった。

 ヒトラーという困ったチャンな独裁者をもてあますドイツ。英雄ヒトラーはもう狂ってしまった。戦争には負けるだろう。せめて、ドイツにはヒトラーに抵抗する国民もいることを世界に知らしめねば!

 もうね。誰もがわかってるわけですよ。ヒトラーはまだ死にゃしないってことをね。だから最初から最後まで悲壮感が漂ってるの。そんな男たちの熱いドラマだ!メルツ大佐(クリスチャン・ベルケル)が最高に素敵でした。

 ワルキューレ(ヴァルキュリー)は北欧神話の女神達。父である神オーディン(ヴォータン)の命で、冥界であり神の館であるヴァルハラへの案内人。強く勇敢な戦士の魂をヴァルハラへ送り、やがて来る神々の黄昏(ラグナロク)で戦士達を生き返らせ闘ってもらおうという作戦。そのワルキューレの1人、ブリュンヒルデと父神様の確執を描いたのがワーグナーの楽劇『ワルキューレ』。上演に14時間かかる『ニーベルング(ニーベルンゲン)の指環』の一部。ヒトラーは芸術家肌でワーグナー大好きだったそうですよ。
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ワールド・オブ・ライズ 【世が為と 大義通して あやめたる】

tag アクション サスペンス 政治

『ワールド・オブ・ライズ』 BODY OF LIES
2008年・アメリカ
リドリー・スコット監督、レオナルド・ディカプリオ主演のCIA映画。

 サスペンスとしての面白みが充分に備わったエンタメ作品でありながら、真摯に問うてくる、心に訴えかける良い映画でした。原題は“一連の嘘”、たくさんの嘘。目的は同じなのに、互いが互いを欺きあう世界の話。
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ラッセル・クロウ

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私がクマにキレた理由

tag コメディ ヒューマン

『私がクマにキレた理由』 THE NANNY DIARIES
2007年・アメリカ
子守の仕事を通して別世界である上流階級の暮らしを観察するアニーの自分発見ストーリー。
原題はナニー(子守)の記録。

君読む、痛きみ、ベガ恋、ゴヤ見たときて今度は“クマキレ”ですってよ、奥様!邦題も酷いけども、本当4文字に略すの好きねぇ。
もちろん公式サイトのアドレスもkuma-kire.comだ。
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once ダブリンの街角で

tag 音楽映画 ヒューマン 動画付き

『once ダブリンの街角で』 ONCE
2006年・アイルランド
87分の音楽映画。男と女が出会い、音を作り演奏して、それから…。
大変素晴らしかった!
ONCE ダブリンの街角で デラックス版ONCE ダブリンの街角で
デラックス版

(2008/05/23)
グレン・ハンサード
マルケタ・イルグロヴァ


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