【拡散希望!】α7Vの背面モニターはチルト式採用へ!写真撮影でバリアングル液晶が不便な話 | αのEVFが見せる世界

【拡散希望!】α7Vの背面モニターはチルト式採用へ!写真撮影でバリアングル液晶が不便な話

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こんにちは。

今回のテーマは、「カメラで写真を主目的に撮影する場合、背面モニターはバルアングル式液晶よりも、チルト式液晶の方が使い勝手がいい!」と言うお話です。

また、この記事には「ソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラで、スタンダードモデル α7無印 の後継機 α7V(仮名)が出るとしたら、なんとしても背面モニターをチルト式液晶に戻してほしい!」と言う一般ユーザー目線の意見発信を兼ねています。

是非最後まで読んでいただき、写真撮影主体のみなさんに共感していただけたら、SNS等で情報拡散をして頂ければと思います。もちろん、それはあなたの意見だし撮影スタイルはひとそれぞれ!自分はバリアングル液晶がいいと言う方は、それで結構です。

それでは早速行きましょう!

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背面モニターの可動式液晶について

昨今のレンズ交換式デジタル一眼カメラでは、ほとんどの機種の背面モニターに「可動式液晶」が採用されるようになりました。

採用の大きな目的は、言うまでもなくローアングル・ハイアングル・縦位置撮影等の構図の自由度を上げる為です。ひと昔前の一眼レフ時代はOVF(光学ファインダー)を覗いて撮影するスタイルが一般的で、カメラは専門性や芸術性が強く、プロの世界で使われていると言う印象でした。しかし、近年デジタル化が進み、背面モニターでの情報表示やAF性能が上がった事から、もはや背面液晶モニターをメインに写真撮影する時代となってきました(つまりはミラーレス一眼カメラ時代)。特に、三脚にカメラを据えてじっくり撮る風景写真撮影では、もはや前傾姿勢で覗き込むファインダーは不要とも感じます。

また、写真撮影用カメラに動画性能が盛り込まれるなど、カメラメーカーはユーザーが求める性能=時代の流れに合わせて、背面液晶モニターを開発・変更し続けている訳です。もし動画性能が世界一でも、背面モニターが固定式液晶だったら、それだけで買いませんよね。

本題!背面モニターはチルト式液晶を採用するべき!

ブログ主の写真撮影スタイルは?

この手の記事は、両方の背面モニターの使用経験がないと、説得力がないですよね。

2022年現在、自分はフルサイズ一眼カメラを二台体制で運用しており、写真撮影をα7III(チルト式液晶)、動画撮影をα7c(バリアングル式液晶)と明確に使い分けています。

また、自分は写真撮影用のミラーレス一眼カメラは今までにNEX-7→α77II→α7II→α7SII→α7RII→α7IIIと使ってきました。これらに共通する事は、全てが上下方向に可動するチルト構造を持っている事です。そして、動画撮影用のカメラとしてZV-1とα7cと言う二台のバリアングル液晶モニターを搭載したカメラを使ってきました。

これらの経験から、自分は写真撮影をメインに行う場合、チルト式液晶モニターは素晴らしい使い勝手な反面、バリアングル液晶モニターには本当に使いづらさを感じています。

具体的には、写真撮影においてのバリアングル液晶モニターは一瞬の撮影シーンを逃す事が多々ある事です。また、様々な撮影環境での構造的な不便さや、L型プラケットでは上下方向すら可動できなくなると言う他ツールとの相性の悪さを大きく痛感しました。また、場合によっては光軸がズレる事から身体自体を悪くする可能性もある感じています。これらの具体例の詳細に関しては、下で撮影現場で撮影した写真をお見せしながら説明できればと思います。

本来、自分のような撮影スタイルで上記のような問題が発生した際の解決方法は「自分に合ったカメラ=チルト液晶モニターを採用したカメラを選べばいいだけの話!」と突っ込まれます。勿論、今現在は現行カメラα7IIIでも機能的に問題ない為大丈夫です。しかし、チルト式液晶モニターと言う選択肢がこの先無くなる可能性があるとの危機感を感じています。

その理由は下の段落で詳しく説明させて頂きます。

問題点:今後ソニーは全てバリアングル液晶を採用する?

自分が危機感を覚えている理由が正にこれです。

自分は過去に数百万円をソニーの一眼カメラαに費やしてきました。その理由は勿論、レンズ交換式のカメラはマウント縛りと言うものがあるからです。例えばソニー製のレンズはニコンのカメラには装着できません。その為、一度ひとつのカメラメーカーに手をつけた場合、コロコロマウントを変えると、レンズ交換式の意味がなくなってしまいます。

つまり、一度カメラメーカーを決めてレンズを買い揃えてしまうと、他社のカメラへの乗り換えにはレンズ交換式と言う最大の醍醐味を一時的に捨てる事になり、更に莫大な費用がかかります。お金持ちなら躊躇なくできるんでしょうけどね。

先に、自分のスタイルに合ったカメラを選べば、この記事のような問題は解決すると述べましたが、このマウント縛りにより、自分はソニーαEマウントに縛られている訳です。まあ、一般的なサラリーマンですし、自分はお金持ちではありませんからね。

ここから話を深掘りしていきます。

ソニーαEマウントは、最もはやくフルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラを開発した事で有名であり、この分野では一番シェアを獲得しています。他社よりもはやくこの分野に参入した事が吉となり、ソニーのα7シリーズはとにかく売れました。これにより、開発が続き、ソニーと言うメーカーだけで、様々なカメララインナップができ、ソニー内でのカメラ選びで困る事はありませんでした。この売れると言う効果が更に相乗効果を生み、レンズメーカーまでもがαEマウントを優先してレンズ開発していますから、凄い事ですよね。

しかし、このラインナップが充実していたはずのαEマウントにおいて、カメラ機能である背面モニターが次々にバリアングル式液晶化してきているのです。

下に、ソニーのカメララインナップをまとめてみましょう。

  • ベーシック動画専用機=α7c=バリングル式液晶=20万円以上
  • ハイレベル動画専用機=α7SIII=バリアングル液晶=40万円以上
  • ハイレベル動画専用機=FX3(※別カテゴリー)=バリアングル液晶
  • その他動画専用機=ZV-E10/ZV-1(※別カテゴリー)=バリアングル液晶
  • ベーシック写真専用機=α7/α7II/α7III=チルト式液晶=約20万円以上
  • 高画素写真専用機=α7R/α7RII/α7RIII/α7RIV=チルト式液晶=30万円以上
  • 動体撮影専用機=α9/α9II=チルト式液晶=40万円以上
  • フラッグシップ機=α1=チルト式液晶=70万円以上
  • その他写真専用機=α6000系/RX100系(※別カテゴリー)=チルト式液晶
  • ※2021年新型ベーシック写真専用機=α7IV=バリアングル液晶=30万円

上記を見て頂くと、今までソニーは写真専用機にはチルト式液晶モニターを採用し、動画専用機にバリアングル式液晶モニターを採用していました。

そして、2021年12月。待ちに待った写真撮影専用のベーシックモデルα7IIIの後継機α7IVの登場しました。α7IIIは優秀ですが、2018年発売ですからね。進化の早いデジタルカメラにとって、4年前発売となると非常に古いカメラと言えます。その為、誰もが後継機であるα7IVの登場を待ち侘びていました。余談ですが、2020年に動画専用機として発売されたバリアングル液晶モニター採用のα7cは、古いα7IIIと同じセンサーと言われています。これは酷い!

話を戻しましょう。α7IVが発表され、早速確認しました。しかし蓋を開くとなんと!

写真撮影ベーシックモデルのα7IVがバリアングル液晶モニターに変更されてしまった!!

えっ?これはショック。写真撮影で使えないじゃん!!(正確には使いずらいじゃん)。価格が30万円なのは昨今の情勢を見てまあいいとしても、写真専用機がバリアングル液晶になったら、では新しい動画専用シリーズのα7cIIが登場したら?これも当然バリアングル液晶ですよね。つまり、ラインナップが充実しているはずのソニーの利点が無くなりつつあるのです。

では今後、自分が現行でチルト式なソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラを買う場合、選択肢は高画素機で40万円するカメラか、はたまた70万円を超えるα1しかないのでは?いやいや、もしかしたら今後出るであろうα7RVやα1IIもバリアングル液晶モニターになるのでは?

そう考えるだけで、絶望的になりました。

キヤノンのEOS Rシリーズもバリアングル液晶モニターを採用していますし、こうなってくるとニコン Zシリーズしか選択肢はなくなってきます。ただ、ニコンもなぜかZfcはバリアングル液晶モニターを採用しましたし(本来、デザイン的にも動画専用機=Z50/写真専用機=Zfcにすれば良かったのでは?)、将来は分かりません。

ただ、話題のZ9が四軸チルト液晶と言う素晴らしい背面モニターを採用しましたし、今後本当に考え直さないといけません。とにかく今はZ9が素晴らしいカメラすぎて欲しい!

原因:バリアングル液晶採用はYouTuberの影響?

では、なぜソニーだけでなくニコンまでもが、背面モニターを次々にバリアングル液晶に変更・採用しているのか。

その明らかな理由がYouTuberの存在と彼らの情報発信力・影響力です。

みなさんは情報収集をどこで行いますか?これまではWeb検索が一般的でしたが、昨今ではYouTubeやSNSで情報収集するユーザーが増えています。自分はこのブログで何度も騒いでいますが、2020年以降動画の時代と言われており、動きや音声付きの動画は情報量が多く、発信側の伝達力・利用するユーザー側の収集力が圧倒的に高いのです。

その為、商品レビューだけでなく、雑談系・教育学習系・旅先の情報までも、YouTubeで情報収集する時代となっています。

この、YouTubeでの情報発信に必要になってくる道具が、言うまでもなくカメラ機材であり、売れているYouTuberほど、高性能なカメラを求めるようになります。これが、背面液晶モニターがバリアングル式液晶化する最大の理由なのです。

話を深掘りしていきましょう。

撮影地で風景等の写真撮影を行わない、いわゆるガジェット系YouTuberは、昔から口を揃えて背面モニターが裏返らない・自撮りができない・バリアングル液晶モニターがいい!と繰り返し発信して来ました。

それはそうですよね。部屋などでカメラの前で自分が写る場合、どう考えてもバリアングル液晶モニターの方が使い勝手がいいのは、自分でも分かります。

しかし、自分が思うのは、動画を撮りたい人はビデオカメラを買えばいい!何故彼らは写真撮影用の一眼カメラを選ぶんだ?と。彼らYouTuberが高性能なカメラに手をつけるせいで、写真撮影専用カメラがどんどんビデオカメラ化していってしまっているのです。

今から10年ほど前でしょうか。ソニーからaps-cセンサー搭載のNEX-5と言うカメラが登場しました。このカメラが180度チルト式だった事から、先代のYouTuberたちはこぞってこのカメラを購入しました。そして、YouTube上で素晴らしいカメラだと宣伝しました。★せとこうじ★さんとかがいい例ですね。

YouTuberがこれに留まってくれたら良かったのです。自分はフルサイズ一眼カメラで写真撮影を行なっているので、YouTuberが小さなセンサーサイズのカメラだけに手を出してくれたら、メーカーはフルサイズセンサーカメラをバリアングル液晶化しませんからね。

しかし、YouTuberは止まる事をせず、どんどん高いカメラに手を出し、やがてフルサイズセンサーで自撮りの動画撮影と情報発信を始ました。ご存じの方もいるかもしれませんが、★ジェットダイスケ★さんなんかも2010年以前、キヤノンのデジタル一眼レフであるEOS Kissシリーズを使っていましたからね。

いつの年か、ソニーからこんなビデオカメラが出ましたが、何故かYouTuberは手をつけないんですよね。まあ大きいから当然ですが、、、。

そして時が経った2022年現在、有名YouTuberはみんなこぞって40万円以上するフルサイズセンサー搭載の一眼カメラα7SIIIを使っているではありませんか。

そして、ソニー自体が新しい製品紹介・宣伝を、プロカメラマンではなく、YouTuberに依頼するようになりました。そして、YouTuberはこぞって「バリアングル液晶が採用されて嬉しい」とコメントします。カメラ初心者は、影響力のあるYouTuberの声に共感し、バリアングル液晶モニターがいいと認識します。

これでは、写真撮影を趣味で行なっており、チルト液晶モニターを好む人間の声は、カメラメーカー側に届いても影響を与えられません。自撮りしながらYouTube発信し、背面液晶モニターをチルト式液晶に戻してくれ!と声を上げる影響力のあるYouTuberが現れたらいいのですが、無理でしょう。

それはそうですよね。自撮りするんですから。

考察:一眼カメラにバリアングル液晶は必要なのか?

YouTuberの情報発信力や影響力が大きいのは昨今分かりますが、では本当に、フルサイズデジタル一眼カメラにバリアングル液晶モニターの需要はあるのでしょうか。

先にも書きましたが、恐らくYouTubeと言う媒体で情報発信している人間は、自撮りの利便性からほぼ100%バリアングル式液晶モニターがいいと言うでしょう。そして彼らには影響力があり、一見レンズ交換式デジタル一眼カメラを持つ人間は、全員がバリアングル液晶モニターを求めていると錯覚します。

これは、Yahooニュースの偏ったアンチコメント(ネットユーザーのみの声)であったり、YouTubeのコメント欄(ファンのコメントのみ=アンチコメントは削除される)と似通った部分があると思います。つまり、たまたま現代YouTuberの声が世の中に大きく聞こえる為、あたかも全員の意見のように聞こえますが、実は全体のごく一部な意見と言う事です。

これをデジタル一眼カメラに求められている背面液晶モニターに当てはめると、どうなるでしょうか。はたまた、デジタル一眼カメラを所有している人間に対し、自撮りで動画撮影している人間って何割くらいなんでしょう。ふとそんな事を考えた事があります。

しかし、よく考えてみるとレンズ交換式デジタル一眼カメラですら、自分の身の回りで所有している人間は少なく、いても片手程度です。また、いわゆる撮影グループに参加しても、十人以上いるユーザーで動画を撮影している人は一人いるかいないか。しかし、YouTubeを開くと、全員がバリアングル液晶モニターがいいと言います。

撮影カテゴリー(被写体)で例えてみても同様です。風景・夜景・動物・人物・スナップ等さまざまな分野がある中で、被写体が自分=自撮りはごく一部です。また、自撮りと言う用途を考えても、フルサイズセンサーと言うよりは、aps-cセンサー以下の安価なカメラの方が、求めるユーザー数の割合が多い気がします。

つまり、デジタル一眼カメラの背面液晶モニターも同様、チルト式液晶モニターの方が使い勝手がいいと感じている人間が、一定数おり、むしろチルト式液晶モニターの方が理に適っている(使用目的に適している)ユーザーの方が多いのではないかと言う事です。

勿論、動画は撮らないけどどちらでもいいと考えているユーザーもいるでしょう。

改善策:今後チルト式液晶を採用してもらう方法は?

カメラメーカー側の立場にたって考えてみました。チルト式液晶モニターとして売り出した場合、写真撮影ユーザーは買ってくれる。しかし、動画ユーザーやYouTuberに影響されるユーザーは買ってくれず他社に流れるかもしれない。それなら、バリアングル液晶モニターにして売れば両者が使えるし多く売れる。通常このような思考になりますよね。


一見上手い戦略に見えますが、これは昨年に政府が出した10万円給付問題と同じで、打ち出す主目的がめちゃくちゃになり逆効果な訳です。詳しく説明しますね↓

困った世帯に配りたいから10万円を現金にするべし!貯金に回されても、生活が困っているのだから問題ない。これが本来の給付目的でした。しかし、同時に経済も回したい!それなら半額の5万円はクーポンにしてしまえ!と言う二つ目の目的が出てきました。

この二つの政策を同時に行おうとしたものですから、税金を納めている国民からは、当然批判的な意見が殺到しますよね?その結果、結局現金に戻そうとなった訳です。

これ、今回のソニーの戦略(最近のカメラメーカー全体に言える)と全く同じです。


現に、ラインナップが充実している事にメリットがあったはずのαEマウントが、次々にバリアングル液晶モニター化し、2013年からソニーユーザーだった自分は不満を持っています。また、たったこれだけの機能変更で、自分は実際にニコンにマウント変更(正確には元ニコンユーザーなので戻り)し、Z9を買おうかなと考え始めています。マウントアダプターでしばらくレンズは共有できますからね。

ただ、やはりお金がかかりますし、改善策もあるのではと思っています。では、フルサイズ一眼カメラα7Vをチルト液晶モニター採用に戻して貰う方法はるのか?

自分は上で述べた「情報発信してはいないけど、チルト式液晶モニターの方がカメラとして使い勝手がいいと感じているユーザー数の多さ」に唯一の希望を持っています。これが給付金の例で例えると、国民の声に当たります(YouTuberの意見=国会議員?笑)。

カメラメーカーには必ず問い合わせ窓口があり、ユーザーの声を直接届ける手段として使えます。また、直接意見を届けるだけでなく、今自分がブログで記事にしているように、様々な発信手段があります。

もしこの記事の意見に同感して頂ける読者の方がいましたら、なんらかの形で情報発信して欲しいのです。価格.comでもいいですし、SNSでのコメントでもいいです。一番のミソは、α7cシリーズが動画専用機なんだから、無印はチルト式にすべきと言う事!逆に言うと、動画を撮りたい方は、α7cシリーズがあるではないかと言う事です。

発信力の高いYouTuberよりも多くの意見がSNS等に流れれば、必ず採用してくれるはずです。そして、動画撮影を行うユーザーより、絶対に夜景や風景等を撮影するユーザーの方が、圧倒的に多いはずです。恐らく動画ユーザーは、通常の写真撮影を行うユーザーと比較したら1割もいないのでしょうか。

読者の皆様、是非よろしくお願いします!!

背面モニターの種類!メリットとデメリットを紹介!

ここでは、あまり知らない方のために、何故自分がこんなにチルト式液晶モニターがいいと言っているのかお伝えできればと思います。

デジタル一眼カメラの可動式背面液晶モニターですが、一般的には「チルト式」と「バリアングル式」の2種類の液晶モニターが浸透しています。

それぞれの特徴を見てみましょう!

チルト式液晶モニター

ソニー公式ホームページから引用させて頂いたα1のチルト式液晶モニターです。

名前の通り、上下方向のみに可動する背面モニターを採用しており、メリットは光軸がズレずにハイアングル撮影・ローアングル撮影が可能な事です。つまり、写真撮影向きですね。

デメリットとしては手前に反転しない為、自撮りを行う為には別途専用モニターを用意する必要が出てきます。また、カメラを縦に構えて撮影する縦位置撮影では、背面モニターを上下に可動させる事ができません。この辺りを改善させているのが、富士フィルムのXシリーズや、ニコンのZ9になります。

とは言えα1はフラッグシップの写真撮影用カメラの為、チルト式は妥当だったと思います。

同じくソニーから出ているサイバーショットのRX100M5のチルト式液晶モニターです。

こちらも同じく上下方向に可動するのですが、なんと自撮りかのうな180度まで反転できる構造になっています。α6600などのミラーレス一眼カメラαもこの構造を採用しており、個人的には光軸がズレずに自撮りもできるので、これはかなり画期的だと思うのですが。

バリアングル式液晶モニター

ソニーα7SIIIの登場により、ソニーが初めてバリアングル液晶モニターを採用しました。

メリットは背面液晶モニターが横開きを行った後に上下方向に可動する為、ハイアングル撮影・ローアングル撮影だけでなく、自撮りやジンバルでの動画撮影に特化しています。つまり、明確な目的(自撮り・ジンバルでの動画撮影等)があればとても威力を発揮します。

次にデメリットのお話をするのですが、バリアングル液晶モニターは、写真撮影に重点を置いている人間にとって、デメリットが多数存在します。

①一つ目は、ローアングル・ハイアングルに切り替える場合の時間のロスです。ワンアクションで切り替えられるチルト式と違い、ツーアクション必要になってきます。

また、手持ちで一瞬な写真撮影シーン(例としてローアングルでの動物撮影等)では、光軸のズレや背面液晶モニターを上に向けるだけで時間のロスが生じる為、本当に致命的な欠点となります。

上の写真は、千葉県にある某名所で突然現れた野生の外来シカ「キョン」です。そんなに珍し動物ではないのですが、初めて見たので夢中で撮影しました。やや暗い環境で素早く走り回っていましたが、たまたまα7IIIに望遠レンズが付いていたおかげで、素早くチルト液晶モニターを上に向け、ローアングル撮影ができました。この状況下でバリアングル液晶モニターのα7cに望遠レンズがついていたら、恐らく撮影できなかったと思います。

②二つ目が最大のデメリットとなる光軸のズレです。のんびり写真撮影を行う方々にとって、光軸のズレは大した問題ではありませんが、自分のように様々な撮影地で一瞬の景色を狙って撮るユーザーにとっては本当に致命的なデメリットとなります。

いい例としては、カワセミ撮影に使うドットサイトですね。あれこそ正に、カメラのレンズ(センサー)を向ける方向と被写体を一致させ、正確に構図に入れる道具の例です。何故写真撮影を行うのに、カメラのレンズ(センサー)と別の方向に目を向けないといけないのか。これは直感的に写真撮影を行ううえで、非常に重要な問題です。この光軸のズレが、ツーアクションで背面モニターを開いた後に生じる訳ですから、ストレスは半端ないです。

③三つ目は様々な撮影環境での適応のなさです。目線の位置まで高さを上げられない三脚での写真撮影や、カメラマンが横並びで混雑するような撮影地、はたまた二台体制で写真撮影を行う際は、正直横開き自体が困難な場合もあります。

上の写真は、三脚で星空撮影を行う際の装備です。三脚を二本並べて立てられない環境だった為、一本の三脚にカメラ二台を載せたのですが、これでローアングル撮影を行う事になったら、右側のカメラは写真撮影自体難しくなります。これがチルト式液晶なら全く問題ありません。このように、様々な写真撮影環境を経験すると、その優位性が明らかになります。

④四つ目は風景写真家にとって非常に大きなデメリット、アルカスイス互換性のあるL型プレート(L型プラケット)を装着した場合、そもそも上下にチルトしなくなる点です。

昨今ジッツオだけでなくレオフォトなどの中華製メーカーも採用するアルカスイス互換性のある雲台。もはや写真撮影において、L型プレートを使用した撮影のレスポンスの速さやユーザーの多さは言うまでもなく明らかです。繰り返し強調しておきますが、はっきり言える事は自撮りする動画ユーザーよりは遥かに多いです。

こちらは某展望施設で二台体制で夜景撮影をしている様子です。バリアングル液晶モニターのα7cをサブ三脚に載せていますが、撮影地の環境から、シャッターを切らない時間帯は常に足元に三脚ごと下さなければならない状況でした。L型プレートでの縦位置撮影を併用したり、忍者レフも装着しているこのような環境では、撮影結果すら確認しずらい状況でした。

こちらはα7IIIで同じ環境で使用している場面ですが、チルト式と言うだけで、姿勢に無理がなく、撮影中の頭頸部への負担もかなり少なくなります。

本当に様々な環境で写真撮影を行っていると、バリアングル液晶モニターに対し、何故レンズが向いている方向と別の方向に視線をやらないといけないんだ!と感じますね。

三軸チルト液晶モニター

ソニーは以前、αAマウントで非常に使い勝手のいい三軸チルト液晶を採用していました。

これ、破損報告は聞いた事がなく、評価が非常に高かったのにαEマウントに採用されませんね。本当に勿体無いです。

四軸チルト液晶モニター

自分がフラグシップ機に手を出す場合、今まさに欲しいニコンのZ9です。

これ、チルト式に動くだけでなく水平方向にも動きます。また、縦位置に向けた際にも上下に可動するまさに理想的な構造となっています。

富士フィルムのXシリーズに非常に近い構造ですね。個人的に、今までのソニーのチルト式なカメラは、何故この構造を採用しなかったのかと疑問に感じています。

フレキシブル液晶モニター

ペンタックスのデジタル一眼レフでフラッグシップモデルが採用しているフレキシブル液晶モニターです。こちらも、自撮りを除けば最強かもしれません。

まとめ

バリアングル液晶モニターが有利な場面もある!

カメラの真後ろに立てない場合や、赤道儀に載せてのハイアングルな環境など、ごくごく稀に、写真撮影でもバリアングル液晶モニターが有利な場面があるのは確かです。

えらい長い文章の記事になってしまいましたが、まとめに入ります。

昨今のデジタル一眼カメラは、背面モニターに次々にバリアングル液晶が採用しており、自分は不便さを感じていました。また、本来ラインナップが多いのが強みのソニーαEマウントまでもが、チルト式液晶モニターを廃止するのではないかと言う勢いで、写真撮影が主体の自分は絶望感を感じていました。

絶望感の程度は、後々カメラメーカーを変えると言う選択も視野に入れつつあるレベルです。ただ、他社も時代の流れでバリアングル液晶を採用しつつある為安心できません。

根本原因は、自撮りの動画撮影をメインに行うYouTuberの存在であり、彼らの情報発信力と世の中への影響力が、カメラの需要と結びつき、カメラメーカーの開発内容に優先的に大きく反映しているのではないかと考察しました。

改善策としては、発信していない・もしくは発信力が弱いが、実際にチルト式液晶モニターに良さを感じているカメラユーザーの方が多い事に期待と希望を持ち、自分をはじめとしたチルト式液晶派のユーザーも、しっかりユーザー希望をメーカー側に発信していく事が必要であり、今後の課題となってくると感じました。

最後になりますが、この記事に同感して頂ける読者様の拡散を期待したいと思います。

それではまた。

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コメント

  1. ぎゃろん より:

    使い方が殆ど全て横での撮影しか考えられていないと読んでいて思いました。私的には昔からバリアングル(フリーアングル)モニター大賛成てす。私の被写体が主に縦位置の写真が多い事、チルト式と違って更にそこからあおれる事(見上げる、見下ろす)、一度開けばクルッポンで縦横斜めと自由に瞬時にモニターを動かせる事、横位置としてでは無く縦位置としての光軸がきちんと来る事(慣れてしまえば光軸なんて考えなくなるしそもそも昔みたいに逆像にならないだけ遥かに楽)、手持ちでの自由さ三脚使用時においても自由さは格別だと感じています。上下のみのチルトだと縦位置のローやハイが困難だし3軸だと縦位置時にモニターが水平ならないし4軸だと水平までが限界で、縦横の切り替え時の操作もバリアングルに比べるとどちらかの向きにしているとそこからの可変が更に手間だと感じます。またチルト式の機種でいくつかありましたが、開閉時が固くて重い物やブラケットなんかををつけるとそもそも指を引っ掛けるのも困難な物が結構あります。ちなみにバリアングルで使用する場合は三脚使用時以外はブラケットを底面だけにして横側は外して使用しているので何等制限はかかりません。私は写真のみの撮影として使うので自撮りは一切行っておりません。後は動画を撮る人でジンバルを使わずに手ブレ補正のみで撮るのであれば横位置がメインでしょうからチルトの方が楽なのかなと思ってもいます。撮影スタイルや被写体で考え方なんて様々でしょうし剛性まで考慮すればそもそも可動式よりも完全固定式が間違いないでしょうし。固定式もチルト式もバリアングル式もそれぞれのメーカーから出ています。撮影のスタイルは様々なので自分に合った機種を買えば良いだけの話だと思います。それと私個人としてはユーチューバーのおかげでカメラ業界は成り立っている面も多いと感じますのでもしそこを無視した様な物ばかりになると企業側にも余裕が持てなくなる可能性も出て来るかも知れません。まだ買える価格帯でカメラが商品化されて行く為にも動画や自撮りをする人達との共存はとても大切だと思います。写真機としてのカメラは既に数年前くらいまでの機種で撮れない物なんて殆ど無い訳ですし。撮影スタイル上チルトが良いのであれば今までの物やこの先も少なからず出て来るであろう機種を購入すれば何の問題もないと感じます。一部ブランドは別として大半は時代のニーズに合わせるでしょう。ちなみに以前R-D1sと言うエプソンのカメラを使っていましたが一部のマニアにしか受けなかったですし安くしても在庫は中々捌けなかったのを見ました。そしてカメラ事業からは撤退しました。どんなに一部に響いても大多数に受け入れられなければ儲からなくなり事業から撤退しますからね。時代の流れです。

    • kazu より:

      チルト式を採用したFUJIFILM X100VやX-T5は爆売れで納期待ちや受注停止。
      2024年に発表されたX100VIがチルト式を採用しました。
      バリアングルと比較し、チルト式が売れないと言うデータはあるのでしょうか。
      そして、富士フィルムと言うメーカーは、スチルメインのユーザーを大切にし、チルト式のカメラでもちゃんと収益も上げています。
      素晴らしい羨ましい。