こんにちは。
トップに載せた東京タワーとマジックアワーの写真は、自分が2016年に撮影しました。
皆さんは、「人生を変えた景色」に出会った事はありますか”?自分は普段、自然をテーマにした風景写真・星景写真をメインに撮影していますが、今回は東京の夜景写真を紹介します。
最初に書きますが、今回紹介する撮影地は自分が大学生の頃から通い続けた人生を変えてくれた夜景撮影スポットであり、今現在は東京から完全に消えてしまった撮影地になります。
この撮影地に関しては、いつかしっかり記事を書きたいと考えていました。
目次
東京で最大級の夜景スポット
今回紹介する夜景スポットはは、東京都のJR浜松駅に直結する「世界貿易センタービルディング」にある展望施設です。
世界貿易センタービルディングについて
世界貿易センタービルディングは、JR浜松町駅直結の高層オフィスビルです。
駅直結部分には書店やカフェ、コンビニなどの店舗が入っており、地下には飲食店街があります。また、上層階には結婚式場や会社オフィスがあります。そして40階には、東京最大級の夜景スポット・観光名所として有名な世界貿易センタービル展望台があります。
※2021年現在、都市開発により世界貿易センタービル展望台は閉鎖となりました。
東京最大級の東京タワー撮影スポットだった
世界貿易センタービル展望台に初めて訪れたのは、自分が大学生だった2011年の12月です。
今の奥さんがまだ彼女だった頃のお話です。付き合い始めた年の最初のクリスマスに、彼女を連れてデートに行きました。この場所を選んだ理由は、世界貿易センタービル展望台が、東京タワーが一番綺麗に見れる東京最大の夜景スポットだからです。
東京タワーに上っても東京タワーは見られない。なら、最も近い展望台のあるビルを探そう。スマートフォンを持っていなかった時代、自分なりに東京中の夜景スポットを調べて、東京タワーの最寄り駅「浜松町駅」直結の世界貿易センタービルディングを見つけました。有料の展望施設ですが、当初は静かで混雑する事はなく、とても居心地のいい場所でした。
眺望について。今想像すれば、六本木ビルの展望台が綺麗ですが、世界貿易センタービル展望台の魅力は、東京タワーが間近で見られ、富士山とも絡められる点でした。また、別の方角には東京スカイツリーやレインボーブリッジも見えると言う豪華な展望台でした。
人生を変えた景色とは?
綺麗な夜景スポットは数多くあり、これだけだと人生を変えた景色とは言えません。しかし、世界貿易センタービル展望台は、本当に自分の人生を変えた場所なのです。
上でも書いた通り、大学時代に彼女と初めて過ごすクリスマスデートが、世界貿易センタービル展望台でした。当時、ニコンのデジタル一眼レフと安い三脚を担いで、午後から夜景になるまで張り込みました。もはや大学生のカップルが初めて過ごすクリスマスデートとしてはどうなんだと言う内容でしたが、彼女は一斎文句も言わずに着いて来てくれました。
実は、この日展望台を降りた後、二人で徒歩で東京タワーまで歩き、撮影やイルミネーションでの記念写真撮影も行いました。10年連れ添い今は奥さんになった彼女ですが、当初から撮影に協力してくれていたんですよ。本当に大切な存在です。
※この延長が、2019年フランスのパリ旅行のモンパルナスタワーです。日没前から張り込みつつ、屋上で夕日を撮り、更に夜景も撮影した為、貴重な海外旅行で4時間同場所の撮影に費やしました↓笑
2012年に社会人になり、一時的に遠距離生活になった彼女。しかし、地元に帰る事もなく、2014年には結婚を前提とした同棲生活を始めました。
一年後の2015年に結婚式を挙げたのですが、結婚式場を選ぶ際に、自分が羞明(太陽の下をサングラスなしでは歩けない)と言う視覚的な病気を持っている事から、ナイトウェデイングにしよう。更に、せっかくなら夜景の見える結婚式場にしようとなりました。
そこで真っ先に候補になったのが、付き合って最初のクリスマスに訪れた世界貿易センタービルディングに入っていた結婚式場「スカイホール」です。付き合い始めて約4年後の2015年12月、東京タワーが一番綺麗に見える思い出の景色を見ながら、自分たちは挙式を挙げました。
結婚式を終えた後、2016年以降もちょくちょく世界貿易センタービル展望台には撮影に訪れていました。その理由は、ビル内にレストランレインボーと言うフレンチ料理店があり、披露宴の料理を作っていたお店だった事もあり、自分たち夫婦のお気に入りのお店でした。その為、記念日といればココと言う事で、年に2回は訪れていた訳です。
他で印象深い思い出は2017年です。入職から寮生活まで一緒だった仲のいい同職種の友人が春に転職しました。彼とは撮影をきっかけに月一で会っており、自分が世界貿易センタービル展望台を案内しました。約一年後、結婚・出産をきっかけに彼との撮影会が難しくなりましたが、今振り返れば、社会人で最初にできたカメラ仲間でした。寮生活中にバイク二人乗りで井の頭公園をぶらつき、自分の勧めでNEX-6を買ったのもその友人です。今では年賀状を送り合う程度の仲ですが、当時展望台を訪れ、ビル開発直前の夜景を二人夢中で撮り納めたのは良い思い出です。
結婚式の時に担当してくれたウェディングプランナーさんから、世界貿易センタービルディングが無くなる事は聞いていました。訪れる2018年、世界貿易センタービル展望台を訪れると、遂に東京タワーの方角を遮る巨大なビルが完成し、富士山は完全に見えなくなりました。この頃にはカメラマンや外国人観光客が激増しましたが、夜景撮影となると、手前のビルが邪魔な為、誰もが東京タワーを左端に入れた不自然な構図となりました。
SNSでも東京タワーを左に寄せた不自然な写真が載る様になり、この頃展望台のチケット売り場にも眺望事情の案内が描かれる様になりました。そして、自分はこの頃から展望台を訪れるのをやめました。
時は流れ2021年1月、遂に世界貿易センタービル展望台は50年の営業を終了しました。
長々と書いてきましたが、いかがだったでしょうか?大学時代から社会人にかけて約10年。彼女とのクリスマスデートから結婚式。これで、世界貿易センタービル展望台が、自分にとって人生を変えた景色である事が伝わったでしょうか。
今ある景色はいつ無くなるか分からない。写真が趣味の者にとっても、今撮れる景色は行動して撮るべき!この事は、自分が常日頃頭に入れている事です。
基本情報
施設名:世界貿易センタービル展望台 シーサイド・トップ
所在地:東京都港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル40F
アクセス:
- JR山手線/京浜東北線・東京モノレール浜松町駅直結
- 都営地下鉄浅草線/大江戸線の大門駅直結(B3出口)
世界貿易センタービルディングの公式ホームページはこちら。
世界貿易センタービルで撮影した東京タワーの写真
お待たせしました。ここからは、自分が撮り貯めた世界貿易センタービル展望台で撮影した写真を紹介していきます。
2011年の東京タワー
NIKON D90+DX VR Nikkor 18-105mm 42mm f4.5 ss1/2 iso200
こちらが、2011年12月に初めて訪れた世界貿易センタービルで撮影した一枚です。
まだデジタル一眼レフを使用しており、撮影設定もお粗末です。ただ、この日は夕方から綺麗なマジックアワーが広がり、富士山も見えた事から本当に思い出深い日となりました。そして何より、今の奥さんが彼女だった頃、初めて二人でここに訪れ撮影した大切な写真です。
2015年の東京タワー
10月の東京タワー
α77II+SAL1650 16mm f8 ss4 iso50
2015年10月に世界貿易センタービル展望台から撮影した東京タワーの夜景です。
この日は母親が東京に遊びに来ており、就活中の弟と合流して3人で訪れました。家族にも見せた東京タワーの夜景、マジックアワーの頃の紫色の空が印象的でした。また、自分にカワセミの野鳥撮影に挑戦させてくれたソニーαAマウントのカメラ、α77II(EVFの完成度とAF性能、連写性能は当初最高レベル)で撮影した貴重な一枚です。
11月の東京タワー
α7II+SEL35F28Z 35mm 8 ss3.2 iso50
こちらは、2015年11月に撮影したマジックアワーの東京タワーです。
結婚式の一月前と言う事もあり、この時期には何度も世界貿易センタービル展望台を訪れていました。2015年はα7IIでフルサイズセンサーカメラにデビューした年でもあり、この素晴らしい東京夜景をお気に入りの単焦点レンズ「SEL35F28Z」で撮ったのも拘りのひとつです。
2016年の東京タワー
α7II+SEL35F28Z 35mm 8 ss320 iso100
こちらは、2016年11月に訪れた世界貿易センタービル展望台から見る東京タワーです。
結婚式から約一年後でしたが、飽きずに通い続けていました。この日は奥さんが九州の実家から東京に戻った日であり、迎えに行った帰りに二人で展望台を寄りました。夜景スポットで有名な世界貿易センタービル展望台ですが、昼間の写真も記録として貴重です。
2017年の東京タワー
6月の東京タワー
α7II+LA-EA3+SAL1635Z 24mm f5.6 0.6 iso800
こちらは、2017年6月に撮影した世界貿易センタービル展望台の夜景です。
この日は奥さんと二人で夜に訪れたのですが、ザ・東京夜景と言える赤い東京タワーを撮影しました。当初使用していたAマウントの大三元レンズが長いカメラ人生を物語ますね。
そして、この頃から左下にビルの建設が始まっています。
8月の東京タワー
α7II+LA-EA3+SAL2470Z 50mm f5.6 ss1 iso100
α7II+LA-EA3+SAL2470Z 70mm f5.6 ss2 iso100
こちらは2017年8月に撮影した写真です。
上でも書いた、転職した同職種の友人と撮影に訪れました。この日は梯子感覚で東京の撮影地を訪れ、最後に世界貿易センタービル展望台に行きました。日中は完全な曇り空でしたが、マジックアワーの時間帯はあっと言う景色が訪れる可能性がある、当時からそのことを知っており、ワクワクしながらエレベーターを上りました。
見てお分かりの通り、嵐が来るかの様な空模様。東京タワーのライトアップがダイヤモンドヴェールになっており、空の表情とマッチしています。
左下を見ると、建設中のビルがどんどん高くなっているのがわかります。それでも自分は、この大好きな撮影地を記録し続けました。
11月の東京タワー
α7II+LA-EA3+SAL2470Z 24mm f8 0.6 iso100
2017年11月に撮影したマジックアワーの頃の東京タワーです。
この日は大三元ズームレンズを持って一人がっつり撮影するつもりで訪れました。その証拠に、窓の反射はほとんどなく、撮影設定も完璧な風景写真撮影設定です。
空の表情が本当に綺麗で、ジックアワーの頃には美しい東京タワーが見えました。しかし、左に建設中のビルが完全に夜景を遮っており、撮影地の終わりを感じさせる一枚となりました。
2018年の東京タワー
α7II+SEL90F28G 90mm f5.6 ss1/6 iso100
α7II+SEL35F28Z 35mm f8 ss2 iso100
α7II+SEL35F28Z 35mm f5.6 ss4 iso100
2018年5月に撮影した東京タワーの写真です。
この日は奥さんと二人で、ちゃんとした撮影目的で訪れました。2017年から約半年経過した訪問でしたが、予想通り左下のビルが完成していました。景観がとても残念な事になっていましたが、夕景・夜景と写る東京タワーは相変わらず綺麗でした。
余談ですが、文京シビックセンターからは新宿副都心ビルと富士山を絡められるのですが、あそこも類似したビルの建設で景観が変わってしまいました。
富士山と東京タワー!
世界貿易センタービル展望台は、東京タワーと富士山が一緒に見られる貴重な撮影スポット!
結婚式で依頼したプロカメラマンの写真!
ここでは、自分が結婚式を挙げた日に、依頼したプロカメラマンが撮影した写真を2枚紹介します。その方は、ニコンのプロ向けカメラ D4を使用していました。
自分の挙式中に撮影して貰った大好きな場所の景色。この日は12月の寒い季節だった事もあり、雲ひとつない景色が広がりました。
上の写真は、後に建設された視界を遮るビルがなく、東京タワーと富士山が見事に写ったマジックアワーの写真。そして2枚目は、記念の2015年ライトアップの東京タワー。
どちらも本当に宝物の写真です。
自分が撮影した写真ではないですが、高いお金を出して依頼したプロカメラマンの写真。無断転載防止のためにロゴを入れました。
まとめ
東京で最大級の夜景撮影スポット「世界貿易センタービル展望台」いかがでしたか。
自分が最後に世界貿易センタービル展望台を訪れたのは2018年になります。あれから3年が経ち、展望施設が閉鎖されたニュースを見ました。大学生時代から訪れ、結婚式場にもなった思い出のある場所。しかし、無くなってしまっても悲しいとは思いませんでした。
それはやはり、良い思い出ばかりが残っている事。そして、この記事が書けたように、カメラ・写真と言う趣味を通して通い続け、αでたくさん記録できたからです。
東京で最も東京タワーが間近で見られる夜景スポット。世界貿易センタービルは、自分の人生に大きな影響を与えてくれた大切な場所でした。
これから先も、自然・都会関係なしに無くなりゆく撮影地は出て来ます。人生一度、良い写真を撮るには行動力が大事。写真が趣味なら、今しか撮れない景色は今撮りましょう。
今回は、写真が趣味で東京在住の自分だからこそ書ける記事に仕上がった気がする。
それではまた。
コメント
なんだか素敵ですね!
末永くお幸せに☆
思わずコメントしてしまいました。
ありがとうございます。
もうすぐ結婚して10年になりますが、今も幸せです。