今回も西のほうから。JR舞鶴線と北近畿タンゴ鉄道宮津線が乗り入れる、京都府舞鶴市の西舞鶴駅前のモニュメントを紹介します。

まずは駅前のロータリー中心部に大きく聳え立っている、櫓のようなものです。これは舞鶴の田辺城(舞鶴城)の「太鼓堂」を再現した時計塔です。説明によれば、「丹後田辺に過ぎたるものは 時の太鼓に野田希一」と江戸時代にの馬子唄で歌われたように、朱子学の大家である野田笛浦(希一)とともに、この太鼓堂はこの地域においてシンボルのような存在だったようです。櫓のようなものは
新潟県村上市のJR村上駅前にもありましたが、こちらはそれよりも凝ったつくりになっていますね。ちなみに時計塔として建てられているため、正午と17時には太鼓の音が入った音楽が流れるようです。

次はロータリーの隅っこにひっそりと佇む、「真名井の清水」と題されている湧き水です。飲料水などに利用するためだと思いますが、多くの地元の人がひっきりなしやってきて水を汲んでいました(この画像も人がいなくなってから撮影しようと思っていたのですが、なかなか人が途切れなかったので断念しました。水を汲んでるおじさんのお尻が映っちゃっています・・・)。説明によれば、この「真名井の清水」は奈良時代に編纂された「丹後風土記」に記述があるほど古くから知られているものであり、それには「丹後の最高神・豊受大神が降臨されたときに湧き出した霊水で、清いこと麗しい鏡の如し、日照りにもかれず、長雨にもあふれず、その味甘露の如し、万病を癒す力がある」と記されており、安土桃山時代にも田辺城に隠居し、茶道に造詣が深かった武将・細川幽斎もこの水で茶を飲んでいたそうです。
ちなみに「真名井の清水」の水汲み場はこの駅前以外にもあるそうです。今回はできませんでしたが、舞鶴をじっくり散策するのも面白そうですね。
- 2015/01/20(火) 18:00:00|
- 駅前モニュメント
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