EMI ASD カイルベルト 「魔弾の射手」 オペラ普及委員会発足?
昔のレコード雑誌には、「無人島へ持って行く1枚」なんて○○な特集をよく見かけました。
今の自分なら指輪ですから、無人島へ持ってゆく19枚になっちゃいますね。
それでも足りないので、カイルベルトがベルリンを振った「魔弾」は是非とも携えたい物です。
英EMI ASD 319-21 J・Keirberth BPO
1950年代、ベルリンフィルはオペラの上演はしていなかったそうです。
そんな意味でも、この演奏は貴重な記録ですが、手堅い職人気質のイメージの強いカイルベルト師も、曲の幽玄さを引き出す為かロマンティックな解釈で、深い森の世界に誘います。
ステレオ最初期のEMIのオペラに対するステレオの解釈がぎっしり詰まった録音で、有名なカウントをとる場面では、やり過ぎか?というくらいの遠近感を出しています。
全体的にはフルトベングラー時代の響きの色濃い1950年代のBPOのソノリティで、この楽団の底力をまざまざと見せ付けられます。
また、台詞の場面では、空前にして絶後のほどのナマナマしさで捉えており、実演に対するレコード鑑賞の優位性を実感できる録音です。
一般に、EMIの録音は歌手がオケの前に立つ演奏会形式上演のような音場を持つものが多く、対するDeccaがオペラハウスを意識して、オケの後方に歌手を定位させた音場と好対照になっていますが、多少歌唱は聞き易い利点があります。
あの突き抜ける声量の持ち主だったニルソンが、Decca録音は自分の声が聴き難い!と、ぶちきれた実績あり。
結構なオーディオ好き、音楽好きを自認する方の中でも、「オペラはあんまり・・・」という方は多いようですね。
僕は本気で、オペラ普及委員にでもなろうかと思ってるくらいです。
「魔弾」「ボエーム」をファーストオペラとして推奨しますが、まだ候補があったら教えて下さい!!
オペラや歌物を敬遠する方達の意見を聞くと、「歌詞が分からないから・・・つまらない」
という理由が多数意見としてありました。
僕も、聞き始めの頃は、1組だけは国内盤(対訳が欲しくて)買ったり、対訳本(当時は少なかった)を探してきては、レコードを聞きながら訳詩を目で追いかけたりしていましたが、結局は長続きはしませんでした。
活字を読んでいると音楽を覚えていないし、一言一句を全て記憶するには、オペラは長すぎます。
いまでも、一言づつは全部覚えていません。
全体のあらすじだけ覚えて、音楽を楽しむ様にしていますし、何度も聴いていれば、次第に何をしている場面かは分かってくるものです。
そんなオペラ鑑賞で一つ大きな疑問がありました。
例えば、英国人は、イタリア語やドイツ語で上演されるオペラの台詞を分かって聴いているのでしょうか?
以前、兄の海外の友人何人かに聞いてみました。
こたえ
「んなわきゃ、ねーだろー! 音楽を楽しみに行ってるのに、なんで台詞なんかいちいち知らなきゃいけねーんだ」
(多分イタリア人にドイツオペラを聴くときはどーしてんの? と聞いたときの答え)
OH! MY GOD!!
もひとつ、フランス人に、アーンの歌曲を聴いてもらって、どんな歌詞か教えてもらおうと頼んだ。
こたえ
「なんて歌ってるか、よく聴き取れませーん!」
おー!ポカホンタス!!! 自国語でもあまり歌詞聞けて無いんだ。
そーいえば、大好きなフィル・コリンズやシンディ・ローパーを聴くときにだいたい何について歌っているか知っていれば歌詞を丸暗記なんてしてないし。
カラオケ行かないから日本の歌手の歌だって殆ど歌詞を覚えてはいないよなあ。
また、オペラ公演のときの「対訳字幕」も絶対反対です。
人間ですから、どーしても目が行ってしまい、気が散るのなんのって。
こんな処にも、「目で聴くオペラ」「活字の音楽」は存在した。目で見て、耳で聴くだけの情報だけで充分なのに。
なんだろうな、あの感覚は?
西洋人コンプレックスかしら? 因みにアメリカでも英訳字幕は多いらしい。やっぱりコンプレックスだな。
アメリカ人のオペラ歌手は立派に歌ってるのに、発音で悩んでいる人多いって言うし。これもまた、同じ原因だな。
今なら、字幕付きのDVDは本屋で安く買えるから、ストーリーを覚えるなんて苦労しない筈だが。
英米のPOPSは平気で聴いているのに、オペラだけ「歌詞が分からないから」という理由がなぜ出るのだろう?
多分、長い曲を聴くのに慣れていないせいでしょうね。
それなら、必殺技あります。
1面づつ、バラバラと聴いて気に入ったフレーズを繰り返し聴いていると、だんだん広がってゆきます。
そんな聴き方にもピッタリな「魔弾」でした。
私を含め、現在95件のピュアオーディオ・ブログが参加している、ブログ村オーディオカテゴリーへのリンクです。
是非覗いてみてください。ウエスタンや自作アンプ、自作スピーカーの情報が盛りだくさんです
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同じく、現在315件のクラシック音楽ブログが参加しているリンクです。歴史的名盤から、ニューリリースの感想まで、私もレコード探しの参考にさせて頂いています。
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今の自分なら指輪ですから、無人島へ持ってゆく19枚になっちゃいますね。
それでも足りないので、カイルベルトがベルリンを振った「魔弾」は是非とも携えたい物です。
英EMI ASD 319-21 J・Keirberth BPO
1950年代、ベルリンフィルはオペラの上演はしていなかったそうです。
そんな意味でも、この演奏は貴重な記録ですが、手堅い職人気質のイメージの強いカイルベルト師も、曲の幽玄さを引き出す為かロマンティックな解釈で、深い森の世界に誘います。
ステレオ最初期のEMIのオペラに対するステレオの解釈がぎっしり詰まった録音で、有名なカウントをとる場面では、やり過ぎか?というくらいの遠近感を出しています。
全体的にはフルトベングラー時代の響きの色濃い1950年代のBPOのソノリティで、この楽団の底力をまざまざと見せ付けられます。
また、台詞の場面では、空前にして絶後のほどのナマナマしさで捉えており、実演に対するレコード鑑賞の優位性を実感できる録音です。
一般に、EMIの録音は歌手がオケの前に立つ演奏会形式上演のような音場を持つものが多く、対するDeccaがオペラハウスを意識して、オケの後方に歌手を定位させた音場と好対照になっていますが、多少歌唱は聞き易い利点があります。
あの突き抜ける声量の持ち主だったニルソンが、Decca録音は自分の声が聴き難い!と、ぶちきれた実績あり。
結構なオーディオ好き、音楽好きを自認する方の中でも、「オペラはあんまり・・・」という方は多いようですね。
僕は本気で、オペラ普及委員にでもなろうかと思ってるくらいです。
「魔弾」「ボエーム」をファーストオペラとして推奨しますが、まだ候補があったら教えて下さい!!
オペラや歌物を敬遠する方達の意見を聞くと、「歌詞が分からないから・・・つまらない」
という理由が多数意見としてありました。
僕も、聞き始めの頃は、1組だけは国内盤(対訳が欲しくて)買ったり、対訳本(当時は少なかった)を探してきては、レコードを聞きながら訳詩を目で追いかけたりしていましたが、結局は長続きはしませんでした。
活字を読んでいると音楽を覚えていないし、一言一句を全て記憶するには、オペラは長すぎます。
いまでも、一言づつは全部覚えていません。
全体のあらすじだけ覚えて、音楽を楽しむ様にしていますし、何度も聴いていれば、次第に何をしている場面かは分かってくるものです。
そんなオペラ鑑賞で一つ大きな疑問がありました。
例えば、英国人は、イタリア語やドイツ語で上演されるオペラの台詞を分かって聴いているのでしょうか?
以前、兄の海外の友人何人かに聞いてみました。
こたえ
「んなわきゃ、ねーだろー! 音楽を楽しみに行ってるのに、なんで台詞なんかいちいち知らなきゃいけねーんだ」
(多分イタリア人にドイツオペラを聴くときはどーしてんの? と聞いたときの答え)
OH! MY GOD!!
もひとつ、フランス人に、アーンの歌曲を聴いてもらって、どんな歌詞か教えてもらおうと頼んだ。
こたえ
「なんて歌ってるか、よく聴き取れませーん!」
おー!ポカホンタス!!! 自国語でもあまり歌詞聞けて無いんだ。
そーいえば、大好きなフィル・コリンズやシンディ・ローパーを聴くときにだいたい何について歌っているか知っていれば歌詞を丸暗記なんてしてないし。
カラオケ行かないから日本の歌手の歌だって殆ど歌詞を覚えてはいないよなあ。
また、オペラ公演のときの「対訳字幕」も絶対反対です。
人間ですから、どーしても目が行ってしまい、気が散るのなんのって。
こんな処にも、「目で聴くオペラ」「活字の音楽」は存在した。目で見て、耳で聴くだけの情報だけで充分なのに。
なんだろうな、あの感覚は?
西洋人コンプレックスかしら? 因みにアメリカでも英訳字幕は多いらしい。やっぱりコンプレックスだな。
アメリカ人のオペラ歌手は立派に歌ってるのに、発音で悩んでいる人多いって言うし。これもまた、同じ原因だな。
今なら、字幕付きのDVDは本屋で安く買えるから、ストーリーを覚えるなんて苦労しない筈だが。
英米のPOPSは平気で聴いているのに、オペラだけ「歌詞が分からないから」という理由がなぜ出るのだろう?
多分、長い曲を聴くのに慣れていないせいでしょうね。
それなら、必殺技あります。
1面づつ、バラバラと聴いて気に入ったフレーズを繰り返し聴いていると、だんだん広がってゆきます。
そんな聴き方にもピッタリな「魔弾」でした。
私を含め、現在95件のピュアオーディオ・ブログが参加している、ブログ村オーディオカテゴリーへのリンクです。
是非覗いてみてください。ウエスタンや自作アンプ、自作スピーカーの情報が盛りだくさんです
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同じく、現在315件のクラシック音楽ブログが参加しているリンクです。歴史的名盤から、ニューリリースの感想まで、私もレコード探しの参考にさせて頂いています。
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コメント
おはようございます、お久し振りです。
ヨゼフ・カイルベルトこの人のお名前を聞くと
昔・・・二十歳の頃かな山の天辺に住んでいた頃を思い出します(笑)
楽団ネ名は忘れたのですが来日記念公演!
会場は東京文化会館での実況中継放送が有って
テープに録音していたのですが・・・其の時に地震!が
結構、揺れましたが演奏は続けられて無事に終了!
は、良いのですがテープを確認もせずに録音してしまい
消す事になってしまって・・・時々思い出しては
悔やんでいますよ(^_-)-☆
ヨゼフ・カイルベルトこの人のお名前を聞くと
昔・・・二十歳の頃かな山の天辺に住んでいた頃を思い出します(笑)
楽団ネ名は忘れたのですが来日記念公演!
会場は東京文化会館での実況中継放送が有って
テープに録音していたのですが・・・其の時に地震!が
結構、揺れましたが演奏は続けられて無事に終了!
は、良いのですがテープを確認もせずに録音してしまい
消す事になってしまって・・・時々思い出しては
悔やんでいますよ(^_-)-☆
atlumさん、こんばんは。
それは中々珍しい(こわい?)体験でしたね。深く記憶に刻まれたこととお察しします。そのテープを消してしまったとは無念の極みですね。
もし、オケがN響で無いとすると、68年のバンベルグとの公演でしょうか。
地震があったとは知りませんでした。(もし、新聞に載っていたとしても忘れてますね)
5月15日と20日の2日間文化会館で振ったはずです。
(4月末から5月20日頃までN響とは何回かやってますね。)
たしか、この内の何回分かは、CDにもなっていたと思います。もし、お求めになっていなければ、探してみてはどうでしょう。ズバリ当日でしたら凄いですね。
僕もベーム、VPOのFMチェックテープを消してしまったことがあって、日DGからレコードが出たときは大急ぎで買った記憶があります。嬉しかったです。
それは中々珍しい(こわい?)体験でしたね。深く記憶に刻まれたこととお察しします。そのテープを消してしまったとは無念の極みですね。
もし、オケがN響で無いとすると、68年のバンベルグとの公演でしょうか。
地震があったとは知りませんでした。(もし、新聞に載っていたとしても忘れてますね)
5月15日と20日の2日間文化会館で振ったはずです。
(4月末から5月20日頃までN響とは何回かやってますね。)
たしか、この内の何回分かは、CDにもなっていたと思います。もし、お求めになっていなければ、探してみてはどうでしょう。ズバリ当日でしたら凄いですね。
僕もベーム、VPOのFMチェックテープを消してしまったことがあって、日DGからレコードが出たときは大急ぎで買った記憶があります。嬉しかったです。
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