『マー サイコパスの狂気の地下室』
平凡なストーリーを演技で覆した
サイコスリラーのじわじわくる回りくどさが少し苦手。
原点である「サイコ」をなぞっていく定義でもあるのだろうか。主人公がヒドイ目に遭うプロットは同じなのに、他のホラージャンルと違って、知的にまとめよう(大どんでん返し?)としてないだろうか。
そんなんいらんから、狂気に思いっ切り振り切った韓国映画を見習って欲しいな。
破竹の勢いでホラー界を牽引しているブラムハウス。
低予算で恐怖を叩きつける作品を次々と世に送り出してきた。
「パラノーマル・アクティビティ」に始まり、低迷していたシャマランを復活させたことも話題に。
最近だと「ハロウィン」シリーズや「エクソシスト」の続編などを発表。今、一番勢いのある制作会社だ。
ブラムハウス発信の作品はいくつか鑑賞したが、社会風刺を取り扱った作品が多い。
羅列してみたら一目瞭然なので、よかったら検索してみて下さい。
本作の主人公マギーは母子家庭。
親子関係は良好だけど、どこか無理をしてる感じがしなくもない。母親役がジュリエット・ルイスだ。
懐かしいな。そして老けたな。
『良い子』でいると学校生活はエンジョイできん。
てことで転校早々に悪友となったメンバーから飲酒パーティに誘われる。
ちなみにアメリカは16歳から運転できるけど、飲酒は21歳から。
これ、ええの?
ショップで酒は買えないから大人に頼むも、声を掛けた相手が悪かった。
本作の狂人スー・アンの登場である。
動物病院に勤務してる彼女、犬の扱いに違和感を感じたけど後半はほぼ虐待に。
動物愛護者の方は見てて辛いかと。
スー・アンとの出会いは、本当に偶然。
しかし、この偶然が恐ろしいほど最悪の事態へ発展していくなんて誰が想像できようか。
運の尽きとしか言いようがない。
この時は善人の顔の裏側にある「狂気」を微塵も感じさせないスー・アン。
めでたく酒をゲットし、意気揚々とメンバーは目的地へ。
高校生が大っぴらに飲酒できる場所なんて人気のない所しかないけど、マギーは初めての「ワル」行為にビクビク。
そしてスー・アンの異様さを早くも察知する感度良好なアンテナを持っている。
スー・アンの網にかかったメンバーたち。
SNSで個人情報なんて簡単に入手できるから、マギーたちの素性を知ったスー・アン。
ほくそ笑む。
「飲酒する場所を提供してあげる」
前回、飲酒してたら警察の御用となってしまったマギーたち。
そんなこともあってスー・アンの甘い誘惑に、頭の悪いメンバーは乗っかる。場所はスー・アンの自宅。
因みに通報したのがスー・アンだったとは、彼らは知る由もない。
あくまでも物わかりの良い優しい「ママ」目線でマギーたちを心配し、自宅の地下へ案内。
物置小屋だけど、秘密基地みたいでアホ共はテンション爆上がり!
酒もタバコもやりたい放題だぜ!
「ただ、上階には上がって来ちゃダメよ」
副題のせいで、地下室で悪行が繰り広げられると思われがちだけど、上階の方がよっぽど鬼畜だった。
最後まで観ないとわからん。
「わかったかい?」
弾は入ってないと、スー・アンはからかう。
メンバー、安堵。
けど、実際は装填されとるという・・・。
メンバーが「ママ」と自然と呼び出したスー・アンとはいったい何者なのか。
この卒業アルバム内で微笑むイケてない少女がスー・アンか。
思い出される「過去」のこと。
そのたびに、スー・アンの目の奥が曇る。それは思い出したくもない反吐が出る屈辱感。
マギーたち、現代の高校生を主軸に彼らの親たちもサイドストーリーで描かれる。
マギーの母親や、当時カースト制度上位だったスー・アンの同級生たちが登場する。
この辺りはご都合主義が否めない。
まとめてお仕置きしてやんよ
タガが外れたスー・アンに敵はおらん。
「過去」の恨み、晴らしてみせます。
必殺仕事人ばりに、尾行や調査を敢行。
まずは手っ取り早くマギーたちをターゲットにする。面割れしてないのが一番の要因だけど。
自分のテリトリーへ誘う方法に酒は欠かせない。
まるで学生時代に戻ったかのようにオシャレして踊りまくるスー・アン。
物置小屋だった地下室も、アンティーク調に改装されてマギー以外の高校生も押し寄せる。
まさしくここは天国!
飲むぜ!吸うぜ!踊り狂うぜ!
本作で使われている挿入曲は懐かしいものばかり。
オリジナルも素敵だけど、70年代のディスコ曲に私もノリノリ!
若者は新鮮さを、スー・アンは昔を懐かしみ、夜ごと地下室は大盛り上がり。
地下室にフューチャーされてるけど、メインはスー・アンの自宅。
注射器?
誰に打つの?え?え?
スー・アンからの執拗なSNSにマギーは恐怖を感じる。
世の中、距離感がバグッてる人が多い。グイグイと詰めてくる人、いるよね。
身近にいるけど、マジで気持ち悪い。
学校にまでやって来るようになった。
堂々と「パーティしましょう!」である。大人が飲酒に誘うなんて・・・。
数回程度の付き合いで、妙な馴れ馴れしさが気味悪い。
アホなメンバーもさすがに煙たがるように。
「こういう奴はつけあがるからブロックしなよ!」
あれだけ世話になって、手のひら返しが早い現代っ子たち。
サッサと「切れる」関係性が今どきだ。
新しいアカウントで再び接触してくるスー・アン。
こりゃヤバい・・。
が、この奇行には理由があったと言い出す。
「膵臓がんの治療で副作用があって、自分の行動が止められないのよ」
そんなわけねぇだろ!と思うが、男性陣はあっさりと信じちゃう。
同性のマギーと女友達は「ママの家に行ったら、アクセサリーが無くなっちゃうのよ」と不信感。
紛失したアクセサリーを探しにスー・アンの家へ向かう。
「ママの家って牢獄!?」
階下に降りられないよう柵が張り巡らされて、ご丁寧にも鍵付き。
いつのまに撮られていた?
写真がびっしり!しかもよく見ると・・・。
マギーと親世代がクロスする事実が判明。
スー・アンの目的が露わになってくる。
「何してるの~?」
ギャーー!!
誰じゃい!?
この仮面人間がスー・アンとどういう関係なのか。
そしてスー・アンが高校時代から積年の恋慕と復讐心を抱いていた男性。
初恋だったこの男性の前では恋する乙女になっていたけど。
こっぴどくフラれる。(学生時代と併せ2度目!)
何もかもが嫌になったスー・アン。
心底性根の悪かった、今はアバズレ同級生をノーブレーキで轢いてやった!
ザマ~!!
自暴自棄とはこのこと。
1人殺そうが100人殺そうが関係ないよ。
そうそう、勤務先の女院長も口うるさいから殺してやったわよ。
スー・アンの計画は着々と進められていく。
恋慕してた片思いの彼。
ベッドに縛り付け、ナイフで身体をなぞるだけでゾクゾクが止まらないスー・アン。
下半身をむんずと掴み「ここが悪さをしてたのかしら」と笑う。
「アンタ、犬だから」
彼に犬の血を輸血(!)する暴挙にでるも満足げなスー・アン。
あとはマギーたち新人類(古い)達へのお仕置きだね。
美しく張ったシックスパックの腹には熱々のアイロンで型を取りましょう(笑)
↑なんか、ペンキみたいで恐怖心が湧かない。
うるさい女は喋れないように口を縫いましょう♪
これらの行為中、スー・アンは心から幸せを感じていた。
マギーはそれらを一部始終見せつけられるんだけど。
たまらんわなぁ。
はい、記念撮影♡
撮影者はマギー(笑)
もはや恐怖で逃走しようという意識もない。
けど、助けはやってくる。
それは・・・
ネタバレしたくないので、レビューは歯抜けですが勘弁。
スー・アンにとって、復讐とは愛とはなんだったのだろうか。
後味の悪い、けどサイコ的には非常に物足りない平凡作でした。
何回も言うけど、使用曲はバツグンに良い!
Meghan Trainor、サイコー♪♪♪
サイコスリラーのじわじわくる回りくどさが少し苦手。
原点である「サイコ」をなぞっていく定義でもあるのだろうか。主人公がヒドイ目に遭うプロットは同じなのに、他のホラージャンルと違って、知的にまとめよう(大どんでん返し?)としてないだろうか。
そんなんいらんから、狂気に思いっ切り振り切った韓国映画を見習って欲しいな。
破竹の勢いでホラー界を牽引しているブラムハウス。
低予算で恐怖を叩きつける作品を次々と世に送り出してきた。
「パラノーマル・アクティビティ」に始まり、低迷していたシャマランを復活させたことも話題に。
最近だと「ハロウィン」シリーズや「エクソシスト」の続編などを発表。今、一番勢いのある制作会社だ。
ブラムハウス発信の作品はいくつか鑑賞したが、社会風刺を取り扱った作品が多い。
羅列してみたら一目瞭然なので、よかったら検索してみて下さい。
本作の主人公マギーは母子家庭。
親子関係は良好だけど、どこか無理をしてる感じがしなくもない。母親役がジュリエット・ルイスだ。
懐かしいな。そして老けたな。
『良い子』でいると学校生活はエンジョイできん。
てことで転校早々に悪友となったメンバーから飲酒パーティに誘われる。
ちなみにアメリカは16歳から運転できるけど、飲酒は21歳から。
これ、ええの?
ショップで酒は買えないから大人に頼むも、声を掛けた相手が悪かった。
本作の狂人スー・アンの登場である。
動物病院に勤務してる彼女、犬の扱いに違和感を感じたけど後半はほぼ虐待に。
動物愛護者の方は見てて辛いかと。
スー・アンとの出会いは、本当に偶然。
しかし、この偶然が恐ろしいほど最悪の事態へ発展していくなんて誰が想像できようか。
運の尽きとしか言いようがない。
この時は善人の顔の裏側にある「狂気」を微塵も感じさせないスー・アン。
めでたく酒をゲットし、意気揚々とメンバーは目的地へ。
高校生が大っぴらに飲酒できる場所なんて人気のない所しかないけど、マギーは初めての「ワル」行為にビクビク。
そしてスー・アンの異様さを早くも察知する感度良好なアンテナを持っている。
スー・アンの網にかかったメンバーたち。
SNSで個人情報なんて簡単に入手できるから、マギーたちの素性を知ったスー・アン。
ほくそ笑む。
「飲酒する場所を提供してあげる」
前回、飲酒してたら警察の御用となってしまったマギーたち。
そんなこともあってスー・アンの甘い誘惑に、頭の悪いメンバーは乗っかる。場所はスー・アンの自宅。
因みに通報したのがスー・アンだったとは、彼らは知る由もない。
あくまでも物わかりの良い優しい「ママ」目線でマギーたちを心配し、自宅の地下へ案内。
物置小屋だけど、秘密基地みたいでアホ共はテンション爆上がり!
酒もタバコもやりたい放題だぜ!
「ただ、上階には上がって来ちゃダメよ」
副題のせいで、地下室で悪行が繰り広げられると思われがちだけど、上階の方がよっぽど鬼畜だった。
最後まで観ないとわからん。
「わかったかい?」
弾は入ってないと、スー・アンはからかう。
メンバー、安堵。
けど、実際は装填されとるという・・・。
メンバーが「ママ」と自然と呼び出したスー・アンとはいったい何者なのか。
この卒業アルバム内で微笑むイケてない少女がスー・アンか。
思い出される「過去」のこと。
そのたびに、スー・アンの目の奥が曇る。それは思い出したくもない反吐が出る屈辱感。
マギーたち、現代の高校生を主軸に彼らの親たちもサイドストーリーで描かれる。
マギーの母親や、当時カースト制度上位だったスー・アンの同級生たちが登場する。
この辺りはご都合主義が否めない。
まとめてお仕置きしてやんよ
タガが外れたスー・アンに敵はおらん。
「過去」の恨み、晴らしてみせます。
必殺仕事人ばりに、尾行や調査を敢行。
まずは手っ取り早くマギーたちをターゲットにする。面割れしてないのが一番の要因だけど。
自分のテリトリーへ誘う方法に酒は欠かせない。
まるで学生時代に戻ったかのようにオシャレして踊りまくるスー・アン。
物置小屋だった地下室も、アンティーク調に改装されてマギー以外の高校生も押し寄せる。
まさしくここは天国!
飲むぜ!吸うぜ!踊り狂うぜ!
本作で使われている挿入曲は懐かしいものばかり。
オリジナルも素敵だけど、70年代のディスコ曲に私もノリノリ!
若者は新鮮さを、スー・アンは昔を懐かしみ、夜ごと地下室は大盛り上がり。
地下室にフューチャーされてるけど、メインはスー・アンの自宅。
注射器?
誰に打つの?え?え?
スー・アンからの執拗なSNSにマギーは恐怖を感じる。
世の中、距離感がバグッてる人が多い。グイグイと詰めてくる人、いるよね。
身近にいるけど、マジで気持ち悪い。
学校にまでやって来るようになった。
堂々と「パーティしましょう!」である。大人が飲酒に誘うなんて・・・。
数回程度の付き合いで、妙な馴れ馴れしさが気味悪い。
アホなメンバーもさすがに煙たがるように。
「こういう奴はつけあがるからブロックしなよ!」
あれだけ世話になって、手のひら返しが早い現代っ子たち。
サッサと「切れる」関係性が今どきだ。
新しいアカウントで再び接触してくるスー・アン。
こりゃヤバい・・。
が、この奇行には理由があったと言い出す。
「膵臓がんの治療で副作用があって、自分の行動が止められないのよ」
そんなわけねぇだろ!と思うが、男性陣はあっさりと信じちゃう。
同性のマギーと女友達は「ママの家に行ったら、アクセサリーが無くなっちゃうのよ」と不信感。
紛失したアクセサリーを探しにスー・アンの家へ向かう。
「ママの家って牢獄!?」
階下に降りられないよう柵が張り巡らされて、ご丁寧にも鍵付き。
いつのまに撮られていた?
写真がびっしり!しかもよく見ると・・・。
マギーと親世代がクロスする事実が判明。
スー・アンの目的が露わになってくる。
「何してるの~?」
ギャーー!!
誰じゃい!?
この仮面人間がスー・アンとどういう関係なのか。
そしてスー・アンが高校時代から積年の恋慕と復讐心を抱いていた男性。
初恋だったこの男性の前では恋する乙女になっていたけど。
こっぴどくフラれる。(学生時代と併せ2度目!)
何もかもが嫌になったスー・アン。
心底性根の悪かった、今はアバズレ同級生をノーブレーキで轢いてやった!
ザマ~!!
自暴自棄とはこのこと。
1人殺そうが100人殺そうが関係ないよ。
そうそう、勤務先の女院長も口うるさいから殺してやったわよ。
スー・アンの計画は着々と進められていく。
恋慕してた片思いの彼。
ベッドに縛り付け、ナイフで身体をなぞるだけでゾクゾクが止まらないスー・アン。
下半身をむんずと掴み「ここが悪さをしてたのかしら」と笑う。
「アンタ、犬だから」
彼に犬の血を輸血(!)する暴挙にでるも満足げなスー・アン。
あとはマギーたち新人類(古い)達へのお仕置きだね。
美しく張ったシックスパックの腹には熱々のアイロンで型を取りましょう(笑)
↑なんか、ペンキみたいで恐怖心が湧かない。
うるさい女は喋れないように口を縫いましょう♪
これらの行為中、スー・アンは心から幸せを感じていた。
マギーはそれらを一部始終見せつけられるんだけど。
たまらんわなぁ。
はい、記念撮影♡
撮影者はマギー(笑)
もはや恐怖で逃走しようという意識もない。
けど、助けはやってくる。
それは・・・
ネタバレしたくないので、レビューは歯抜けですが勘弁。
スー・アンにとって、復讐とは愛とはなんだったのだろうか。
後味の悪い、けどサイコ的には非常に物足りない平凡作でした。
何回も言うけど、使用曲はバツグンに良い!
Meghan Trainor、サイコー♪♪♪