『ダークハウス』
勘違いしている視聴者多数

ジェームズ・ワン制作だから観たのに、趣向が違うなと思ったら資金提供だけだった!
お化け屋敷に集まった若者が虐殺され、唯一生き残った青年を警察が取り調べて犯人を捕まえる話。そう、これは犯人が「人間」か「人間以外」かの推理合戦なのです。
それはいいとして、皆様のレビューを拝見していると、???と腑に落ちないみたい。どうやら「字幕」が間違っているという大誤算!!!だから観終わって「はぁ?」となる人続出です。エンディングの意味合いが変わる大事な訳を間違えるなんて。トホホでございます。
↓予告編はまあまあの出来。ただ怖いシーン(見どころ)を載せ過ぎやん
降霊会を実施したグループがマーサ・リビングストンに殺害されました。

もともと精神が不安定なマーサによる、突発的な犯行だと警察は判断、本人の自殺で事件は終焉したのですが。
降霊会をおこなったマーサ宅は、事件経過の20年が経っても噂が絶えず、霊媒師すら震える心霊スポットとして語り継がれているのです。海外も心霊スポットが多そうですもんね。

一番は「近づかない」こと。
わざわざ厄のある場所に、興味本位で行ってはいけないですよね!
この映画はそういう話です。
マーサの自宅から通報がありました。
勤務明けのルイス刑事が現場近くにいたので向かう事に。

通報した近隣住民が「血を見たんです」と震えている。
物音がするからマーサの家に行ったらしい。アンタが一番凄いわ!怖くないんかい!
ジャンキー、もしくはこの家に興味本位で入った若者が侵入したのだろう。
ルイス刑事は電気の付かない室内を見て回ると・・・
死体1

死体2

死体3

殺害された若者の死体が3体も出てきたよ!
すぐに応援を呼び、片田舎の町は再び恐怖に包まれます。
現場で発見されたジョンだけが唯一の手がかり。
彼、気絶していたので殆ど記憶がねぇ!どうしてこの家にいたのか、どうして3人が死んだのか。
ジョンは記憶を遡って語り出す。それは一週間前のカフェテリアでのこと。
恋人のミッシェルに自分の悩みを打ち明けた事が発端でした。

母が数ヶ月前に死んでから、変な夢を見る。
「マーサの家に母がいて、俺に『放して』と訴えかけるんだ」
この映画がややこしいのは、時間系列を行ったり来たりする流れでしょう。
生存者であるジョンの話す内容が、本当なのか嘘なのか。被害者のフリして騙してるかもしれませんしね!
しかしここは「本当」と思って観てみましょう!
ミッシェルの勧めもあり、ジョンはマーサの家に向かう事になりました。謎に対峙しなければいつまでも悪夢にうなされる日々から逃れられないと説得された形ではありますが。
多くの警察、鑑識がマーサ宅に集まります。現場に残されていた遺留品は撮影機材だらけ。
手掛かりなりそうなテープは損傷が激しく、復元に時間が掛かると鑑識に言われガックリなルイス刑事です。

撮影機材を持ち込んだのは死んだ若者たちに間違いない。ここで何を撮影していたのだろう。テープが復元できれば一気に解決に繋がるだろう。私もそう思う( ´,_ゝ`)プッ
テープの復元を待つ間、ルイス刑事は更にジョンを追及します。
「ここでいったい何があったんだ」

「ブライアンがすべてやったんだ」
「ブライアン?」
「家がブライアンを操って・・・ミッシェルはどこ?彼女が危ない!」
新しい名前が出て来ました。
つまりジョンとミッシェル以外に追加で4人がこの家を訪れていたのです。合計6人だ。

心霊研究をおこなっている大学生たちが、ジョンの悩みとは別にマーサ宅で起きる怪奇現象調査に同行したというわけ。
ジョンは自分の夢が心霊現象とは信じておらず、ましてマーサが絡んでいるなんて想像もつかない。ひと癖もあるメンバーと一緒に向かうのは気が乗らないけれど、恋人ミッシェルの推しもあるので渋々ですよね。
(ミッシェルはこの心霊研究のメンバーでもあるんです)
ここまで話を聞いた後、ジョンの精神状態をみて自分よりも適任だと心理学者を呼んだルイス刑事。

オラオラ系で現実主義の自分ではジョンを追い込んでしまうと思ったのでしょう。正解である。心理学者のエリザベスは刑事の恋人でもあるし、彼女に手短に説明すると尋問をバトンタッチします。
心理学者は医者でもありますから、ジョンを落ち着かせることに重きを置いて質問します。
順を追ってゆっくりと思い返せば真相が見えてくるはず。
ジョンは語りだします。
マーサ宅に向かう道中でブライアンと言い争いになります。霊の存在を信じないジョンにとって、ブライアンの思考は理解できない。しかもミッシェルの元カレといういわくつきだし、相性は最悪です。

母の事についても、実家がマーサ宅の近くだという事くらいで繋がりがあるとは思えない。大きな事件だったとは言え、自分が生まれる前の話だから関係ない。
そう・・・関係ない・・・。
マーサ宅に到着しました。
思ったよりも綺麗。綺麗なのは余所者が入って来ていない証拠でもありますよね!

メンバーは興奮気味です。
大量の機材を素早く設置しなければ夜が来てしまう。カメラだけでも10台以上ありますからね。本格的なデータ採集をするので、意外と本格派集団なのかも。
降霊会も実施するようで、ジョンは「マーサの霊を呼び出すのか」と焦りますが違うそうです。良い霊を呼ぶんだって。何が良いのやら。
エリザベスは至極当たり前の質問をします。
「20年前と同じように降霊会をしたっていう事は、模倣犯の仕業じゃないかしら」

確かに。
ジョンが知らないだけで、実はメンバー内に不仲があって・・・と考えるのも一理ある。犯行をマーサの霊と見立てる、かなり強引な推理ではあるけれど。
ジョンは話を続けます。
邸宅内に踏み込んだ瞬間、ジョンがいきなり鼻血を出す。

霊の電磁波を受けたと歓迎され、ジョンは戸惑います。電磁波?ただの鼻血ちゃうのん?皆、少し考えが飛躍し過ぎだ。
ここでエリザベスは、ジョンの夢について訊ねます。
「この家にいる母が『放して』と言うんです。ずっと同じ夢なんです」

心理学者は、情報の取りこぼしがないよう無駄だと思う話にも耳を傾けないといけない根気のいる作業ですね。
ジョンはこの家について何も知らないはずなのに夢を見る。どういう心理状態で起きているのだろう。
すっかり置いてけぼりなルイス刑事に吉報が!
少しだけど映像が復元できたのです!殺されたメンバーが証拠を残そうと自らカメラを回していたのです。

「彼が皆を殺した!」
『彼』しかわからんのです。
う~ん、犯人も映ってないし名前もわからん。証拠としては不十分ですわ。ルイス刑事、しょんぼり。
ジョンの独白は続く。
10台以上のカメラを設置しても、怪現象は簡単には発生しない。
メンバーも経験上、それは理解しているようです。けど今回は違う。本人たちは気が付かなくても、カメラは捉えていた!たとえば退室した部屋の十字架が逆さになるとか、派手さはないですけどね。

何かに足を触られたミッシェルですがカメラには写っていない。もどかしー!
しかし確実に忍び寄る怪異。
ルイス刑事は現実主義者ですから、とことん物的証拠をかき集める。恋人エリザベスが少しずつ核心に迫ろうとしていた所に、証拠を突きつけに来た!大量の血痕が外部通路に通じるダクトから見つかったのです。

血の出処はたぶん6人のうち・・・
3人は死亡
1人はジョン
2人が行方不明⇒ミッシェルとブライアン
室内から見つかった血痕はブライアンのものでした。一気に捲し立てるルイス刑事は
「ブライアンがすべてやったと言うが、本当はお前が犯人だろう!」
「違う、僕じゃない!」
「ブライアンとミッシェルはお前から逃れるために外に逃げたんじゃないのか!」
「僕がミッシェルを?冗談じゃない!彼女は妊娠してるんだ!」
に、妊娠とな!
ルイス刑事は「そんなん理由になるかい」と相手にしませんが、自分の子を宿した恋人を殺すかなぁ。まあ、最近は子を平気で殺す親もいるし一概には言えないか。
そばで聞いていたエリザベスも「そんな大事な話は早くして欲しかった」とけん制を入れます。確かに、ジョンは不利な事ばかり証言している気がする。
叱られ過ぎて憔悴しきったジョンは再び話し出します。
メインイベントとなる降霊会の場所は、なんと20年前と同じ場所!生々しい証拠が残っているのも気にせずメンバーは準備開始。

この場所を指示したのはバレリーナのオルゴールでした。ジョンが勝手に動くバレリーナが指さす方向がここだと明言したのです。ジョン、予見しただけと言うけれどメンバーは少し怪しみます。うん、私も怪しいと思う。
降霊場所は決まった。
後はデータ回収をしなくちゃ。
どわっ!!

もー、なによー((´・ω・`;))
今まで大した現象がなかったのに、突然出てきたらアカンて!てか、アンタ誰?マーサ?
突然壁が発火!なになに!もー!
慌てるメンバーをよそに、ジョンはいとも簡単に消火器を持ち出して消化しました。集まるメンバーはジョンを見つめます。
「・・・消火器の場所をなぜ知ってる?」
ジョンは言葉に詰まり、この部屋は見覚えがあると語りだします。
マーサの家に来たことなどないのに、記憶の片隅や頭に残る残像がジョンを混乱させます。

そして部屋には「誰かがいる」と。
やはり来てはいけない場所だった。ジョンは自分の行動に恐怖を覚えミッシェルを連れて逃げようとします。
それを止めたのがブライアンでした。

「お前は真実から逃げるのか」
いきなりそんなことを言われても・・・。
「対峙しないと一生ついて回るんだぞ!それにここまでハッキリとした現象をみすみす見逃すことはできない。俺は残る。お前も残るんだ」
・・・半ば強制です。仕方なく留まるハメに。
ジョンの体、精神のバランスは崩れかけている。

幻視が発症しだします。確かに逃げるのは逆に危険かもしれない。自ら踏み入ったこの場所で「解決」しなければブライアンの言うように、一生苦しみぬくのだろうか。
降霊会が始まります。
全員が魔方陣を囲み、手を繋ぎます。降霊中はどんなことがあろうと手を離してはいけません。
それは早い段階で現れました。

ブライアンは暗視カメラを覗いてギョッとします。明らかに自分たちより体温が高そうな(笑)、複数人に囲まれている。もちろん6人以外に誰もいない。
ブライアンのただ事ではない表情に、メンバーは不安がる。これは凄い映像が撮れたぞ!
突然、ミッシェルが腹痛を訴えます。それも尋常じゃない痛がりようで、ジョンは「もしかしてお腹の子になにかあったのか」と焦ります。メンバーに「手を離すなよ」と制止されますが、ミッシェルはもはや意識が朦朧としている。

このままではミッシェルも、お腹の子も・・・ジョンは手を離します。
ミッシェルは別の女性に変わりました。
「・・・ママ?」

死んだジョンの母が若かりし時の姿で座っている。優しく微笑む母はジョンに言うのです。
「放して(離して)」
魔方陣の効力が崩れメンバーは散り散りに散会せざるを得ません。つまりは「逃げろー!」です。
ジョンはミッシェルを捜します。彼女がどうして母に変わってしまったのだ?
・・・ブランドンが壁に向かってブツブツ言っている。
ジョンが近づくと・・・

どひゃー!
カメラを仕込んだ眼鏡を掛けているブランドンの殺戮が開始されます。逃げ回るメンバーは次々とブランドンの餌食となっていきます。ほとんどが斧による襲撃で一発で仕留められる。ゴア度低し。
(なんで眼鏡かけてんだろ)
ルイス刑事が待ち望んだテープの復元にもそれは映っていました。

「現場から発見されたその眼鏡、それを付けて犯行に及んだんですね」
「胸糞が悪いな」
そこへルイス刑事に報告がありました。
「現場近くで盗難車の通報があったのですが、どうやらその車が事故を起こしたようです」
ブランドンとミッシェルかもしれない。間違いなくどちらかだろう。ルイス刑事は急いで現場へ。
一方、少し忘れ去られ気味のエリザベスはこの魔方陣について調べていました。
異常集団が引き起こしたことですので確証は持てないけど何かわかればいい。ところが調べるととんでもない事が判明しました。

この世にある膨大な魔方陣のうち、今回使用された魔方陣は「悪魔を解き放つもの」だったのです。
参加した者の命と引き換えに悪魔が降臨する。その時、悪魔は無垢な器を介さねばならず、この場合・・・
無垢な器=赤ちゃん
・・・ミッシェルは妊娠していた。
ということは・・・
ルイス刑事が現場に到着すると、血だらけのブランドンが店に立てこもっていた。ミッシェルはいません。事故で血だらけなのはわかりますが、どうも様子がおかしい。
ルイス刑事の説得には応じず、代わりに奇妙な咆哮を繰り返す。
無線でブランドンの声を聞いたジョンが激しく痙攣しだします。どうしたのだ!?

ブランドンが叫ぶたびにジョンの様態が悪化し、心肺停止状態にまで陥ります。エリザベスは現場のルイス刑事に、「ブランドンのの咆哮を止めて!」と訴えます。
止めるには発砲しかありませんでした。
倒れたブランドン。
息を引き取る前にミッシェルの所在を聞き出そうとするのですが、答えとは別にルイス刑事が身に着けていた十字架のネックレスを引きちぎるのです。

どういう行為だ?十字架に意味があるのか?
「舌がないんじゃ答えられないですね」

覗き込んだ警官の言葉にゾッとするルイス刑事。ブランドンの舌がない・・・。
十字架を掴んだ意味にヒントを得て、マーサ宅に戻ったルイス刑事。
彼は捜査時に気になっていた箇所があったのです。十字架ばかりを無造作に箱に詰めた一角。その奥のクローゼットには秘密の扉があった!

ミッシェル発見!!
ルイス刑事、お見事!ていうか、こんなん気が付くか!
担架で運ばれる彼女は「彼・・・ここ・・・いる」と呻く。ジョンの事?とにかくミッシェルは助かった。犯人はブランドンで間違いないのか?
行動派のルイス刑事と違い、エリザベスの情報捜査によって得たのは・・・
20年前のマーサ事件で生き残りがいたこと。それはジョンの母なのです!

この時の母は・・・
ジョンを妊娠していたのです。
!!!今のミッシェルと同じ境遇ってことじゃん。妊娠した状態で降霊会に参加したんだ。そして命からがら逃げきった母はジョンを出産した。
そうか、悪魔は20年前にジョンを介して降臨したかったのに失敗したってことか!
(間違ってたらごめんなさい)
タイミングよくテープの復元も完了し・・・エリザベスはジョンのもとに。
「・・・ミッシェルは助かったんだね?」ホッとするジョンに手錠をかけたエリザベス。どういうこと?

「あなたを逮捕するわ」
「???」
「テープ、観たわ」
ジョンが独白した「あの時」の様子は、まったく違っていました。
カメラ付き眼鏡をかけて凶行に及んだのはジョンでした。

視聴者である私たちにはブランドンが犯人と誘導して、テープが復元したらジョンだったというトンデモ顛末!そりゃテープに映っているのが事実ですから、私たちも納得せざるを得ませんわな。
犯人はジョン。
一件落着。
とはいかなかった。
ミッシェルを見つけた部屋を調べたルイス刑事の目の前に死体がブラーン。

ジョ、ジョン!?
嘘だろ?
Σ(゚д゚|||)
今、エリザベスに手錠を掛けられてるよ?なんでここにジョンの死体があるわけ?
もしかして・・・ジョンは本当のジョンではなく・・・自ら命を絶ったのがジョンだとしたら、体内に何かがいたという事になりますよね。

降霊会に参加する全員の命が必要ならば、ジョンも死ぬ必要がある。
必要なのはミッシェルの胎内に宿る赤ん坊だけ。
20年前に失敗した悪魔降臨は、ミッシェルが無事に魔方陣を超えて発動します。

20年前はジョンの母が途中で逃亡しちゃったからね。
それはあっという間の出来事。
エリザベスにすべてを話し終えたジョンは消えてしまいます。記録用のビデオカメラにもジョンは一切映っておらず、エリザベスが壁に向かって喋っているだけ。今までいた彼はどこ?

「ジョンの死体があった。彼は自殺したんだ」
「違う、さっきまでここで私と話をしていたのよ!」
エリザベスの言葉を受け入れられないルイス刑事は、きつく彼女を抱きしめます。
エリザベスは幻覚を見たんだと決めつけている感がヒシヒシと伝わるよ。違うのにね。ルイス刑事、最後まで現実主義者だった。
ご想像通り、悪魔はミッシェルの子宮内で蠢いていました。

★★★★★★★
最後の大どんでん返しが売りだったそうです。
・・・どこが?
冒頭でもお伝えしましたが、致命的なのはジョンの母が20年前の降霊会から逃げ出した台詞を字幕版で吹っ飛ばしていることだ。
初見では繋がりが苦しく、意味が呑み込めなかったのも無理はない。そんな大事な字幕を飛ばすなよ、配給会社!
懇切丁寧なブロガーさんのレビューでようやくわかった結末。
自分も真剣に観ていなかった責任はあるけど、ジェームズ・ワンもまさかこんな所で足元をすくわれるとは思わんだろう。ホラー映画って、画面を凝視し、一語一句聞き逃さないジャンルではないッス。
気楽に横になって楽しみたいんですよー。
それとブライアンが叫んだシーン。
ジョンが苦しんでたけど、アレはどういう意味だったんだろう。悪魔は2人に何をしたかったのよ。特に意味がないのなら本当にこの映画は「アカン」です。
プンヾ(`・3・´)ノプン

ジェームズ・ワン制作だから観たのに、趣向が違うなと思ったら資金提供だけだった!
お化け屋敷に集まった若者が虐殺され、唯一生き残った青年を警察が取り調べて犯人を捕まえる話。そう、これは犯人が「人間」か「人間以外」かの推理合戦なのです。
それはいいとして、皆様のレビューを拝見していると、???と腑に落ちないみたい。どうやら「字幕」が間違っているという大誤算!!!だから観終わって「はぁ?」となる人続出です。エンディングの意味合いが変わる大事な訳を間違えるなんて。トホホでございます。
↓予告編はまあまあの出来。ただ怖いシーン(見どころ)を載せ過ぎやん
降霊会を実施したグループがマーサ・リビングストンに殺害されました。

もともと精神が不安定なマーサによる、突発的な犯行だと警察は判断、本人の自殺で事件は終焉したのですが。
降霊会をおこなったマーサ宅は、事件経過の20年が経っても噂が絶えず、霊媒師すら震える心霊スポットとして語り継がれているのです。海外も心霊スポットが多そうですもんね。

一番は「近づかない」こと。
わざわざ厄のある場所に、興味本位で行ってはいけないですよね!
この映画はそういう話です。
マーサの自宅から通報がありました。
勤務明けのルイス刑事が現場近くにいたので向かう事に。

通報した近隣住民が「血を見たんです」と震えている。
物音がするからマーサの家に行ったらしい。アンタが一番凄いわ!怖くないんかい!
ジャンキー、もしくはこの家に興味本位で入った若者が侵入したのだろう。
ルイス刑事は電気の付かない室内を見て回ると・・・
死体1

死体2

死体3

殺害された若者の死体が3体も出てきたよ!
すぐに応援を呼び、片田舎の町は再び恐怖に包まれます。
現場で発見されたジョンだけが唯一の手がかり。
彼、気絶していたので殆ど記憶がねぇ!どうしてこの家にいたのか、どうして3人が死んだのか。
ジョンは記憶を遡って語り出す。それは一週間前のカフェテリアでのこと。
恋人のミッシェルに自分の悩みを打ち明けた事が発端でした。

母が数ヶ月前に死んでから、変な夢を見る。
「マーサの家に母がいて、俺に『放して』と訴えかけるんだ」
この映画がややこしいのは、時間系列を行ったり来たりする流れでしょう。
生存者であるジョンの話す内容が、本当なのか嘘なのか。被害者のフリして騙してるかもしれませんしね!
しかしここは「本当」と思って観てみましょう!
ミッシェルの勧めもあり、ジョンはマーサの家に向かう事になりました。謎に対峙しなければいつまでも悪夢にうなされる日々から逃れられないと説得された形ではありますが。
多くの警察、鑑識がマーサ宅に集まります。現場に残されていた遺留品は撮影機材だらけ。
手掛かりなりそうなテープは損傷が激しく、復元に時間が掛かると鑑識に言われガックリなルイス刑事です。

撮影機材を持ち込んだのは死んだ若者たちに間違いない。ここで何を撮影していたのだろう。テープが復元できれば一気に解決に繋がるだろう。私もそう思う( ´,_ゝ`)プッ
テープの復元を待つ間、ルイス刑事は更にジョンを追及します。
「ここでいったい何があったんだ」

「ブライアンがすべてやったんだ」
「ブライアン?」
「家がブライアンを操って・・・ミッシェルはどこ?彼女が危ない!」
新しい名前が出て来ました。
つまりジョンとミッシェル以外に追加で4人がこの家を訪れていたのです。合計6人だ。

心霊研究をおこなっている大学生たちが、ジョンの悩みとは別にマーサ宅で起きる怪奇現象調査に同行したというわけ。
ジョンは自分の夢が心霊現象とは信じておらず、ましてマーサが絡んでいるなんて想像もつかない。ひと癖もあるメンバーと一緒に向かうのは気が乗らないけれど、恋人ミッシェルの推しもあるので渋々ですよね。
(ミッシェルはこの心霊研究のメンバーでもあるんです)
ここまで話を聞いた後、ジョンの精神状態をみて自分よりも適任だと心理学者を呼んだルイス刑事。

オラオラ系で現実主義の自分ではジョンを追い込んでしまうと思ったのでしょう。正解である。心理学者のエリザベスは刑事の恋人でもあるし、彼女に手短に説明すると尋問をバトンタッチします。
心理学者は医者でもありますから、ジョンを落ち着かせることに重きを置いて質問します。
順を追ってゆっくりと思い返せば真相が見えてくるはず。
ジョンは語りだします。
マーサ宅に向かう道中でブライアンと言い争いになります。霊の存在を信じないジョンにとって、ブライアンの思考は理解できない。しかもミッシェルの元カレといういわくつきだし、相性は最悪です。

母の事についても、実家がマーサ宅の近くだという事くらいで繋がりがあるとは思えない。大きな事件だったとは言え、自分が生まれる前の話だから関係ない。
そう・・・関係ない・・・。
マーサ宅に到着しました。
思ったよりも綺麗。綺麗なのは余所者が入って来ていない証拠でもありますよね!

メンバーは興奮気味です。
大量の機材を素早く設置しなければ夜が来てしまう。カメラだけでも10台以上ありますからね。本格的なデータ採集をするので、意外と本格派集団なのかも。
降霊会も実施するようで、ジョンは「マーサの霊を呼び出すのか」と焦りますが違うそうです。良い霊を呼ぶんだって。何が良いのやら。
エリザベスは至極当たり前の質問をします。
「20年前と同じように降霊会をしたっていう事は、模倣犯の仕業じゃないかしら」

確かに。
ジョンが知らないだけで、実はメンバー内に不仲があって・・・と考えるのも一理ある。犯行をマーサの霊と見立てる、かなり強引な推理ではあるけれど。
ジョンは話を続けます。
邸宅内に踏み込んだ瞬間、ジョンがいきなり鼻血を出す。

霊の電磁波を受けたと歓迎され、ジョンは戸惑います。電磁波?ただの鼻血ちゃうのん?皆、少し考えが飛躍し過ぎだ。
ここでエリザベスは、ジョンの夢について訊ねます。
「この家にいる母が『放して』と言うんです。ずっと同じ夢なんです」

心理学者は、情報の取りこぼしがないよう無駄だと思う話にも耳を傾けないといけない根気のいる作業ですね。
ジョンはこの家について何も知らないはずなのに夢を見る。どういう心理状態で起きているのだろう。
すっかり置いてけぼりなルイス刑事に吉報が!
少しだけど映像が復元できたのです!殺されたメンバーが証拠を残そうと自らカメラを回していたのです。

「彼が皆を殺した!」
『彼』しかわからんのです。
う~ん、犯人も映ってないし名前もわからん。証拠としては不十分ですわ。ルイス刑事、しょんぼり。
ジョンの独白は続く。
10台以上のカメラを設置しても、怪現象は簡単には発生しない。
メンバーも経験上、それは理解しているようです。けど今回は違う。本人たちは気が付かなくても、カメラは捉えていた!たとえば退室した部屋の十字架が逆さになるとか、派手さはないですけどね。

何かに足を触られたミッシェルですがカメラには写っていない。もどかしー!
しかし確実に忍び寄る怪異。
ルイス刑事は現実主義者ですから、とことん物的証拠をかき集める。恋人エリザベスが少しずつ核心に迫ろうとしていた所に、証拠を突きつけに来た!大量の血痕が外部通路に通じるダクトから見つかったのです。

血の出処はたぶん6人のうち・・・
3人は死亡
1人はジョン
2人が行方不明⇒ミッシェルとブライアン
室内から見つかった血痕はブライアンのものでした。一気に捲し立てるルイス刑事は
「ブライアンがすべてやったと言うが、本当はお前が犯人だろう!」
「違う、僕じゃない!」
「ブライアンとミッシェルはお前から逃れるために外に逃げたんじゃないのか!」
「僕がミッシェルを?冗談じゃない!彼女は妊娠してるんだ!」
に、妊娠とな!
ルイス刑事は「そんなん理由になるかい」と相手にしませんが、自分の子を宿した恋人を殺すかなぁ。まあ、最近は子を平気で殺す親もいるし一概には言えないか。
そばで聞いていたエリザベスも「そんな大事な話は早くして欲しかった」とけん制を入れます。確かに、ジョンは不利な事ばかり証言している気がする。
叱られ過ぎて憔悴しきったジョンは再び話し出します。
メインイベントとなる降霊会の場所は、なんと20年前と同じ場所!生々しい証拠が残っているのも気にせずメンバーは準備開始。

この場所を指示したのはバレリーナのオルゴールでした。ジョンが勝手に動くバレリーナが指さす方向がここだと明言したのです。ジョン、予見しただけと言うけれどメンバーは少し怪しみます。うん、私も怪しいと思う。
降霊場所は決まった。
後はデータ回収をしなくちゃ。
どわっ!!

もー、なによー((´・ω・`;))
今まで大した現象がなかったのに、突然出てきたらアカンて!てか、アンタ誰?マーサ?
突然壁が発火!なになに!もー!
慌てるメンバーをよそに、ジョンはいとも簡単に消火器を持ち出して消化しました。集まるメンバーはジョンを見つめます。
「・・・消火器の場所をなぜ知ってる?」
ジョンは言葉に詰まり、この部屋は見覚えがあると語りだします。
マーサの家に来たことなどないのに、記憶の片隅や頭に残る残像がジョンを混乱させます。

そして部屋には「誰かがいる」と。
やはり来てはいけない場所だった。ジョンは自分の行動に恐怖を覚えミッシェルを連れて逃げようとします。
それを止めたのがブライアンでした。

「お前は真実から逃げるのか」
いきなりそんなことを言われても・・・。
「対峙しないと一生ついて回るんだぞ!それにここまでハッキリとした現象をみすみす見逃すことはできない。俺は残る。お前も残るんだ」
・・・半ば強制です。仕方なく留まるハメに。
ジョンの体、精神のバランスは崩れかけている。

幻視が発症しだします。確かに逃げるのは逆に危険かもしれない。自ら踏み入ったこの場所で「解決」しなければブライアンの言うように、一生苦しみぬくのだろうか。
降霊会が始まります。
全員が魔方陣を囲み、手を繋ぎます。降霊中はどんなことがあろうと手を離してはいけません。
それは早い段階で現れました。

ブライアンは暗視カメラを覗いてギョッとします。明らかに自分たちより体温が高そうな(笑)、複数人に囲まれている。もちろん6人以外に誰もいない。
ブライアンのただ事ではない表情に、メンバーは不安がる。これは凄い映像が撮れたぞ!
突然、ミッシェルが腹痛を訴えます。それも尋常じゃない痛がりようで、ジョンは「もしかしてお腹の子になにかあったのか」と焦ります。メンバーに「手を離すなよ」と制止されますが、ミッシェルはもはや意識が朦朧としている。

このままではミッシェルも、お腹の子も・・・ジョンは手を離します。
ミッシェルは別の女性に変わりました。
「・・・ママ?」

死んだジョンの母が若かりし時の姿で座っている。優しく微笑む母はジョンに言うのです。
「放して(離して)」
魔方陣の効力が崩れメンバーは散り散りに散会せざるを得ません。つまりは「逃げろー!」です。
ジョンはミッシェルを捜します。彼女がどうして母に変わってしまったのだ?
・・・ブランドンが壁に向かってブツブツ言っている。
ジョンが近づくと・・・

どひゃー!
カメラを仕込んだ眼鏡を掛けているブランドンの殺戮が開始されます。逃げ回るメンバーは次々とブランドンの餌食となっていきます。ほとんどが斧による襲撃で一発で仕留められる。ゴア度低し。
(なんで眼鏡かけてんだろ)
ルイス刑事が待ち望んだテープの復元にもそれは映っていました。

「現場から発見されたその眼鏡、それを付けて犯行に及んだんですね」
「胸糞が悪いな」
そこへルイス刑事に報告がありました。
「現場近くで盗難車の通報があったのですが、どうやらその車が事故を起こしたようです」
ブランドンとミッシェルかもしれない。間違いなくどちらかだろう。ルイス刑事は急いで現場へ。
一方、少し忘れ去られ気味のエリザベスはこの魔方陣について調べていました。
異常集団が引き起こしたことですので確証は持てないけど何かわかればいい。ところが調べるととんでもない事が判明しました。

この世にある膨大な魔方陣のうち、今回使用された魔方陣は「悪魔を解き放つもの」だったのです。
参加した者の命と引き換えに悪魔が降臨する。その時、悪魔は無垢な器を介さねばならず、この場合・・・
無垢な器=赤ちゃん
・・・ミッシェルは妊娠していた。
ということは・・・
ルイス刑事が現場に到着すると、血だらけのブランドンが店に立てこもっていた。ミッシェルはいません。事故で血だらけなのはわかりますが、どうも様子がおかしい。
ルイス刑事の説得には応じず、代わりに奇妙な咆哮を繰り返す。
無線でブランドンの声を聞いたジョンが激しく痙攣しだします。どうしたのだ!?

ブランドンが叫ぶたびにジョンの様態が悪化し、心肺停止状態にまで陥ります。エリザベスは現場のルイス刑事に、「ブランドンのの咆哮を止めて!」と訴えます。
止めるには発砲しかありませんでした。
倒れたブランドン。
息を引き取る前にミッシェルの所在を聞き出そうとするのですが、答えとは別にルイス刑事が身に着けていた十字架のネックレスを引きちぎるのです。

どういう行為だ?十字架に意味があるのか?
「舌がないんじゃ答えられないですね」

覗き込んだ警官の言葉にゾッとするルイス刑事。ブランドンの舌がない・・・。
十字架を掴んだ意味にヒントを得て、マーサ宅に戻ったルイス刑事。
彼は捜査時に気になっていた箇所があったのです。十字架ばかりを無造作に箱に詰めた一角。その奥のクローゼットには秘密の扉があった!

ミッシェル発見!!
ルイス刑事、お見事!ていうか、こんなん気が付くか!
担架で運ばれる彼女は「彼・・・ここ・・・いる」と呻く。ジョンの事?とにかくミッシェルは助かった。犯人はブランドンで間違いないのか?
行動派のルイス刑事と違い、エリザベスの情報捜査によって得たのは・・・
20年前のマーサ事件で生き残りがいたこと。それはジョンの母なのです!

この時の母は・・・
ジョンを妊娠していたのです。
!!!今のミッシェルと同じ境遇ってことじゃん。妊娠した状態で降霊会に参加したんだ。そして命からがら逃げきった母はジョンを出産した。
そうか、悪魔は20年前にジョンを介して降臨したかったのに失敗したってことか!
(間違ってたらごめんなさい)
タイミングよくテープの復元も完了し・・・エリザベスはジョンのもとに。
「・・・ミッシェルは助かったんだね?」ホッとするジョンに手錠をかけたエリザベス。どういうこと?

「あなたを逮捕するわ」
「???」
「テープ、観たわ」
ジョンが独白した「あの時」の様子は、まったく違っていました。
カメラ付き眼鏡をかけて凶行に及んだのはジョンでした。

視聴者である私たちにはブランドンが犯人と誘導して、テープが復元したらジョンだったというトンデモ顛末!そりゃテープに映っているのが事実ですから、私たちも納得せざるを得ませんわな。
犯人はジョン。
一件落着。
とはいかなかった。
ミッシェルを見つけた部屋を調べたルイス刑事の目の前に死体がブラーン。

ジョ、ジョン!?
嘘だろ?
Σ(゚д゚|||)
今、エリザベスに手錠を掛けられてるよ?なんでここにジョンの死体があるわけ?
もしかして・・・ジョンは本当のジョンではなく・・・自ら命を絶ったのがジョンだとしたら、体内に何かがいたという事になりますよね。

降霊会に参加する全員の命が必要ならば、ジョンも死ぬ必要がある。
必要なのはミッシェルの胎内に宿る赤ん坊だけ。
20年前に失敗した悪魔降臨は、ミッシェルが無事に魔方陣を超えて発動します。

20年前はジョンの母が途中で逃亡しちゃったからね。
それはあっという間の出来事。
エリザベスにすべてを話し終えたジョンは消えてしまいます。記録用のビデオカメラにもジョンは一切映っておらず、エリザベスが壁に向かって喋っているだけ。今までいた彼はどこ?

「ジョンの死体があった。彼は自殺したんだ」
「違う、さっきまでここで私と話をしていたのよ!」
エリザベスの言葉を受け入れられないルイス刑事は、きつく彼女を抱きしめます。
エリザベスは幻覚を見たんだと決めつけている感がヒシヒシと伝わるよ。違うのにね。ルイス刑事、最後まで現実主義者だった。
ご想像通り、悪魔はミッシェルの子宮内で蠢いていました。

★★★★★★★
最後の大どんでん返しが売りだったそうです。
・・・どこが?
冒頭でもお伝えしましたが、致命的なのはジョンの母が20年前の降霊会から逃げ出した台詞を字幕版で吹っ飛ばしていることだ。
初見では繋がりが苦しく、意味が呑み込めなかったのも無理はない。そんな大事な字幕を飛ばすなよ、配給会社!
懇切丁寧なブロガーさんのレビューでようやくわかった結末。
自分も真剣に観ていなかった責任はあるけど、ジェームズ・ワンもまさかこんな所で足元をすくわれるとは思わんだろう。ホラー映画って、画面を凝視し、一語一句聞き逃さないジャンルではないッス。
気楽に横になって楽しみたいんですよー。
それとブライアンが叫んだシーン。
ジョンが苦しんでたけど、アレはどういう意味だったんだろう。悪魔は2人に何をしたかったのよ。特に意味がないのなら本当にこの映画は「アカン」です。
プンヾ(`・3・´)ノプン