Logos Factory ウォーホール左派 2009年08月
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Logos Factory ウォーホール左派
ロシアの作家ウラジミール・ソローキンに因んで
DATE: 2009/08/31(月)   CATEGORY: 自由詩
カケラ
言葉のカケラ集めて巣を作る


ほの白い繭玉昏い寝間のすみ


蛍光下 本を読んでいる君がいる
DATE: 2009/08/30(日)   CATEGORY: 自由詩
台風を待ちながら
大気ゆさゆさ揺れて急ぐ秋


台風を秘かに待って夜の雨


雨音に虫のすだきが溶けてゆく
DATE: 2009/08/29(土)   CATEGORY: 自由詩
雑詠8句
残暑に解けているヒモ結ぶ


こことそこ無名の余白に虹が架かる


日没が誘う秋の夜の暮れるを待つ


孔雀さまよえる詩人に園開く


命の華らに梵天の配慮は水やり


静かに息を整えると秋がくる


樹木みつめても在る事に変わりナシ


スタンドの灯じっと見つめる様な秋
DATE: 2009/08/28(金)   CATEGORY: 自由詩
月面歩行
月面のダビデの像に薔薇の花


月の石 持ち帰りて地球重くなる


惑星探査にボサノバ携えて行く
DATE: 2009/08/27(木)   CATEGORY: 自由詩
秋の十一句
影長く夕暮れても一人の街


書物に忠誠尽くせば背が伸びる


孤高なる生はち切れて射す秋陽


単独行もの言わぬ行なり詩文よ


言葉の海に網打って意味を捕る


金色のまつ毛またたいて世界を試す


雷消えた秋に無害の雲ゆく


蝉の声 染みた耳朶に秋風の通う


ビルの間から見るいやに牧歌的な雲


空 仰げる人は決して狂気に落ちぬ
DATE: 2009/08/26(水)   CATEGORY: 自由詩
夜を見る者
明るい都市の夜空に雲の轟音


バラバラと飛行灯の明滅


ウォーキング昏き夢など見続ける


鶏の眼がじっと視透す我が来世


街路樹に秋日さんさん都市眠い
DATE: 2009/08/24(月)   CATEGORY: 自由詩
見捨てられた街
秋の日に魚遡行して運河あり


鉄筋の錆びて曲がれる捨てた街


雑草が茂る空き地に蝶遊ぶ
DATE: 2009/08/23(日)   CATEGORY: 自由詩
魚群の日
高き塔 自由の名を聞く都市煙る


上腕骨 燃えて滴る髄の文字


海の深度が落す魚影


時刻む魚群 深まる海の意味


明るさに愛と慈悲のみ栄えてる


音楽が満ちて今日の満月薫る
DATE: 2009/08/21(金)   CATEGORY: 自由詩
風 語り
木の葉落ち風語るを聞き


光のために木の葉みな手を広げ


幹 黒々と明日を夢見ている
DATE: 2009/08/19(水)   CATEGORY: 自由詩
進化セヨ!
憑依を着ることもある悪魔よ


進化して天使になれよ人どもよ


退化して臭い嗅ぐ毛物悪魔ども
DATE: 2009/08/19(水)   CATEGORY: 自由詩
魂の裸体
花守る刺す飛ぶ火なる蜂であり


左腕 巻かれたる記章 包帯なり


魂の裸体しずかに座りおり
DATE: 2009/08/19(水)   CATEGORY: 自由詩
蛇人間
ヤマタノオロチ殺害のスサノウも同じ蛇虫
                   民衆だます自作自演


神道の虫ずが走る天皇も
        皇居の穴に巣くう蛇虫


腹の虫に乗っ取られたり日本人
           神道好みでこだわる形式
               
         
DATE: 2009/08/18(火)   CATEGORY: 自由詩
葡萄の房
在って在る葡萄の房が黒々と重い


楽土の建設 妙法に永遠の命


勤行や焼香を秋に添える


神のため臍から咲かす蓮の華


風鈴の音が伝え得る寂光土


ビルの谷と寂光土に同じ風吹く
DATE: 2009/08/18(火)   CATEGORY: 自由詩
霞 喰う
秋風が浸みて骨が涼しくなる


大気の上澄みを透明に飲む


空気の秋を飲む毛細血管が開く
DATE: 2009/08/17(月)   CATEGORY: 自由詩
雑詠12句
蟻が秋の日に急いでいる


木陰との透明な距離を測る


蝶は影を地に落とし明度を増す


漸近線 描くたび神に近づけり


風船を手放すたび青空は青く


色狐 寝間に押し入り人食らう


油なめ毛づくろい 狐 ペロペロポッポ


銀河の旅ガイア愛しく過ぎ行けば


秋らしい匂いの雲だ


四季ととも感性の祭典なれば詩文よ


崖っぷち火口を降りて無意識ニ入ル


光速で海わたる橋は通過点
DATE: 2009/08/17(月)   CATEGORY: 自由詩
夏の晩歌
夏 その影を集めて 静かに


秋の陽射し 夏 思い出のみ巡る


夏が死に絶える 秋の雲が見える
DATE: 2009/08/15(土)   CATEGORY: 自由詩
晩夏
晩夏 影いとおしく繋ぐ


花という花は見ていない夏深く


飽くことなく日射 街に集めて
DATE: 2009/08/14(金)   CATEGORY: 自由詩
空蝉
蝉 波のように満ちて冠水


炎天のアスファルトに霜など降らし


空蝉となりて謳い染める
DATE: 2009/08/13(木)   CATEGORY: 自由詩
心器
胸中に正八面体 回転している


心器に列島も入る あれが岬


空のもっと高みへと落ちてタバコ吸う
DATE: 2009/08/13(木)   CATEGORY: 自由詩
可食的な神道の皮を剥ぐ
冷コーヒー旨し晩夏の街


神道の河剥ぎ取ってもウツロ教義ナシ


体裁の偉そうなダケ袈裟・束帯
DATE: 2009/08/11(火)   CATEGORY: 自由詩
コロニー
野性らに歌謳わすほどに強くある


コロニーの都市満ち足りて自然なり


乱れたる人心が発す天変地妖
DATE: 2009/08/09(日)   CATEGORY: 自由詩
大胸筋
凧に乗る夢見し夜は雪の降り


晩夏のそっと過ぎゆく音が聞こえ


夜に信仰の大胸筋盛り上がり
DATE: 2009/08/07(金)   CATEGORY: 自由詩
蝉しぐれ
蝉しぐれ木陰に落とす涼の数


南中の影短くて法師蝉


空近くなる横断歩道を渡るたび
DATE: 2009/08/07(金)   CATEGORY: 自由詩
詩人
宿したる透明な卵 我詩人


この晴天裂ける日章旗業火に腐乱


業病で壊死する王のモガリ早よう早よう
DATE: 2009/08/06(木)   CATEGORY: 自由詩
太陽の友
解放す切ってあげよう小我の指


MUランド蝉鳴く声に浮上せよ


一日 手を動かして汗かいて


発汗の快楽忘れまじ太陽の友
DATE: 2009/08/05(水)   CATEGORY: 自由詩
救済の太子
救済の太子の声が地鳴かな


大伽藍権威の虫はウジャウジャ


風は浜茄子に戯れて流砂の時


嘘をつく浄夜の月に影二つ
DATE: 2009/08/05(水)   CATEGORY: 自由詩
戒名料
引導も渡せぬ坊主に戒名料


*引導=道案内する事。
    仏法では仏や菩薩などが、迷っている
    衆生を導き悟りに入らしめる事。
    49日の法要は単なる金もうけ・・・
    意味なし!間違った供養をすると
    自身の為にならない!  
DATE: 2009/08/04(火)   CATEGORY: 自由詩
サードミレニアム
始まりは雷落ち続け サードミレニアム


隊列の最後から来る者 我サタン


御堂にチャント響いて眠る堕天使
DATE: 2009/08/03(月)   CATEGORY: 自由詩
リザード
トカゲ手に乗せるほどに達成す


リザードや王が一日見入るもの


蜥蜴入る脳髄の古層じっと動かぬ


我感ず昔トカゲであった事


夏蚕ヒタヒタと夢の白い
DATE: 2009/08/02(日)   CATEGORY: 自由詩
推敲09・6~7
光求め緑透けるほど見据えている


潮騒に誘われてゆく雲の先


月の出が遠回りした道照らす


神 息し丸木船乗る海潮の青


褐色の肉体は笑顔 南の人


南海に褐色の人あり太陽あり


見上げては翳す手の影 炎天下


梅雨空や鳥らの飛翔の影黒き


列島ドーム全天候 遊べ遊べ


しめやかに夜に雨降る低き声


今日綴る短詩の命ダイニング


狐火の妖艶に燃ゆる少女を拾う


島島を北上始め南風


雷落ちて大樹の幹に露したたり


風ひたり 鳥矢のように木をかすめ


寝息して地球の自転の風もなく


雨の地に木の葉に雫重くあり


ヒラヒラと蝶空に吊られ止みがたし


濡れた木を炎上さすほど祈り抜く


火星赤 天空の黒に血の滴り


虚ろなるグラスの光溢れ出て


陽光の踊っている日 風薫る


洗面し鏡はまなざし送るべき


蛍光下 鶏眼の浮く白き部屋


印度亜の大陸独語 雨匂う


風止まり木々押し黙り炎天下


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