もう今の家に暮らすようになって40年近くになり、周囲に住む方々もすっかり年を取り、高齢者ばかり。
しばしば救急車が近づいてきてとまることがあり、どこの方が呼んだのか、気をもむことも多い。
そんな様子を一首に詠んでみた。
=庭を彩る薔薇と花たち=
新しく咲いてくる薔薇が少なくなっているが、そんな中で見つけたのが2品種。
花もいろいろ咲いてきており、目についた2つの花をアップしてみた。

ジャクリーヌ・デュ・プレ
いろいろの薔薇を育てていると、枯れてしまう薔薇も。
このジャクリーヌ・デュ・プレも枯らしてしまった薔薇の一つ。
挿し木をしておいてよかったとしみじみ思う。
花も咲かせるまでになり、これからも大切に育てていこうと思いながら写真をパチリ。
花は半八重のカップ咲きで、純白の花に赤いシベが映え、思わず目を引き寄せられる。

ロサカニーナ
北半球に約200種あるといわれるバラの野生種。
各地にいろいろな野生種が自生しているが、ヨーロッパで代表的な野生種が、ゲーテの詩「野バラ」でよく知られている「ロサ カニーナ」。

アグランジア・プライダルシャワー
今までのあじさいの常識を覆す、新品種「ラグランジア・プライダルシャワー」。
すべての側芽が花になり、これまでのアジサイに比べて6倍以上の花をつけるという。

ウツギ
このウツギは今年102歳になった叔母が数年前に育てるのが無理になったことから、譲られた花。
花の形、白さが際立っており、大切に育てている花である。
≪山口和雄の短歌集≫
似つかわぬ名を戴きし犬ふぐり可愛き花がふぐりは哀れ
梅が散り桜が散って桃が咲く気候狂って花まで狂う
宇宙論読めば読むほど視界ゼロ虚無から生まれ虚無へと消える
広州とスカイプ通し初孫(ういまご)の笑う姿に機上の人に
現金を出して怪訝な顔されるキャッシュ使わぬ中国社会
金ピカの超高層のビルが建つさすが中国わびさび無縁
歯周病一本二本抜けてゆき総入れ歯への悪夢がよぎる
田植機が羽を広げて道占拠のろのろ進みいらいらつのる
(2018年6月24日朝日歌壇掲載)
がむしゃらに昭和平成生きぬけど古希を迎えて迷宮を行く
ボケないで心配そうに妻叫ぶ転がり落ちる老いの坂道 続きを読む »