為替こうみる:ドルは102円中心のレンジ、東京コアCPIに注目=プレビデンティア・山本氏
[東京 18日 ロイター] - <プレビデンティア・ストラテジー 外為ストラテジスト 山本雅文氏>
ドル/円については、目先、102円を中心とする上下1円程度のレンジを予想する。海外勢のみならず本邦短期筋の関心までも薄れる中、ドル/円は上値の重さが意識される一方で、下値も堅い状況が続いており、はっきりした方向感はでていない。
来週末には、3月の全国消費者物価指数(CPI)および4月の東京都区部CPIが発表される予定。特に4月分の東京コアCPIが、消費増税による押し上げ分以上の伸びになるかが注目される。
前月の前年比はプラス1.0%だったが、消費増税分の1.7%ポイントを加算したプラス2.7%ポイント以上の伸びになる場合は、便乗値上げが大きく、需要低下による価格低下が小さいことを意味し、日銀はインフレ目標達成に駒を進めることになる。一方で、追加緩和の必要性を後退させ、市場では円高要因として捉えられる可能性がある。
逆に、プラス2.7%ポイントに届かない場合は、消費増税後の需要の落ち込みが想起され、追加緩和に関する議論を高め、円安要因になり得る。現時点での市場予想はプラス2.9%ポイントであり、ドル/円はレンジ内ながらも、下押し要因となるだろう。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」