AMD FX C1E,Core C6
AMDのFX-8320Eを、GIGABYTEの970-GAMINGというマザーボードと組み合わせて使用している。
このマザーボードのBIOSには、Advanced CPU Core Featuresというページがあって、CPUの機能の設定を行うことができるようになっている。
この画像は、デフォルト設定時のものだが、CPUがらみの消費電力を削減する方向に働く機能は、すべてEnabledに設定されている。Cool&Quiet、C1E Support、Core C6 Stateがそれにあたるのだが、デフォルトで、C1E SupportがEnabledになっているマザーボードは、少数派ではないだろうか。
C1Eというのは、Enhanced Haltと呼ばれているもので、その詳細はCPUの種類によって違ってくる。C6はDeep Sleepと呼ばれているもので、その詳細はCPUの種類によって違ってくる。当然、Core C6と、ただのC6は別物だ。
C1E Supportと、Core C6 Stateの有効、無効で、消費電力にどのくらいの差が出るのか調べてみた。調べたのは、アイドル時の消費電力で、計測には、サンワサプライのワットチェッカーPlusを使用した。消費電力は、PC全体のもので、ディスプレーは含まない。
使用したPCの構成
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CPU AMD FX-8320E
Mother Board GIGABYTE 970-GAMING
Memory Kingston 2x4GB DDR3 1866MHZ
SSD Crucial CT256MX100 256GB
HDD WDC WD10EZEX
ATAPI PIONEER DVD-RW DVR-212
Graphics Zotac GT710 DDR3 2GB
PowerSupply Seasonic SSR-450RM(80PLUS Gold)
Display 1xDVI 1920x1080+1xHDMI 1920x1080
PS/2 KeyBoard
USB Mouse
Windows8.1 64bit
==========
(1)C1E、Core C6ともにEnabledの場合の消費電力。
54~55ワット。
(2)C1EがEnabledで、Core C6がDisabledの場合の消費電力。
56~57ワット。
(3)C1EがDisabledで、Core C6がEnabledの場合の消費電力。
62ワット。
(4)C1E、Core C6ともにDisabledの場合の消費電力。
64~65ワット。
両者とも有効の場合と、両社とも無効の場合の差は、10ワット程度だ。パワーサプライの効率が90%とすると、実質的には9ワット程度になる。
問題は、これをどう解釈するかだ。
ひとつは、両者とも有効にしておけば、アイドル時の消費電力が、比較の上で、10ワットほど少なくなる、という理解だ。
ひとつは、両者とも無効にしておくと、何もしていない状態でも、TDPの枠のうち、9ワット程度を使ってしまっているという理解だ。FX-8320EのTDPは95ワットだから、9.5%程度に相当する。
では、8320Eの4モジュール中、3モジュールが使用中で、1モジュールがアイドルだった場合はどうなるだろうか。両者が無効の場合、95ワットから、アイドル状態の1モジュール分である2.25ワットを差し引いた、92.75ワット程度が、使用中の3モジュールに与えられるTDPの枠という見方も可能だろう。無効にしておくと、TDPの面で、不利をこうむる可能性がある、という理解だ。
果たして、その様な不利をこうむる可能性があるのだろうか。
デフォルト設定では、少なくともFX-8320Eの場合には、そういうことはありそうもない。その理由は、この記事の前の記事(TDPの枠内でのチューンアップ (05/13) )の中のデータを、検討すればわかるはずだ。
このマザーボードのBIOSには、Advanced CPU Core Featuresというページがあって、CPUの機能の設定を行うことができるようになっている。
この画像は、デフォルト設定時のものだが、CPUがらみの消費電力を削減する方向に働く機能は、すべてEnabledに設定されている。Cool&Quiet、C1E Support、Core C6 Stateがそれにあたるのだが、デフォルトで、C1E SupportがEnabledになっているマザーボードは、少数派ではないだろうか。
C1Eというのは、Enhanced Haltと呼ばれているもので、その詳細はCPUの種類によって違ってくる。C6はDeep Sleepと呼ばれているもので、その詳細はCPUの種類によって違ってくる。当然、Core C6と、ただのC6は別物だ。
C1E Supportと、Core C6 Stateの有効、無効で、消費電力にどのくらいの差が出るのか調べてみた。調べたのは、アイドル時の消費電力で、計測には、サンワサプライのワットチェッカーPlusを使用した。消費電力は、PC全体のもので、ディスプレーは含まない。
使用したPCの構成
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CPU AMD FX-8320E
Mother Board GIGABYTE 970-GAMING
Memory Kingston 2x4GB DDR3 1866MHZ
SSD Crucial CT256MX100 256GB
HDD WDC WD10EZEX
ATAPI PIONEER DVD-RW DVR-212
Graphics Zotac GT710 DDR3 2GB
PowerSupply Seasonic SSR-450RM(80PLUS Gold)
Display 1xDVI 1920x1080+1xHDMI 1920x1080
PS/2 KeyBoard
USB Mouse
Windows8.1 64bit
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(1)C1E、Core C6ともにEnabledの場合の消費電力。
54~55ワット。
(2)C1EがEnabledで、Core C6がDisabledの場合の消費電力。
56~57ワット。
(3)C1EがDisabledで、Core C6がEnabledの場合の消費電力。
62ワット。
(4)C1E、Core C6ともにDisabledの場合の消費電力。
64~65ワット。
両者とも有効の場合と、両社とも無効の場合の差は、10ワット程度だ。パワーサプライの効率が90%とすると、実質的には9ワット程度になる。
問題は、これをどう解釈するかだ。
ひとつは、両者とも有効にしておけば、アイドル時の消費電力が、比較の上で、10ワットほど少なくなる、という理解だ。
ひとつは、両者とも無効にしておくと、何もしていない状態でも、TDPの枠のうち、9ワット程度を使ってしまっているという理解だ。FX-8320EのTDPは95ワットだから、9.5%程度に相当する。
では、8320Eの4モジュール中、3モジュールが使用中で、1モジュールがアイドルだった場合はどうなるだろうか。両者が無効の場合、95ワットから、アイドル状態の1モジュール分である2.25ワットを差し引いた、92.75ワット程度が、使用中の3モジュールに与えられるTDPの枠という見方も可能だろう。無効にしておくと、TDPの面で、不利をこうむる可能性がある、という理解だ。
果たして、その様な不利をこうむる可能性があるのだろうか。
デフォルト設定では、少なくともFX-8320Eの場合には、そういうことはありそうもない。その理由は、この記事の前の記事(TDPの枠内でのチューンアップ (05/13) )の中のデータを、検討すればわかるはずだ。
TDPの枠内でのチューンアップ
AMD FX-8320Eを、TDPの枠をはずさずに、チューンアップしてみた。
先に、デフォルトの状態を示しておく。CPU-ZのReportから、プロセッサの情報の一部を切り出したものだ。
次は、チューンアップ後のものだ。
変化を確認すべきところは、「P-State」と表示されている部分だ。P-Stateは上から、PB0、PB1、P0、P1、P2、P3、P4だ。
PB0では、FIDを据え置き、VIDを1.412Vから1.337Vに下げている。
PB1では、FIDを17.5から18.5に上げ、VIDは据え置いている。
P0では、VIDを1.162Vから1.137Vに下げている。
チューンアップに使用したツールは、AMD OverDriveだ。AODでは、PB0、PB1、P0のFIDとVIDの変更が可能だが、P0のFIDはこの場合には変更できない。
BIOSの設定はデフォルトで、あとはAODで設定しただけだ。一度セットアップしてしまうと、設定を変えるか、AODをアンインストールしない限り、設定は変わらないので注意が必要だ。
比較のために、CINEBENCH R15を走らせてみた。項目の並びは、スレッド数、デフォルト状態のスコア、チューンアップ後のスコアだ。
8スレッド 514cb 515cb
7スレッド 467cb 470cb
6スレッド 414cb 419cb
5スレッド 363cb 375cb
4スレッド 302cb 319cb
3スレッド 240cb 247cb
2スレッド 171cb 172cb
1スレッド 094cb 094cb
同時に、消費電力も計測している。項目の並びは、スレッド数、デフォルト状態のワット数、チューンアップ後のワット数だ。消費電力は、PC全体のもので、ディスプレーは含まない。計測には、サンワサプライのワットチェッカーPlusを使用した。
8スレッド 134~137W 130~133W
7スレッド 133~134W 130~133W
6スレッド 127~132W 126~130W
5スレッド 126~130W 127~133W
4スレッド 121~125W 123~127W
3スレッド 114~118W 112~117W
2スレッド 101~112W 098~108W
1スレッド 090~093W 085~088W
アイドル 54~55W 54~55W
8スレッド時の消費電力からすると、PB0のFIDが20xで、VIDが1.337Vでは、TDPの枠を埋めきれないようだ。
使用したPCの構成
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CPU AMD FX-8320E
Mother Board GIGABYTE 970-GAMING
Memory Kingston 2x4GB DDR3 1866MHZ
SSD Crucial CT256MX100 256GB
HDD WDC WD10EZEX
ATAPI PIONEER DVD-RW DVR-212
Graphics Zotac GT710 DDR3 2GB
PowerSupply Seasonic SSR-450RM(80PLUS Gold)
Display 1xDVI 1920x1080+1xHDMI 1920x1080
PS/2 KeyBoard
USB Mouse
Windows8.1 64bit
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先に、デフォルトの状態を示しておく。CPU-ZのReportから、プロセッサの情報の一部を切り出したものだ。
次は、チューンアップ後のものだ。
変化を確認すべきところは、「P-State」と表示されている部分だ。P-Stateは上から、PB0、PB1、P0、P1、P2、P3、P4だ。
PB0では、FIDを据え置き、VIDを1.412Vから1.337Vに下げている。
PB1では、FIDを17.5から18.5に上げ、VIDは据え置いている。
P0では、VIDを1.162Vから1.137Vに下げている。
チューンアップに使用したツールは、AMD OverDriveだ。AODでは、PB0、PB1、P0のFIDとVIDの変更が可能だが、P0のFIDはこの場合には変更できない。
BIOSの設定はデフォルトで、あとはAODで設定しただけだ。一度セットアップしてしまうと、設定を変えるか、AODをアンインストールしない限り、設定は変わらないので注意が必要だ。
比較のために、CINEBENCH R15を走らせてみた。項目の並びは、スレッド数、デフォルト状態のスコア、チューンアップ後のスコアだ。
8スレッド 514cb 515cb
7スレッド 467cb 470cb
6スレッド 414cb 419cb
5スレッド 363cb 375cb
4スレッド 302cb 319cb
3スレッド 240cb 247cb
2スレッド 171cb 172cb
1スレッド 094cb 094cb
同時に、消費電力も計測している。項目の並びは、スレッド数、デフォルト状態のワット数、チューンアップ後のワット数だ。消費電力は、PC全体のもので、ディスプレーは含まない。計測には、サンワサプライのワットチェッカーPlusを使用した。
8スレッド 134~137W 130~133W
7スレッド 133~134W 130~133W
6スレッド 127~132W 126~130W
5スレッド 126~130W 127~133W
4スレッド 121~125W 123~127W
3スレッド 114~118W 112~117W
2スレッド 101~112W 098~108W
1スレッド 090~093W 085~088W
アイドル 54~55W 54~55W
8スレッド時の消費電力からすると、PB0のFIDが20xで、VIDが1.337Vでは、TDPの枠を埋めきれないようだ。
使用したPCの構成
==========
CPU AMD FX-8320E
Mother Board GIGABYTE 970-GAMING
Memory Kingston 2x4GB DDR3 1866MHZ
SSD Crucial CT256MX100 256GB
HDD WDC WD10EZEX
ATAPI PIONEER DVD-RW DVR-212
Graphics Zotac GT710 DDR3 2GB
PowerSupply Seasonic SSR-450RM(80PLUS Gold)
Display 1xDVI 1920x1080+1xHDMI 1920x1080
PS/2 KeyBoard
USB Mouse
Windows8.1 64bit
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