犬の ★ みなさ~ん   マジョルカ島の愛犬家横丁から ピウイ
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ピウイを旅立たせて1年が過ぎました。 

1年間ずっと書けずにいましたが、昨年の3月10日、ピウイを安楽死させました。
旅立たせた瞬間から後悔と自責の念にさいなまれ、胸の奥にずっと石ころが入っているような気持ちで過ごしてきました。この石ころは取り出そうとしてはならないと思って過ごしてきた1年でした。

ピウイ20140223

ピウイの様子がおかしくなったのは、一昨年の12月。1週間ほど雨が降り続いた時でした。水を飲む回数が急に増えたかなと思っていたら、所構わずおしっこをするようになり、しばらくすると、その上に平気で寝ているようになりました。獣医さんに言われて飲む水の量を確かめているうちに、量自体は問題なく、足の衰えから外に出るのに間に合わなくなっていることに気づきました。

ピウイとロス用に私の寝室と棟続きの部屋を犬小屋代わりにしていたのですが、そのうち、夜中に2匹が喧嘩するようになりました。ぼけが始まっていたのか、ピウイがぐるぐる歩き回るようになり、寝ているロスをおぼつかない足で踏んづけたりしていたのでしょう。また、夜中にうめくような声も出すようになったので、そのたびに起きて、背中をさすりに行っていました。

犬がいる部屋に行くには一度中庭に出なくてはならず、寒さも厳しくなってきたので、ピウイは私の部屋、ロスは居間へと別々に入れることにしました。静かに寝ているピウイの顔は本当に穏やかで優しく、老犬とは思えないあどけなさがありました。一緒の部屋で寝られるのが、嬉しくもあったのです。けれども、夜の大運動会が始まると大変でした。ぐるぐる回り続け、倒れて立てなくなると、悲しいうめき声をあげました。そのたびに立たせたり、背中を撫でて落ち着かせたり寝かしつけたり、体を支えておしっこを手伝ったり、水を飲ませたり…。思いっきり寝不足の毎日でしたが、全然苦にはなりませんでした。
ピウイ20140310


ピウイは関節炎とのことで、消炎鎮痛薬と胃薬が処方されていました。その他、関節炎用のサプリと、少しでも老化現象を改善できないかと、オメガ3と6のオイルや脳内の血流を増やすという薬も飲ませていました。食欲はあるし、短いながらも散歩にも出られていたので、こうした薬でピウイの状態は良くなるものと思っていました。

けれども、立てなくなった時などに小さいうめき声を出していたのが、すぐに駆けつけてあげられないと、遠くまで響くキャンキャンという声をあげるようになりました。最初のうちは、「なんですのん?倒れてしもたん?さあ立とか」と明るい調子で声をかけていたのが、ピウイから目が離せないので、夕方から出かける日本語教室の仕事を辞めたいなと思うようになっていました。ピウイの様子がおかしくなってから、2か月が過ぎていました。

書くのが辛くて今日まで逃げていたのが、書き始めたら、長い文になってきました。日を改めて、ピウイと過ごした最後の日々のことを書こうと思います。

カテゴリ: ピウイ

飼い主失格 

またまた久しぶりの更新になってしまいました。
こんなペースにもかかわらず、お立ち寄りくださった皆さま、どうもありがとうございます。

昨日からサマータイムも始まり(日本との時差が7時間になりました)、すっかり春になっているマジョルカ島です。日中の気温は20度近くまで上がりますが、夜はまだ10度を切っています。

さて、ワタクシ、普通は体調に波がなく、睡眠不足の日が続いても平気な人間なのですが、今年の冬はなぜか体調最悪~。週末何度寝込んだことでしょう。この週末もまたまた風邪で寝込み、あまりのボロボロぶりに、今朝病院へ行ってきたところです。免疫アップが現在の目標です!

ところで、昨夜はひどい咳で、「うー、これじゃ眠れん」と思っているうちに、「あと1週間で3月も終わるな」→「4月ってことはビーちゃんの誕生日だ」→「ちょっと待て」→「ビーちゃんの誕生日の前にピウイの誕生日があったはずだ」→「3月だったはずだ」→「3月中旬だったはずだ!!!!!!」と、真っ青になりました。自分で愛犬家と思っていながら、大事な大事なピウイの誕生日を、すっかり忘れていたのです。あり得ません。自分の頭をハリセンでどつきたい(!)気持ちになりました。

ピウイ庭で

ピウイごめん。心から反省しています。

ピウイは誰にもお祝いしてもらわないうちに、3月16日、15歳になっていました。童顔で、とても爺様犬には見えないピウイ。これからも元気で長生きしてください。
風邪が治ったら、スペシャルプレゼントを買いに行きます。お誕生会は、4月1日のビーちゃんの16回目の誕生日と一緒にお祝いしましょう。

ぐっすりピウイ

春の穏やかな日差しの中、かなり凹んでしまいました。ピウイ、本当にごめんなさい。

カテゴリ: ピウイ

3年前の話(その3) 

老犬三人衆の一員ピウイが、3年前に四肢麻痺になった時のことを、当時のmixi日記を編集して綴っています。今振り返ると、ピウイの介護がきっかけになって、愛犬家道を邁進し始めたように思います。今回の日記に書いたように、犬と人間、姿は違っても、心が通い合うことが、あの時はっきりわかったからです。

2009年1月11日

約1ヶ月前に急に歩けなくなったピウイ。経過観察と検査のための入院4日間の後、一度は家に帰ったものの、薬の副作用で再入院し、4日後の大晦日に退院した。

最初は犬も人間も要領を得ず、戸惑うことばかりの自宅介護だったけど、そのうち何と言うか、意思の疎通がとれるようになってきた。おなかがすいている時、トイレに行きたい時など、目で訴えてくる。それがわかるようになってきた。

犬はすごい。絶対家の中で排泄しようとしない。不自由な体でドアまで這って行く。それがわかってからは、這い出すと抱っこして外に出すようにした。それでも、私が見ているとそのまま動かない。自分一人(っていうか、一匹)になってやっと排泄するのだ。そんなにこだわりがあったんかー!と思わず声をかける。

引き続き私はソファで寝てるんだけど、私が起きている間は、ピウイも上体を起こしている。私が寝るのを確認してから横になる。ひゃ~なんか感激と、心に温かいものを感じながら寝る毎日だ。

しかし、筋肉はどんどん落ちていき、体重も減って、マッサージは毎日しているものの、本当にまた歩けるようになるかなぁと思っていた。そして今日が週に一度の通院日。
「目立った回復はないけど、支えると立つことはできて、少しの間はそのままでいられるようになった」と獣医さんに説明。ところが、先生がピウイを床に下ろしたら、なんと歩いた、歩いた!2メートルぐらいだったけど、支えなしで歩いた!

クララが歩いた時のハイジのような気持ち。心配してくれた皆さんありがとう。
どうやら、順調に回復しているようです。また一緒に散歩に出られる日も夢ではないみたいで、本当に嬉しいです。

それから、今回本当にありがたいのが、かかりつけの獣医さん。夜10時過ぎに診察してくれたり、入院費を大幅にまけてくれたり、まさに地獄で仏。この先生たちのサポートも受けて、引き続きリハビリにつとめようと思います。【つづく】

2009年ピウイ

カテゴリ: ピウイ

日本からの愛+3年前の話(その2) 

数日前のことですが、日本から嬉しいプレゼントが届きました。愛読しているブログ
『茶々とおひるね』の茶々さんの愛でございます。茶々さんの愛は、北海道旅行のお土産にもらうととっても嬉しい、六花亭のチョコに形を変えてやって来ました。こんな遠くで六花亭のチョコレートを食べられるなんて、シアワセ。
松の実さん、改めて、ありがとうございました。

ビーちゃん「いい匂いがするぞ」
このチョコ、茶々さんの日記を代筆している飼い主の松の実さんが出した、北海道方言クイズに参加していただいたものです。

ピウイ茶々ちゃんを見つめる
我が家のわんこたち、チョコと一緒に送られてきた茶々さんのかわいい写真に見とれております。

さて、前回に続き、3年前にピウイが四肢麻痺になった時のmixi日記を編集してご紹介します。

2008年12月21日
2日前にピウイ退院。「どんどん状態が悪くなってどん底にたどり着いたら、恐らく今度は回復に向かう。だけど、それがいつかはわからない。ただ、麻痺が肺まで及んだ場合には呼吸困難に陥る。家で対処できなくなったら、いつでも電話して」と医師から言われて、家に向かう。

病院ではうつろな目をしていたのに、家に連れて帰ったら、目がキリリとして、とても明るい顔になった。他の2匹からも喜んで迎えられたようで、上体をずっと起こしている。あぁ、家に連れてきて良かったと、心から思った。

というわけで、自宅での介護開始。今の世の中はありがたいなぁと思ったのは、ネット上に犬の介護関係のブログがたくさんあって、とても参考になるということだった。

一番大変なのは、やはり排泄補助。大型スーパーで唯一見つけたペット用吸水シーツを買ってきておいたので、その上で横たわったままおしっこをさせる。別の場所に移して体を拭き、シーツを換えて、床ずれ防止も兼ねて体の向きを反対にする。人間にとってもそうだけど、犬は寝たまま排泄するのをとても嫌がるそうなので、かわいそうだなぁと思う。試しに様子を見ながら、外で四肢を支えて「シー、シー」と声をかけたら、一度だけだが成功した。褒めまくる。娘が幼かった頃のトイレトレーニングを思い出した。

昨夜11時ごろ急にそわそわして、外に出ようとし、そのうち息が荒くなってきた。これは呼吸困難になるのか、どうしようとパニックに陥りかけたが、ふと思いついてビニール袋をお尻に当てたら、やはり大の方だった。汚い話で申し訳ないけど、1週間大をしておらず、便秘用の薬が処方されていたので、やっとだ!とこれも褒めまくる。

日に3回、体を支えて30秒から1分ほど歩く練習もさせるように言われている。マイミクさんやブログの話も参考にして、マッサージも始めた。14キロのピウイを、日に何度も抱き上げる私の足腰が危ない気もするが、今のところ支障なくやっている。日本には優れものの介護グッズがあるようなので、いずれは取り寄せることになるかもしれない。

最悪の状態を想像して暗い気持ちでいたけれど、そんなことを考えている暇がないほど忙しくなった。

・退院したピウイに寄り添うビーちゃんとロス
ピウイに寄り添うビーちゃんとロス



カテゴリ: ピウイ

こいつだよ、こいつ!→3年前の話(その1) 

少し前に老犬三人衆の散歩を終えて家に戻ったところです。
暖冬です。いつもはマジョルカの山にも雪が積もることがあるんですが、今年は今のところ一度もなし。この調子でいくと、降雪なしで春になりそうです。
と言った途端に寒くなることもありますから、用心用心。

散歩の帰り道、ガーッという音がするので、農家のトラクターかと思ったら、液体を撒いてます。こいつじゃ、こいつが全ての元凶じゃ!と、老犬たちをすぐに道の反対側に寄せました。

このトラクター、除草剤を撒いているんです。以前は男の人がタンクを背負って、歩きながらシュッシュッと地道に作業していましたが、今日はトラクターから思いっきり派手に撒きまくってました。実はワタクシ、この経済危機の中、役場には除草剤散布の予算がなくなっていることを願っておったのですが…。

というのも、2008年の12月、突然ピウイが四肢麻痺になった原因が、どうやらこの除草剤にあったらしいからなのです。長くなりますが、当時mixiの日記に書いたものを数回に分けて転載します。皆さんのわんこもお気をつけくださいね。

当時のピウイ

2008年12月17日
愛犬がこの日曜日から入院している。金曜日の散歩の時、なんだか後ろ脚の様子が変だなと思っていたけど、それ以外はいつもと変わらずにいたので、特に気にしていなかった。だけど土曜日にはヨタヨタ歩きになり、散歩の途中でおしっこしようと片足上げたら、そのまま草の上に倒れこんでしまった。すぐに獣医に行って診察してもらい、レントゲンと血液検査を行うと、その時点では、椎間板ヘルニアか前立腺での炎症の可能性が高いという話だった。症状が悪化したら日曜日でもいらっしゃいと言われ、その日は抗炎症剤と抗生物質を処方されて家に帰った。

「椎間板ヘルニア」と「犬」で検索すると、恐ろしいことが書いてあるページがたくさんヒットする。最悪の場合手術となるが、術後のリハビリにはかなり時間がかかり、回復しない場合もあると。絶対安静と冷やさないことが大事だとあるので、いつもはガレージで寝かせるのを(冬の日中は家の中にいる)居間で寝かせ、私はソファで寝ることにした。

土曜日の時点では、頼りないながらも歩いていたのに、日曜日にはほとんど歩けなくなっていた。また獣医に行き、経過観察のため入院することになった。

月曜日に様子を見に行くと、さらに前より麻痺が進んでいた。今度は前脚があまり動かなくなっていた。医師は診断が下せないままだと言っていた。話を聞いているうちに、涙が出てきた。あんなに元気だったのに、急にこんなことになるなんて。しかも、病名を確定し治療を始めるには、お金が許すならバルセロナへ行く必要があると。島の獣医では検査設備が整っていないそうだ。

それからはネットで情報を探しまくりつつ、お金の算段も。これは私の悪い癖なのだが、情報を収集し過ぎて、悪い方へ悪い方へと考えてしまう。自分の妊娠中にも、旦那から妊婦雑誌を読まないようにと言われたことがある。お金の方は、姑の相手をせずに仕上げた仕事のおかげで(このバチが当たったのかもしれない)、なんとかなりそうだった。

そして昨日また病院へ行くと、良くはなってないが悪くもなってないと。どうやら、脳からの情報が筋肉に伝わっていないということで、脊髄から髄液を抜く検査など、これから行う検査と予算を説明され、それに同意する。夕方、検査後に電話を入れると、異常なし。異常なしということは、この島でできる範囲の検査では、原因が確定できないということだ。

だけど、原因不明で急に歩けなくなり、しばらくすると元に戻るという例もあるらしく、それに一縷の望み託す。しかも医師の話では、最初に動かなくなった後ろ脚が、わずかだが復帰しつつあるという。まだ行う検査はあるが、11歳の高齢犬なので、負担を考えてバルセロナへは行かず、家からの通院となりそうだ。

ダンナからは娘が病気の時以上の心配ぶりと言われるが、ピウイというこの犬は、うちで生まれて私がとても大切にしてきた、ある意味、スペインでの心の支え。どんどん体が動かなくなっていくのをどう感じているのか、物言わぬ犬だから、さらに哀れで仕方ない(幸いにも痛みはないようだ)。入院生活も心細いだろうから、早く家へ連れて帰ってあげたい。心に石が入っているような毎日だ。

・こちらは実家の母が送ってくれた、マロとブラッキーの写真です。ブラッキー、大きくなりました!
まろとブラッキー120122


カテゴリ: ピウイ

犬の親子関係 

前回のチゲの話に温かいコメントを下さった方々、ありがとうございました。
チゲは今日も頑張っていますよ!
実家と連絡をとりつつ、またチゲの状態をお知らせしていきます。

今日は、ビーちゃんの息子、チゲの弟にあたるピウイのことを書きたいと思います。

ビーちゃんのおっぱいにたどり着けず、お尻のあたりでもぞもぞしていた要領の悪い小さめの茶色の犬は、前にもお話したように、うちに残すことに決めました。
その頃、我が家ではアメリカのコメディアンが主役の『ピーウィーの大冒険』という映画がブームで、ちょっと抜けてる茶色の犬は、このおかしな主人公みたいだ!ということで、その名前をちょうだいすることにしました(我が家では「ピーウィー」ではなく「ピウイ」ですが)。犬の名前を言うと、「あ~、あのピーウィー・ハーマンの!」と笑われることがあります。

たぬきピウイ
・妙な顔のピウイです(笑)。

うちは娘が一人っ子ですので、ピウイは幼い頃の娘にとって弟みたいな存在になりました。かわいがっているような、いじめているような(汗)、娘はよくピウイと遊んでいました。今でも「ばか犬~」とか言いながら、相手をしています。

ピウイと階段で

ピウイ、お母さんと一緒にいるのは、あんただけだよ、他の兄弟犬はもうお母さんに会えないんだから、ピウイはラッキーだったね、と思ったものですが、犬の親子関係ってどうなんでしょ?甲斐甲斐しく子犬の世話をしていたビーちゃんは、ピウイをちゃんと息子だと認識しているのか?「お母さん!」「息子よ~」という雰囲気は特になく、つかず離れずの2匹を見ていると、そこんとこはどうなってるのか、わからないまま今日に至っています。

ピウイ画伯
・娘が小学生の頃に作ったコラージュ『ピウイ画伯』

カテゴリ: ピウイ