インフルエンザ (seasonal (regular) influenza) | 東京都感染症情報センター
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インフルエンザ (seasonal (regular) influenza)
更新日:2017年11月29日

1 インフルエンザとは

 インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによる呼吸器感染症です。通常の急性上気道炎(かぜ)に比べ全身症状が強く出やすいことを特徴とします。

  

2 原因と感染経路

 原因となる病源体は、インフルエンザウイルス(Influenza virus)です。インフルエンザウイルスにはA型・B型・C型があります。C型はヒトでの、流行は起こりにくいとされています。近年、国内で流行しているのは、AH3亜型(いわゆる香港型)、AH1pdm09(2009年に流行したインフルエンザ)、B型の3種類です。

 患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛まつ感染」が主たる感染経路ですが、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」もあります。

 

3 症状

 1~3日の潜伏期間の後、38℃以上の発熱、頭痛、咳、咽頭痛、鼻水、筋肉痛、関節痛などを呈します。おう吐や下痢など消化器症状が見られる場合もあり、子供、高齢の方、免疫力の低下している方などでは重症化して肺炎や脳炎になることがあります。

 近年、インフルエンザの療養中の小児や未成年者に、飛び降り、急に走り出すなどの異常行動が見られる場合があることが報告されています。

 

4 治療

治療は、症状に応じた対症療法が中心ですが、オセルタミビル(商品名:タミフル)、ザナミビル(商品名:リレンザ)、ペラミビル(商品名:ラピアクタ)、ラニナミビル(商品名:イナビル)、アマンタジン(商品名:シンメトレル等)などの抗インフルエンザ薬も使用される場合があります。治療については、病状や経過(特に症状がではじめてからの時間)に合わせて医師が判断しています。

小児・未成年者の異常行動について

 厚生労働省は小児や未成年者がインフルエンザにかかった時の異常行動に注意するよう呼びかけを行いました。

 

5 予防のポイント

 予防接種は、重症化の予防を目的として行います。

 予防には、手洗い、咳エチケットが有効です。

 

6 診断・感染症法との関連

 診断は、迅速診断キットを用いた抗原検査(A型かB型のインフルエンザを診断)、抗体検査、病原体の検出などによります。

 感染症法では、五類感染症(定点把握対象)として定められ、定点医療機関から毎週患者数が報告されています。

学校保健安全法施行規則第十九条に基づく出席停止の期間の基準

『第二種の感染症(結核及び髄膜炎菌性髄膜炎を除く。)にかかった者については、次の期間。ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りでない。』『インフルエンザ(特定鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)にあつては、発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあつては、3日)を経過するまで。』

 

7 さらに詳しい情報が必要な方は

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