グルメちっくブログ|面白かった本
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11 | 2024/12 | 01

こんなん読みました♪ 

またお気に入りの本を紹介してみます。
今回紹介するのもお気に入り貴志祐介の作品。

さてそれではまいりましょう♪

今まで紹介した作品のようにホラー物ではありませんが泣けます。
まず1つめはこれ「青の炎



-あらすじ引用-

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。その平和な家庭の一家団欒を踏みにじる闖入者が現れた。母が十年前、再婚しすぐに別れた男、曾根だった。曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとしていた。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意する。自らの手で曾根を葬り去ることを…。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。


僅か17歳の少年が大切な家族を守る為、たった一人で完全犯罪に挑む。
少年はその明晰な頭脳と豊かな想像力を持って、完全なるシナリオを作り上げる。
ついに計画は実行に移され、焦りや迷いを感じながらも曾根を「強制終了」することに成功する。

警察から幾つかの疑問点を指摘され尋問を受けるも無事に乗り切り、司法解剖の結果も「病死」と判定される。
かくして家族3人の平和な暮らしを無事取り戻し、完全犯罪は成功したかに思われた。
だがそれは意外な所から綻びを見せ始め、少年は更なる孤独な戦いの深みへと嵌まってゆく。


少年の行いは決して正しいことではないけれど、読んでいてつい応援したい気持ちになってしまいました。
誰も助けてくれない状況の中で、ただ家族を守りたいという一心で自分の手を汚してゆく。
悲しいまでに純粋な少年の心がすごく伝わってきましたね。

ただすごく惜しいなぁと思いました。
これだけの事を成し遂げられる少年が、その力を間違った方向に使わなければならなかった事。
どこかで何か1つでもタイミングが違えば、計画は実行に移されることもなかったんでしょうし。

普段の高校生としての生活なども描かれているんですが、これがまた切なさを誘います。
計画を実行してしまった後になって、改めて気づかされる大切なもの。
友情そして恋愛、光り輝く未来etc。
これら全てを犠牲にし失ってでも、一人で戦わなければならなかったのかと。

そして家族の為に決めた少年の最後の選択・・・これは名作だと思います。

ちなみにこの小説は映画化もされてますね。
嵐の二宮和也・松浦亜弥と鈴木杏らが出演してるようですが、レンタル屋でDVD見かけたので今度借りてみようかなと。


そして2つ目はホラーサスペンス物です、怖いです。
はい、これ「黒い家



-あらすじ引用-

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに…。恐怖の連続、桁外れのサスペンス。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。


子供の死亡保険金を請求してきた顧客に対し、不審を抱いた主人公・若槻は独自の調査を始める。
子供・和也には500万円、夫・菰田重徳と妻・幸子にはそれぞれ3千万円の保険金がかけられていた。
調べていくにつれて明らかになる異常な過去。
重徳は過去に障害給付金を受け取る為、自らの指を切断していた。

若槻の疑惑は確信へと変わっていく。
あの男は死亡保険金を受け取る為に首吊り自殺に見せかけ、自分の子供を殺害したのだと。
だが警察の調べた結果は自殺、死亡保険金の支払いが決定される。

これで全てが終わったのだろうか・・・いや違う。
まだ妻・幸子にも3千万円の契約が残っている。
若槻は危機が迫っていることを伝えるべく、幸子に匿名で手紙を送る。
この善行により、想像し難い悪夢に巻き込まれていくとも知らずに・・・。


主人公が単身、菰田邸(黒い家)に乗り込んでいくシーンはとても緊迫感がありましたね。
まるで心霊スポットに一人で突入していく(もっと怖いかな)ような恐怖を感じました。
すごく想像力を掻きたてられ、もし自分が同じ状況にいたらと考えるとゾッとしました。
もう怖いわ気持ち悪いわ、臭そうだわで。

そしてこれだけでは終わらずラストもまた恐ろしいこと・・・もう最後まで手に汗を握るような思いで読んでました。
これは怖い物好きにはぜひ読んでみて欲しい作品ですね。

ちなみにこの小説も映画化されていて、DVD借りてみました。
こちらは内野聖陽・大竹しのぶと西村雅彦らが出演してますが、なかなか良い味出してましたね(大竹しのぶが)


さて今回紹介した2つの作品、もし気になったら読んでみてはいかがでしょうか。
きっと楽しんでいただけるのではと思いますので


↓ぽちりんこ♪

また読んでみました~♪ 

またお気に入りの本を紹介してみます。
今回紹介するのは、貴志祐介の作品。
そしてやはり今回もホラーサスペンス物。
前回紹介した大石圭の作品よりも、今回のこちらの作品の方がホラー色が強いと思います。

さてそれではまいりましょう♪

まずはこれ「クリムゾンの迷宮



-あらすじ引用-

藤木は異様な光景のなかで目覚めた。視界一面を覆う、深紅色の奇岩の連なり。傍ら携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された」
死を賭した戦慄のゼロサムゲーム。一方的に送られてくるメッセージ。生き抜くためにどのアイテムを選ぶのか。自らの選択が明日の命運を決める・・・。


主人公「藤木芳彦」が目を覚ますとそこは見たこともない場所、一面鮮やかな真紅色(クリムゾン)に染まった異様な世界。
自分がどうしてここにいるのかわからないし、直前のことは何も思い出せない。
傍らにはわずかばかりの水と食料、そして謎のゲーム機。
「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された・・・」

メッセージによると、どうやらラリーのようにチェックポイントを通過しつつ、ゴールを目指していくようだ。
そして各プレイヤーは協力するも敵対するも任意・・・つまり他にも参加者がいるらしい。
当惑している藤木の元に一人の女性「大友藍」が現れる。
彼女もまた同じようにここに連れてこられていたらしい。
2人はゲーム機の指示に従い進んでいき、やがて他の参加者達と合流する。

最初の指示は東西南北何れかに進み、各ルートごとのアイテムを入手すること。
進むルートによって、得られるアイテムは「サバイバル用品・護身用具・食糧・情報」の何れかに分かれる。
ゲーム参加者9人で話し合った結果、各組に分かれてそれぞれのアイテムを入手後、再び合流しようということになる。
この最初の選択が、後の命運を大きく分けていくことも知らずに・・・。

話が進むにつれて明らかになっていく真実。
皆が連れてこられたここは一体どこなのか。
そして現れる謎のメッセージ「何といっても一番恐ろしいのは食糧を取りにいったヤツらだ・・・」
ゲームを仕組んだ犯人とその目的とは。
果たしてこのゲームの結末は如何に。


この本は自分が一番最初に読んだホラーサスペンス物で、こういう系の話を読み始めるきっかけになった作品です。
元々、ホラー好きで映画とかは色々見ていたんですが、ホラー小説はこれが初めてでした。
最初は正直あまり怖くなさそうだな~って思ったんですが、後半はもう手に汗握る展開でハラハラしっぱなしでしたね。

印象的な言葉といえば「弁当」ですかね・・・汗
最後の意外な展開にもとても驚かされました。
この作品とにかく面白くて、最初から最後まで一気に読んでしまいました。
間違いなく名作だと思いますよ。


それでは次の作品にまいりましょう♪

次はこれ「天使の囀り



-あらすじ引用-

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?前人未到の恐怖が、あなたを襲う。


食糧が底を尽き、腹を空かせた5人の調査隊の前に、一匹の異様なサルが現れる。
サルは怯えた様子も見せず、真っ直ぐこちらに向かってきて目の前に座り込む。
そして殺される寸前、まるで笑っているかのような表情を見せる。
そして、この一匹のサルから全ての恐怖が始まる。

アマゾンから帰国してからの高梨はまるで人が変わったかのようになり、自ら命を絶ってしまう。
「天使の囀り(さえずり)が聞こえる」という言葉を残して。
帰国した恋人の人格変貌、そして死に疑問を感じた主人公「北島早苗」は、独自に調査を開始する。

やがて明らかになっていく他の調査隊メンバーの異常な死。
そして遂に一般人の中からも、異常な方法で自殺をする者達が次々と現れる。
調べていくにつれ浮かび上がる謎の言葉「呪われた沢」、「守護天使」、「テュポン」とは何を意味するのか。
果たして全ての謎を解き、この死の連鎖を止める事ができるのだろうか。


最初は、何となく話の展開が想像できるのでは?とか思っていたんですけど、良い意味で期待を裏切ってくれました。
特に後半の「セミナーハウス」のシーンなんかは、緊迫感が伝わってきてとても良かった。
このまま無事に終われ~とか思いつつ、ドキドキしながら読んでました。
とにかく不気味で恐ろしくて気持ち悪い・・・そして切なくて悲しい。

この話、実はとても身近にあって、実際にも起こりえる恐怖なのでは?って感じがして怖くなりました。
最近、2012年に人類が滅びる的な予言が話題になっていますが、この話なんかもそういう要因に成り得るんじゃないかな~とか思っちゃいました。
そして、この作品もクリムゾンに負けず劣らずの名作だと思っています。


大石圭の作品が人の奥底に秘められた物による怖さなら、今回紹介した貴志祐介の作品は未知なる物による怖さといった感じでしょうか。
単純には比較できないと思いますが、個人的には今回紹介する2作品が好きな話ベスト3に入ってくるかもしれません。
ホラーサスペンス好きな方だけでなく、それ以外の方にもぜひ読んでみて欲しいですねスマイリー

↓ポッちーの

読んでみました~♪ 

パソコンも新しくなって久々の更新であります。
たまには今まで書かなかったようなことでも載せてみようかなと。
そんな訳で面白かった本について。
基本的にホラーサスペンス系が好きなので、今回はそういうやつばかりですが紹介します。

まずは自分がよく読む大石圭の作品。
有名な作品では清水崇監督のホラー映画「呪怨」シリーズ、「輪廻」なんかの小説版も書いてる人です。
この人は心霊系から変な監禁?みたいな話まで色々書いていますが、自分が読んでるのはサスペンス系で、出てるやつは大体読んでみました。

それではまいりましょう♪

まず1つめはこれ「邪な囁き



-あらすじ引用-

こんなことをしたら、もっと大勢の人を嘆き悲しませることができるぞ―。『あいつ』は毎日のように囁き続け、そして僕は『あいつ』の考えついたことを実行に移す。『あいつ』は、僕の心の中に棲みついた忌まわしい生き物。他人に降りかかった不幸を自らの喜びとし、それを生きる糧としている、邪で、悪意に満ちた、醜くておぞましいやつ
誰の心にもきっと悪な部分は潜んでいると思う。



誰にでも悪意は程度の差はあれ住んでいるだろう。
善良な人でもつい魔が差して、とんでもなく悪いことをしてしまうこともあるだろう。
だがこの話に登場する主人公のそれは特にタチが悪かったようで・・・。

それを実行すればどういうことになり、どれだけ犠牲者が出るのか容易に想像がつくというのに、一度考えついてしまえばどうしても『あいつ』を抑えきれない。
どんどん犯行もエスカレートしていき、歯止めが利かなくなってゆく主人公の男。
そしてやり終えた後に訪れる罪悪感、達成感という喜び。

しかしそんな男の『あいつ』も結婚することによって一度は収まったかのように思えた。
だがそんなある日再び『あいつ』が・・・。

ちなみに主人公の職業はエリートパイロット。
操縦席での主人公の心理描写などには、とてもハラハラさせられました。
果たしてそんな主人公の壮絶な結末とは……最後はなんだかとても切ない気持ちになりました。


そしてもう1つがこれ「自由殺人



-あらすじ引用-

ある日、突然、殺人を選択する自由があなたに与えられたら、どうしますか?謎の人物から送られてきた爆弾。それを手に入れた人物たちは、エゴと怨念を剥き出しにしていく。元マラソンランナーの朝香葉子もまた、爆弾を受け取った一人だった。しかし、彼女は何のためらいもなく爆弾を警察に届ける。犯人はそんな葉子に、あるゲームを持ち掛けてきた。人間の業を深く、そして鋭く描いたホラーの新境地。



ある日突然、何人かの抑圧された人々のもとに爆弾が入っているという謎のアタッシュケースが送られてくる。
クリスマスイブの日にそれは爆発することになっているらしい。
半信半疑の中、それを受け取り所持する者達。

そしてその中の一人の男がふいにアタッシュケースを開けてしまう。
その瞬間、男の周囲の世界が消滅する。
凄まじい破壊力と辺りに広がる凄惨な光景、苦しみもがく人々。
死者70名以上、行方不明者多数。
ニュースで放送されたその光景を見て、受け取った者達はそれが本物の力であることを知る。

誰もが持っているであろう心の闇、普段は気づかない悪意。
ふいに大きな力を手に入れてしまった時、それが表に出てきてしまう。
殺人という選択を与えられたとき、人はどうするのか。

主人公以外の爆弾を受け取った人達のそれぞれの生活、心理描写なんかもちゃんと書かれていて良いです。
爆弾が爆発した時の描写なんかもすごいです。
読みながら容易にその光景を思い浮かべることができましたよ。
もうじきクリスマスイブだし、書きながらなんかタイムリーな話題だな~とか思ったりしてます。

しかしこの作者の作品に出てくる犯人達、医者だのパイロットだの一見、犯人には見られないようなエリートが多い。
そいつらが淡々と犯罪を重ねていくという感じなんですよね。
そしてこの作者、作品は素晴らしいとは思うのだが・・・お知り合いになったりするのはちょっと怖いかもです。
まぁ、その辺は他の作品も読んでみればわかると思いますが・・・。

さて今回紹介した2つの作品、もし気になったら読んでみてはいかがでしょうか。
きっと楽しんでいただけるのではないかと思っています。

そして大石圭の作品、今回紹介したやつ以外にもまだまだ面白いがたくさんありますよ~。
ただ、グロい作品も結構多いので、そういうのが苦手な方は読む前に注意が必要ですが苦笑い

↓ぽっちーの