bittersweet | ハジメテスイーツ~ふたりぐらし番外・「台湾加油」編~(赤葦×月島)HQ!!
bittersweet
自作BL・GL/二次創作BL 日常ゆるゆる雑記 好きなものを、好きなように、好きなだけ。

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 個人的な趣味で小説を書いています。
 二次創作を扱っていますが、出版社、原作者等、いかなる団体とも一切無関係です。
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Author:hiyu
冬生まれ。
本と猫とコーヒーとチョコがあれば生きていける。ような気がする。
野球と映画があれば、なお良し。
玉ねぎとお豆腐とチーズが無いと落ち込みます。

画像はPicrew「とーとつにエジプト神っぽいメーカー」さんから。


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(2018/12/15更新)

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ハジメテスイーツ~ふたりぐらし番外・「台湾加油」編~(赤葦×月島)HQ!!
 pixivで行われていた、「台湾東部地震に対する義援金拠出企画」に参加していた作品です(詳しくは「こちらクリック」
 エントリーが20日までで終了したので、ブログにもUPしたいと思います。
 「台湾加油」タグ作品、どのくらい集まったのかな。1000作品くらいあったのかな。いっぱい義援金になるといいな。
 ところで、私がUPしたこの「ふたりぐらし」シリーズ。2日目でブックマークが二桁いって、「台湾加油10users入り」という素敵なタグまでいただきました(誰かがつけてくれました)ありがとうございました。
 突発的な読み切り作品なので、連載終了後に言っていた「書き残したエピソード」でも「正式な番外編」でもないんですが、pixivでは、私の作品の中ではわりと観覧数の多いシリーズなので(……ありがたや)「ふたりぐらし」でこの企画に参加させていただきました(少しでも多くの人に「台湾加油」というタグを見てもらえたらな、と思って)

※企画により集まった義援金は総額605,591円。2018年2月26日をもって台湾衛生福利部の義援金募集口座へ全額寄付したそうです。

 台湾って魅力的ですよね。
 美しくておいしい台湾スイーツに囲まれ、チープでジャンクでとにかくおいしそうな(そういうのがとにかく好みなんだよ)屋台飯を食べまくって、プロ野球を観戦しまくる。
 そんな夢のような旅行ができる場所、台湾。
 いつか行きたいなあ。

 赤葦×月島
 愛玉子って、初めて食べたとき「なんじゃこりゃー!」って思いませんでした? 不思議な食感で、おいしいんですよね~。

                 作品一覧はこちらをクリック→二次創作目次(tns/krbs/HQ/YWPD/その他)




     ハジメテスイーツ ~ふたりぐらし番外・「台湾加油」編~

 赤葦さんがお土産に買ってきてくれたのは色とりどりの冷菓だった。
 大きな紙袋を開けると、シンプルな白い箱がひとつ。ふたを開けて思わずわっと声を上げてしまった。
 直径5センチほどのプラスチックカップが箱いっぱいに詰め込まれていて。その色鮮やかさに目がちかちかした。
「バイト先の近くに新しくオープンしたお店なんだ」
 部屋着に着替えた赤葦さんがやかんを火にかけながら言った。
「台湾スイーツなんだって」
 僕はそれを見下ろしたまま、そうですか、とつぶやく。
「お店でイートインもできるんだよ。マンゴーのかき氷、すごくおいしそうだった」
「そうですか」
「豆花っていうのがあってね、湯豆腐みたいなものなんだけど、これもおいしそうだったよ」
「そうですか」
「月島、あんまり見ていると、溶けちゃうよ」
 そう言われて、ようやく僕は顔を上げた。よほど熱っぽい目で見ていたらしい。確かに、シンプルな透明のカップに入ったその冷菓は、フルーツが沢山で見た目も美しい。思わず目を奪われるのも仕方ない。
「赤葦さん、早く、食べたいです」
「うん、今、お茶を──」
 タイミングよくやかんから湯気が吹き出し、お湯が沸いた。僕は箱ごと抱え込んで和室のテーブルにそれを運び、赤葦さんがカップにお茶を入れている間に引き出しからスプーンを取り出した。
「ジャスミンティーにしたよ」
 カップを二つ持ってやってきた赤葦さんが僕の隣に座った。マグカップにはティーバッグが沈んでいて、ふわりと茉莉花の花の香りが立ち上がる。
 箱からすべてのカップを取り出してみた。何だかとってもうきうきする。赤葦さんはお茶を飲みながらそんな僕の行動を見守っている。
「マンゴープリンですね」
「うん、これが普通ので、こっちはイチゴが乗ってるやつ。これはさっきも言った豆花で、マンゴーソースのと、イチゴソースのがあるよ。一応、ジンジャーシロップっていうのも買ってみた」
 鮮やかな黄色いゼリーの次に指さしたのわずかにクリーム色がかった白い冷菓。豆花は温かくして食べるものはよく聞くが、こうして冷たいデザートもおいしそう。
 赤葦さんは続いて、黄色っぽい透明なゼリーを指して、
「これは愛玉子。レモンシロップで味がついてるんだって。イチゴとキウイが入ってるフルーツ入りを買ってきた」
 名前は聞いたことがあるが、本物を見るのは始めてだ。クワのような果実の種子で作るもので、不思議な食感らしいというくらいの知識はある。
「こっちはタピオカ入りミルクティーゼリーと、タピオカ入りココナツミルクのゼリー」
 ココナツミルクの方は、やっぱり、マンゴーソースとイチゴのソースの2種類。
 全部で10個、いくら小さいプラスチックカップだからと言っても、こんなにたくさんの冷菓が並ぶとなかなか壮観。
「どれもとってもおいしそうです」
「好きなだけ食べていいよ」
 うわわわわ、と幸せがこみ上げてきて、思わずスプーンを握り締めたまま赤葦さんを振り返り、ぎゅうと抱きついた。突然だったからか、赤葦さんがぎょっとしたような顔をして、ぴしりと固まった。
「赤葦さん好きです。大好きです」
「つ、月島」
 僕は勢いよく赤葦さんから離れ、テーブルに向き直った。その瞬間、なぜか、赤葦さんの両腕が空中で空振りし、そのままがくんと肩を落としていた。
「ありがとうございます」
「そ、それはよかった──」
「どうしたんですか、赤葦さん」
 イチゴソースのかかったマンゴープリンを持ち上げて、僕は問う。
「うん、いや、何でもない。スイーツを前にした月島を捕まえるのが至難の業だってことは分かってるのに、学習しない俺が悪いだけだから」
「……はあ?」
 僕は首を傾げてマンゴープリンを食べた。
 おいしい。
 この濃厚さは一体何事だ、と思うくらいのねっとりとした舌触りと、まとわりつく甘さ、そしてマンゴーの香りが口中を侵し、鼻に抜けていく。イチゴのソースの酸味はそれを邪魔せず、違うフルーツなのに驚くほどにマッチしている。口の中で混ざり合った二つの味がさらに相乗効果でその深みを増していく。
 おいしすぎる。
「──豆腐っぽくないね」
 隣でジンジャーシロップのかかった豆花を食べた赤葦さんもつぶやいた。僕が口を開けたら、スプーンですくって食べさせてくれる。
 これもおいしい。
 見た目は豆腐だが、スイーツというくらいだから、きっと味はミルクプリンみたいなものだろう、と思っていた。けれどプリンほどの濃厚さはなく、舌触りは完全に絹ごし豆腐のそれなのに、豆の匂いは一切ない。
 ああ、これもおいしい。
「台湾スイーツって、結構有名ですけど……まともに食べるのは初めてです」
「お店には、さっきも言ったけど、かき氷とか、温かい豆花とか、あと、焼き菓子なんかもあったよ」
「焼き菓子ですか」
「エッグタルトとか」
「……エッグタルトって、香港のイメージです」
「そうなの? おいしそうだったよ。サイズは小さめだけど、丸くて、すごく濃厚そうで」
「それも食べたいです」
「ほかには、パイナップルのケーキとか」
「パイナップルですか」
「うん、フィナンシェみたいな形で、パイナップルが焼き込んであるのかな」
 うずうずしながら聞いていたら、我慢できなくなった。今食べているマンゴープリンも、豆花もこんなにおいしいのだから、きっとお店で食べられるものもとてもおもいしいに違いない。
 そんな僕の思いを読み取ったのか、赤葦さんがジャスミンティーを飲みながら小さく笑った。
「今度、一緒に食べに行こう」
「はい」
 僕は赤葦さんが入れてくれたお茶を飲みつつ、きれいなその冷菓を全種類食べた。赤葦さんはどれも一口ずつ味見した程度だったが、案外シンプルなそのゼリーはどれも気に入ったようだった。
 もちろん全部食べ切ることはできなくて、残った5つのプラスチックカップは冷蔵庫行き。明日の夕飯のあとのデザートにすることにした。
 新しいお茶を入れてくれた赤葦さんに寄り掛かってお腹をさすっていたら、赤葦さんが苦笑した。
「珍しいね、月島が食べすぎるなんて」
「おいしかったんです」
「そうか。──そういえば、この前、テレビでお笑い芸人の人が台湾の屋台飯を食べてたんだけど」
「はい」
「どれもとってもおいしそうだったな。俺はあっちに興味があるよ」
「じゃあ、いつか台湾に行ったら、昼間はスイーツの食べ歩きをして、夜は屋台のご飯を食べ歩きましょう」
 温かいジャスミンティーを一口飲んでそう言ったら、赤葦さんがなぜか、きょとんとしたような顔をしていた。
「どうしたんですか?」
「ううん、どうもしないけど──」
 持っていたカップをテーブルに戻して、赤葦さんが僕を抱きしめる。
「それ、約束だね」
「はい?」
「いつか、一緒に台湾に行く、っていう、約束」
「──そうですね」
 僕も、もう一口だけお茶を飲んで、カップを置いた。横から抱きつくような恰好になっていた赤葦さんに身体を預け、両腕を回す。
「いつか、二人で行きましょう」
「俺ね、海外へ行ったことはまだないんだ」
「僕もです」
「じゃあ」
 赤葦さんが優しく笑う。
「初めての体験を、二人でできるね」
 何だか意味ありげな言い方をして、赤葦さんの笑顔が少し、含みのあるものに変わった。
「そうですね。僕の初体験を、赤葦さんに、あげます」
「ひとつは、もらっちゃったけどね」
「そうですね」
 僕は、赤葦さんの唇に短くキスをして、言った。
 僕の「初めてのキス」の相手は赤葦さん。
 至近距離で僕を見つめる赤葦さんが、再びゆっくり僕に顔を近づけた。
 ──でも、本当は、ひとつだけじゃない。
 重なった唇から、ジャスミンティー。
 絡まる舌から、マンゴープリン。
 甘い甘いそのキスに目を閉じる。
 僕の「はじめて」は、みんな、赤葦さん。
 こんなに誰かを好きになったのも──
「あかあし、さん」
「月島は──」
 赤葦さんが小さく笑って、どこから食べても全部甘いね、と言った。

 了 2018/02


 台湾加油!

 台湾スイーツはとにかく好みです。
 マンゴープリンをボウルいっぱい食べたい。そしてタピオカドリンクで満腹になりたい。
 愛玉子の中でおぼれたい!

 そして、作中の赤葦同様、私は屋台飯がたまりません。
 何もかもがおいしそう。
 全部食べるまでに撃沈しそうだけど、とにかく食べたい。
 ルーローハン(ルーローファン?)はたまに作りますが、本場のが食べたいな~。

 そして野球だ!
 あー、幸せ。
 絶対楽しいぞ、台湾。
 行きたいなー。




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