『セントアンナの奇跡』
誰が味方か、裏切りものか、最後までわからなかったブラックブックのようにサスペンスに満ちていて戦闘場面は観ているのが辛いのに飽きません。
ラストには私たちの心まで浄化してくれるような美しい海の光景が映し出されます。
独・伊・と三国同盟結んでいたのに私たちはあまり戦争中のイタリアを知らない。
最後にはムッソリーニを処刑し責任と自由を勝ち取ったイタリア。
パルチザンも知らず、日本はいまだ無責任体制。
この映画の中でイタリアのパルチザンの名前などを言わない村人をナチスが虐殺する場面は ミュージカル李香蘭にも登場した
平頂山事件を思い起こされ日本人として慙愧に堪えない。
神父も老人も子供も、撃ち殺す。銃弾がなくなれば刺殺し、油をかけて…
ナチスでも昔の映画のように単純な悪でもなく、ナチスにも良心的な軍人が描かれる。
1944年の第二次世界大戦下のイタリアで、国内でも軍隊でも差別にさらされていた黒人兵、過酷な戦場ではあるがイタリア人は黒人を差別しないという皮肉。
国内でかき氷を食べようとしで店主にむごい差別を受ける。
敵国ドイツ人は普通にテーブルで食べているのに。
その頃は白人と同じホテルやトイレ、レストランに入れなかった。
バスも後ろの席か、白人に席を譲らなければならなかった。
だからバスボイコット運動 も起きた。
敵国ドイツ人は普通にテーブルで食べているのに。
その頃は白人と同じホテルやトイレ、レストランに入れなかった。
バスも後ろの席か、白人に席を譲らなければならなかった。
だからバスボイコット運動 も起きた。
奇妙な果実のビリーホリディ のような大歌手でも映画ではメイド役しか付かない、白人との楽団では同じホテルに泊まれない、ヨーロッパツアーで差別のないのに安堵する…
権利や自由は自分たちで勝ち取るもの。
本作は黒人兵がひとりの少年を守りぬこうとする物語。
彼は初めて白人に触れたと言う。南アフリカ共和国でも白人女性と黒人が結婚すると殺されていた!
対立や憎悪、人種差別では平和は守れない。
戦争になったらすべてが破壊され不幸のどん底です。
何代にもわたる悲劇を消すことは出来ない。
冒頭には現代のNYでの殺人事件が起きる。
その容疑者が持っていた美術的に価値の高い彫像がどう結びつくのか、
激しい戦闘場面も多いのですがイタリアの村人の姿や山々が描かれます。チョコレートの巨人?奇蹟が起きます。
その容疑者が持っていた美術的に価値の高い彫像がどう結びつくのか、
激しい戦闘場面も多いのですがイタリアの村人の姿や山々が描かれます。チョコレートの巨人?奇蹟が起きます。
スパイク・リー監督 公式サイト