ケルベロスに去勢手術を施す考察 - とある獣医の豪州生活Ⅱ

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ケルベロスに去勢手術を施す考察

ある暇な土曜日、ふと「獣医とは何か」について哲学的に考えてみた。

 

獣医とは何か。とても難しい問いである。傷病の動物を治す人、公共衛生を守る人、動物と人との間に入って架け橋となる人、研究者、科学者・・・どれも正しい。どれも正しいのではあるが、どうであろうか、何とも曖昧というか、範囲が広すぎるのである。

 

獣医の範囲とは何か。問題を考えているうちにまたも難しい問題にぶつかってしまった。獣医という職業の内容は多岐に渡るが、その対象となる動物の範囲もまた非常に多岐に渡る。一般の感覚だとイヌやネコ等の愛玩動物が主体となるであろうが、その実は畜産動物は勿論の事、各種エキゾチックペット、様々な野生動物、海獣、魚類、挙句の果てには畜産業の一環として蜂についてまで大学で学ぶほどである。

 

駄目である。

深く考えていては貴重な週末も無駄に脳細胞を焼き殺して終わってしまう。

 

 

そう、単純化すれば良いのだ。

 

 

つまり獣医とは、この世の全ての生物のうち、ホモ・サピエンスを除いた全てを診る存在である。これだ。

「ヒト以外の全ての動物を診る」は分かりやすい。そう、臨床獣医師に関しては単純化していけばきっとこの肩書きにたどり着くであろう。例えそれがイヌであってもウシであっても蜂であっても蜘蛛であっても、獣医師免許と知識を駆使して患畜を助ける。間違ってはいないはずである。

 

 

 

 

 

ここで暇な土曜日に迷走もとい瞑想していた、とある馬鹿な獣医に更なる疑問が頭をよぎってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

ではもしもそれがヒト以外の伝説上の生物、

例えば ケルベロス だったらどう対処するんだろうか。

 

 

 

 

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ギリシア神話に登場する3つの頭を持つ犬の怪物。ハーデースが支配する冥界の番犬。

 

 

 そうである。

 

 

真の獣医師たるもの、ケルベロスの去勢手術くらい出来て当たり前である。

 

 

 

 

 

しかし僕はまだまだ新米獣医師。イヌの去勢避妊手術なら数百とこなしてきているが、残念ながらまだケルベロスの手術経験は無いのだ。

 

 

これではいけない。

 

 

いつか来るであろう患畜ケルベロスにどう対処すべきか、

事前に自習しておくべきである。

 

 

獣医は普段から勉強を怠ってはいけないのだ。

 

 

ということで、まずは家にある医学書や参考書、教科書を開いてケルベロスについて学んでみることにした。

 

 

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手持ちの教科書を片っ端から広げてみたが…

 

 

 

ケルベロスの項目が見当たらない。

 

 

多分ケルベロスはエキゾの中でも断然特殊なのであろう。一般レベルの教科書や参考書には使えそうな情報の記載は無かった。大学の講義でも習った憶えは無いのだが、これは僕が授業中に居眠りをしていたからかもしれない。

 

 

 

 

このままではある日突然ケルベロスが来院した際に、ちゃんとした医療を提供できないではないか。それでは臨床獣医師失格である。知らない事は自分で調べてみて、それでも分からない場合はどうするか。

 

 

 

 

 

そうだ、Twitter、訊こう。

 

 

 

 

 

 

持つべきものは友であり、同業者から共有される知識である。ツイッターに存在する獣医師クラスタ勢にケルベロスの手術の経験者がいるかもしれない。経験者がいなかったとしても、三人寄れば文殊の知恵と言うではないか。ここは博識で秀逸でバカ(褒め言葉)である彼らに意見を求めてみようと思う。

 

 

 

 

 結果、

 

色んな獣医から様々なアドバイスを得た

何でそんなにノリが良いんだこいつら

 

 

よってここに、ツイッター獣医師合同の知識を総括したケルベロス去勢手術法についてまとめようと思う。未来の獣医師も、まさにケルベロスが予約もなく駆け込んできた現役獣医師も是非参考にしていただきたい。

 

 

患畜ケルベロスの基礎知識を付ける

まずは患畜を知らなければ話にならないのである。近い将来に診るであろうケルベロスとは一体どういう生物なのか。

 

 

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3つの頭を持つ犬。文献によっては竜の尾と蛇のたてがみを持つ。

 

ケルベロスギリシア神話に出てくる犬の怪物であり、ハーデースが支配する冥府の入り口を守護する番犬と言われる。冥界から逃げ出そうとする亡者を貪り食うため、飼い主であるハーデース以外のヒトに対しては基本的に凶暴だと推測される。

普段は3つの頭が1つずつ交互で寝ているらしいが、美しい音楽を聴くと全ての頭が寝てしまう特徴を持つ。甘味が好物で、これを食している間は凶暴性が無くなるらしい。

ヘーラクレースがケルベロスを地上に連れ出した際、太陽光に驚いて暴れた際に飛び散った唾液から猛毒植物のトリカブトが発生している。

 

よって特徴を挙げるのであれば、

  • 頭が3つある犬。ただし尾は竜、たてがみは蛇の場合がある
  • 基本的な性格は獰猛で、ヒト(亡者)を襲って貪り食う
  • 美しい音楽を聴くと眠ってしまう
  • 甘いものが好物
  • 唾液にトリカブト由来の毒素を持っている可能性がある

 

この基礎知識を活用して、手術プランを立てる必要がある。

 

 

術前検査は可能か

 

年齢や既往歴は紀元前15世紀辺りから伝承されている生物なので概念が吹っ飛んでおり割愛せざるを得ないかもしれないが、麻酔をかけるとなると術前に血液検査の一つくらいはやっておきたいのが臨床獣医師の正直な気持ちである。

 

 かなり獰猛だと思われるケルベロスの術前検査はどこまで可能であろうか。

 

結論から申すと、薬物鎮静の前に血液検査を行うことは現実的に不可能そうである。ケルベロスはまず間違いなく獣医や看護師を躊躇なく噛み殺しにくるであろう。

 

甘味で気を引いたり、音楽で眠らせたとしてもこれは「目の前を素通りする」程度の行為しか過去に許されておらず、とても採血のために注射針を静脈に刺すなんて行為はできない筈である。

 

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冥府の神ハーデース(飼い主)とケルベロス

 

では、ケルベロスは唯一言うことを聞くであろう、飼い主のハーデース神に血液サンプルを採って頂くという案はどうであろうか。

 

……これもどうやらダメそうである。

 

そもそもハーデースは医学の神であるアスクレーピオスと超こじれた過去がある。アスクレーピオスがメデューサの蘇生作用のある血を使って死者を蘇らせた結果、ハーデースの領域から大量の亡者を掻っ攫っていった事件がある。ハーデースにしてみれば医学なんてクソ喰らえであろう。そんな彼に「医療目的でケルベロスの採血を…」なんて言ったらこちらが槍で突かれて冥府にご招待されそうである。

 

 

ケルベロスの体重を推測する

 

 当初、ケルベロスの体重は上のハーデースと共にある石像から、頭部で増えた分を含めても体重30~40kgの大型犬程度であると推測していたが、色々と画像や石像を探していくと一概にそうとも言えなさそうである

 

 

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ヘーラクレースに抑えつけられるケルベロス。ホーフブルク宮殿。

 

ヘーラクレースの身長が分からないのでケルベロスの体高も不明ではあるが、この筋肉質の身体に非常に大きな頭部を3つ有しているとなると、体重は60kg近くなってもおかしくはなさそうである。

 

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ヘーラクレースに襲い掛かろうとするケルベロスと思われる。デカい。

 

この絵に至っては立ち上がった際にヘーラクレースよりも体長が大きくなっている。

 

 

ケルベロスはもしかすると

体重100kgを超えてくる巨大種なのかもしれない

 

この体重で、更に獰猛でしつけがなってない。そうなるともうケルベロスの扱いは愛玩動物のソレではなく、猛獣と同じように対処することがケルベロスにとっても獣医療関係者にとっても一番安全で負担が少ないように思われる。

 

 

ケルベロスの鎮静を思考する

さていざ手術となったら麻酔の投薬が必要となるわけだが、考えた限りではケルベロスには簡単に近づいてホイホイと注射を打ったりガス麻酔をかけるわけにもいかなそうである。そこで、なるべく獣医師側の安全を確保した状態での術前鎮静処置の方法を各種検討してみよう。

 

①鎮静剤を経口投与する作戦

 

ケルベロスの甘味が好物という特性を活かし、口から鎮静剤を投与するという案。

アセプロ辺りを混ぜた50%ブドウ糖液を先んじて舐めさせて鎮静効果を狙うという作戦であるが、果たして現実的であろうか。この際、歴史に学んで「ハチミツと芥子の粉を練って焼いた菓子」を使う手も考えられるが、固形物に関してはこの後に麻酔が控えており誤嚥の危険性が増すため避けたいところである。

一見すると有効そうであるが、現実では安定性が無いかもしれない

ケルベロスは基本的には冥界前にずっと繋がれている番犬であり、社交性に難がありそうなことは容易に想像できる。普段と違う環境、つまり「動物病院」において好物とは言えど薬入りの甘味を簡単に食してくれる保証はない。動物病院で偏食拒食をするイヌに我々は普段から悩まされている筈である。

 

また、もしかすると体重が100kg近くなる可能性があり、その際に経口投与の鎮静剤の量がどうしても増えてしまうのも難点の一つである。

 

では来院前に飼い主のハーデースに経口投与を頼むという考え方はどうであろうか。やはり駄目そうである。ハーデースの医学に対するコンプライアンスが信用できない

 

 

②捕獲・保定してから注射する作戦

 

どうにか保定するか前方の気を引いているうちに、背後から近付いて筋肉注射で鎮静・麻酔剤を投与する作戦である。ベテラン獣医ならワンパンとのことだが、残念なことに新米獣医の僕には多分無理である。

 

とにかく3つある頭のハードルが大きい。頭が一つだけであれば普段通りにマズルを装着したりエリザベスカラーをつけてある程度の無力化が可能であるが、これが3つ並んでいるとなると、一つの頭を無力化している間に残りの二つの頭に両腕を持っていかれる。ペースで言えば全ての頭を無力化するのに腕を3~4本ヤラれる計算になる。コストが大き過ぎる。

 

捕獲棒を使って頭を無力化することが一番現実的な方法ではあるが、これも頭3つを制御することが大変な作業であり、同時に難しい。患畜にかかる負担も大きいものとなるだろう。 

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ケルベロス用捕獲棒。特注であるが現場からは使い難いと評判は良くない。

 

③遠距離から吹き矢等で麻酔投与を行う作戦

 

 

 動物園における大動物や野生動物よろしく、ポールや吹き矢、もしくは麻酔銃を使用して薬剤投与を行う方法。ケルベロスが巨大種で体重100kgを超える可能性がある限り、多分これが一番安全で現実的な方法だと思われる。

 

しかし射出による薬剤投与となるとこれはもう鎮静というよりも麻酔の導入に等しいため、いよいよ術前検査や健診をほぼ行えないままの導入となってしまう。ケルベロスに関してこれはある程度仕方がないと思われるが、代行案があれば是非教えていただきたい。

 

麻酔導入薬、鎮痛、麻薬耐性を考える

遠距離麻酔薬投与を安定行動と仮定したところで、次は麻酔導入薬と鎮痛剤の選択である。覚醒時には留置すら入れられないであろう為、静脈投与系の麻酔は論外となる。

ここで考慮されるべき麻酔薬は筋肉注射による投与が可能であり、またデータの少ない動物麻酔となるので、いざという時に投与された薬剤の効果を打ち消すための拮抗薬が存在するものが好ましい。

 

また、麻酔の他に麻酔の管理を安定化させるための鎮痛剤も必要であるが、ケルベロスの場合、麻酔・鎮痛薬をチョイスする際にもう一つ問題がある。

 

 

そう、ケルベロスの唾液には有毒アルカロイドが含まれている可能性だ。

これの示唆するところはつまり、ケルベロスは常にアルカロイドに晒されており、

 

その身体はアルカロイド耐性が物凄いのではないか

 

ということである。アルカロイド耐性が強いということは、動物や人間の鎮痛薬としてよく使われるオピオイド系統(モルヒネ等)の薬が全く機能しないかもしれないのだ。

 

これに関しては意見が分かれた。

 

 

 

トリカブト由来のアコチニンとオピオイド受容体は別物だから大丈夫じゃないか理論もあれば、

 

 

 

いやいや、アルカロイド全般に耐性があるかもしれないから自然由来オピオイドは選択しないほうがいい、という意見。あくまでも可能性の話ではあるが、疑念がある以上は研究と検証が進むまではオピオイド系は避けた方が無難かもしれない

 

 

 

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M99。象やキリン相手に麻酔銃で使われる。威力はモルヒネの3000倍の麻酔薬

よって、例えば象やキリンに対して使われる麻酔薬であるM99エトルフィンはケルベロスに対しては適切な鎮静・鎮痛薬とは言えない。一見すると鎮痛効果も得られ、ナロキソンという拮抗薬も存在するので使い勝手が良さそうではあるが、エトルフィンは自然由来のオピオイドである以上、ケルベロスに対してその効果は不鮮明で予測不能である

 

 

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Zoletil - ゾラゼパム+チレタミンの1:1混合薬。麻薬指定されておらず便利。

 やはりケルベロスの導入に関しては

の筋肉注射2択であると思われる。このうちケタミンは麻薬指定されてから中々扱いが面倒である点、チレタミンは日本において未だに導入されていないというデメリットが存在するが、両者とも麻酔と同時に鎮痛効果も期待できるのでオピオイドの効かないケルベロスの導入麻酔として最も適切と思われる。

 

 

頭が3つ:麻酔の術中維持の最新医療

麻酔の導入が完了し意識を奪ったら、直ちに気道の確保とガス麻酔による維持を行うのが手術の主流ではあるが、ここで患畜ケルベロスにおいてまたも問題が生じるのである。

 

気道の確保とガス麻酔を、

3つの気道でどう行うのか

 

で、ある。

 

 

 

どうやら少し前まではガス麻酔による維持ではなく、注射麻酔による維持が推奨されていたようである。確かに頭が一つであれば普段通りに気管挿管した後、唯一の気管の状況をモニタリングしてガス麻酔の調節をすれば良いのだが、ケルベロスの場合は頭が3つあるため従来では3つ分全ての気管挿管を行う必要があった。これでは気管それぞれの状況が異なり、麻酔の調整や監視が難しいため、麻酔事態を注射麻酔にしてなんとか制御可能な維持を保っていたようである。

 

が、その必要性を無くした最新医療、C-ETT(Cerberus-ET tube、ケルベロス用気管内チューブ)を使用したガス麻酔による術中維持が推奨され始めた。

 

 

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©@Vet_Yass氏。多分特許は申請済みだと思われる。

 

 ケルベロス用ETTに付いている左右気管閉鎖用バルーンによって左気管と右気管を塞ぎ、中央気管のみでガス麻酔の管理をするという新しい方法である。チューブの位置がずれてしまうと左右気管の閉鎖が無くなってしまうのでSpO2とカプノグラフィに注視しないといけないが、安定させれば従来のイヌと同様の麻酔管理ができる。

 

素晴らしい発明である。

 

ケルベロス医学の未来は明るい。

 

 

 

手術中のケアと、術後ケア

 

鎮痛処置

今回は去勢手術前提であるため、鎮痛処置は他の大きな痛みを伴う手術よりかは楽であるが、それでも局部麻酔と術後のNSAIDsの使用によるマルチモーダル鎮痛は現代医学において必須事項である。

尚、先に書いたとおりオピオイド系統の鎮痛剤の効能はケルベロスにおいて定かではないため、より疼痛を伴う手術の際には注意が必要である。ただし人工精製のオピオイドに関しては効能が期待できるかもしれない他、現状オピオイドに対する大きな副作用は見られていないようなので、必要に迫られた際には使用を試してみることをお勧めする。

 

去勢手術

基本的に犬型であるケルベロスは体外に陰嚢を持っていると思われるが、尾が竜のそれである点から、もしかすると総排泄腔をもち体内に睾丸を持っている可能性も完全に否定はできない。状況に応じ、普段通りの去勢術か、停留精巣の除去術を両方を行えるように準備をしておくことが望ましいだろう。

 

術後の抜糸はできないものと仮定し、閉創では皮下埋没縫合を採用する。尚PDS等にアレルギーが存在するかは現状定かではない。

 

術後ケア

 

 

覚醒前に留置除去や、皮下輸液等すべきことは全て終わらせておく。学術的目的で各種レントゲンやCT、採血等のサンプル確保も望ましいであろう。マイクロチップの埋め込みに関しては「どうせ外見で個体識別が可能である」等の理由で現状は法的な必要性は無い。

 

Eカラーの必要性は意見が分かれるが、頭3つ分のカラーが生むデメリットを考慮しても、十分な鎮痛だけでカラー無し維持をする派が多いようである。

 

術後も数日はNSAIDsの経口投与を続ける。メロキシカムの経口液に砂糖を混ぜたものが望ましいか。

 

 

 

最後に:ケルベロス伝説に隠れた感染症の可能性

 

ここまでケルベロスの手術プランについて様々な獣医の意見を参考にしつつまとめてきたが、ここまできて大変な危険性に気付いてしまったので公共衛生の観点からこの場を借りて注意勧告をさせていただく。

 

ケルベロスの習性を調べている際、このような特徴があることが分かった。以下、一節を抜粋させて頂く。

 

ケルベロスオルトロスの兄貴分であり、3つの頭を持つ犬の化け物。ヘーラクレースは冥界に入ってハーデースから「傷つけたり殺したりしない」という条件で許可をもらい、ケルベロスを生け捕りにした。その際、ペルセポネーを略奪しようとして「忘却の椅子」に捕らわれていたテーセウスとペイリトオスを助け出した。また、地上に引きずり出されたケルベロスは太陽の光を浴びた時、狂乱して涎を垂らした。その涎から毒草のトリカブトが生まれたという。   ―――我らが信頼するソース、ウィキぺディアより

 

お分かりいただけただろうか。

 

 

 

要点をまとめるとこうである。

  • ケルベロスは亡者を見境なく襲う獰猛性を持つ
  • 強い光に狂乱する
  • 特筆する程に涎を垂らす
  • その涎には致死毒性があると示唆される

 

 

 

 

 

 

 

これ…

 

 

 

 

 

 

 

ケルベロス狂犬病発症してね?

 

 

 

 

ということで、ケルベロスを診察する際には絶対に噛まれてはいけないし、涎等の分泌物に細心の注意を払い、必要なら10日間の経過観察が必要となるかもしれない。狂犬病症状が確実に疑われる場合は致死処分を検討しなければいけない。その後、中枢神経組織のウイルス抗原検索が必要になる。

 

ケルベロス来院の際には気を付けたいところである。そしてケルベロスのオーナー達には狂犬病予防接種の徹底を確認していただきたい。

 

 

 

最後に、僕が衝動で思いついてしまったネタに楽しく付き合って下さった各先生方とフォロワーさんに感謝の気持ちを。