秋の七草のひとつとして知られ、余りにも有名で、大変美しい花?・・・と、聞かれれば、
即座に返ってくる、花の名が、桔梗でしょう、
でも桔梗(ききょう)の花は、早ければ秋ではなく、梅雨の頃から初夏には見られるようになります、
万葉の昔から、愛されてきた花は、星形の花で、和風の庭にも、洋風の庭にも、よく似合います。
花色は濃青紫を基本色に、淡紫、白、淡桃紫などがあり、二重咲きもあり、綺麗で清々しい花です。
科 名 | 桔梗(ききょう)科 |
- 生薬名・有効成分 - - 効能 - |
属 名 | キキョウ属 | |
原 産 地 | 日本、中国北部、 北朝鮮原産 |
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植物分類 | 宿根性多年草 | |
樹高・草丈 | 50cm~100cm | |
開花時期 | 6月~9月 | |
花 色 | 白、紫、桃色など | |
花径・花序 | 3cm~5cm | |
花 言 葉 | 清楚、気品、 変わらぬ愛 |
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撮影月日 | 2011.7.17 | |
撮影場所 | 宗像市 | |
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桔梗の花を見ていると、花のシベの構造に違いが発見できます、
これは、自家受粉を避けるために、花の成長期に伴い、シベの形に違いが出てきます。
桔梗(ききょう)の花は、雄しべ5本、雌しべ1本です、
この花は、不都合な自家受粉を避けるため、シベの成長過程に微妙に工夫を持つ能力を持っています。
それは、雄しべと、雌しべの成長過程に、タイムラグを持たせる工夫です、
ホルモンの働きは、雄しべを先に成長させ、後から雌しべを成長させる事で、自家受粉を防止する、
桔梗科の花に、共通して持つ特徴です。
雄しべを先に成長させ、遅れて雌しべを成長させる、
この様なシベの成長に時間差を持たせる花を、雄蕊先熟花 (ゆうずいせんじゅくか)と呼びます。
大雑把ですが、花の開花直後は、雄しべは、雌しべの花柱に合着した構造です、
雄しべが成長し、葯から花粉が噴出ている期間は、雌しべは未成熟で、柱頭は閉じています、
雄しべは、雌しべの花柱部に、べったりと花粉を付け、自分の役目を果たすと枯れていきます、
昆虫、風媒により、花粉を他の花に供給し終わると、
ホルモンの働きは、雌しべを成熟させます、
遅れて成長する雌しべは成熟し、やがて柱頭を五裂平開させ、
他の花からの花粉を受粉出来る能力を持つ様になります、
自分以外の遺伝子を取り込もうする、長い間に身につけた、種の保存のひとつの方法がここに活かされています。
開花直後(雄しべ成長期)。 | 雄しべ活動期(雌しべは未成熟)。 | 雌しべ受粉期(雄しべ機能停止期)。 |
開花直後、 雄しべはぐんぐん成長し、 |
雄しべが成長するに従い、 この段階では、雌しべは、未成熟で、 |
花粉を他の花に媒介が終わると、 ホルモンは雌しべを成熟させ、 柱頭先端を五裂平開させ、 他の花からの受粉が可能になり、 自家受粉を避けます。 |
蕾がいくつか見えます、蕾が風船(バルーン)のような形から、英語では「バルーンフラワー」と呼ばれます。
何とも言えない可愛いさです。
雄しべと雌しべの成長の時期がズレている
なんて面白いのでしょう
初めて知り喜んでいたら、
早速私にも桔梗の写真をゆっくり撮る機会が与えられました
ブログに花遊悠さんのこのページをリンクさせていただきました。
ありがとうございます。