8月15日の晩御飯は、取りあえずこれだけ「すいとん」でした。
今時「すいとん」を食べる機会もありませんが、
私が小学生の時は、お味噌汁が残った時のお昼などに母が作って、ときに食べていたと記憶があります。
小麦粉が好きな私は結構これが好きなのですが、今どきに作ると、具をなんかかんかと
入れてしまうので、懐かしいあの頃の美味しいお味は出ないです・・・。
息子がまだ家に居た頃の終戦記念日には、この「すいとん」だけの晩御飯をしていました。
小学生のころから、ずっと皆で一緒に食卓を囲む頃までは。
段々に、晩御飯に家族全員がそろわなくなった頃から、いつしか終戦記念日の「すいとん」は
作らなくなりました。
私は戦争を知りませんが、再び、戦争というものがなぜか、あまり遠くないところにあることが
気配として感じる時代になったことは、確かでしょう。
人の殺し方さえ分からずに(習わずに)、特攻隊の飛行機にただ乗り込んだ若い命を思うと
その現実をその母は、例えようもない喪失感をどのように受けいれたのでしょう。
私も母となって、かけがえのないひとつの命を守ることさえままならない時代というものは
決して再び、戦争は起こしてはならないと強く思います。
豊かに発展した時代の「すいとん」に、果たして願いが込めることができたかどうか分かりませんが
平和な時代が続くことを祈って、8月15日の晩御飯を頂きました。
いつもの晩御飯 ソイの煮つけ 焼き茄子 コンニャクとトマトの柚子味噌 枝豆