はなこの暮らし工房 被災地に 花を・・・・2
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はなこの暮らし工房

ガーデニング、絵手紙、絵遊び、昔は料理が趣味だった主婦の日常生活

被災地に 花を・・・・2

さて、目的だった花の植え付け作業が早くに終わったので、2日目は朝から
山元町の教育長さんと生涯教育課長さんの案内で、被害の大きかった海岸沿いの町の様子を案内して
頂くことになりました。

山元町から常磐線を超えた向こう側が海岸線になります。
ですから、庁舎の場所は震度6強の地震はあったけれど、津波の被害は受けませんでした。

被害の大きかった中浜小学校への道のりの途中が、瓦礫の山々が残る原っぱへ化していました。
そこには何もない、ただ元には家があったろうと予測できる家の土台だけが所々に残り
常磐線の線路も消えて流され、ほんの5メートルぐらいの線路らしきものが残るだけで
以前はこの道路からは見えなかったという山々が見え、誰もいない索漠とした風景があるだけでした。

写真は小学校以外は全部バスの中から撮ったものです。

では、バスが走った順に被害地域の風景です。

常磐線・山下駅の土台だけが残った跡です。(たった5~6Mぐらいしかなかったように見えましたが)
線路は流されてありません。

20120415被災地1

この常磐線が復旧するには、あと2~3年はかかるだろうと言っていました。
今は巡回のバスが仙台方面へ行っているということでしたが、早く復旧しないと町の若い人がどんどん
町を出ていってしまって、町は過疎化してしまうと危惧していました。

20120415被災地3

あたり一面は何もない野原なのですが、時にこうした壊れかかった家も被災当時のままに
残っていました。

震災前は家が立ち並び、坂元川の正面の山は見えなかったそうです。
20120415被災地5

家の土台だけが残ります・・・・

20120415hisaiti0

瓦礫の山と言ってよいでしょうか?
これがみな、個人の財産だったり、命あるものだったり、その家の古くからある大事なものだったかもしれないと
思うと、目がしらが熱くなりました。

20120415被災地6

20120415被災地7

町ではここの瓦礫を自分たちで処理出来るものは処理するために、小さなプラントが建っていました。

20120415被災地4

自分たちで処理できないほどの多くの瓦礫があるところでは(そういうところの方が多いと思いますが)
プラントも無く、瓦礫が山になっているそうです。
しかし、これを片づけなくては、新しい生活も始まりません。

野原となったところにまだ片付かないものと一台の車が、妙に寂しそうに見えました。

20120415被災地9

ここは、TVニュースでも報道された24名の高校生が亡くなってしまった自動車教習所の後地です。
木の慰霊碑が建てられていました。

20120415被災地10

今はほとんど瓦礫が何か所に集められていますが、震災直後はどんなに混沌とした地獄絵図だったでしょうか。

20120415被災地11

バスが廃校になってしまった中浜小学校に到着しました。
ここは校舎は平成元年に建てられた、とてもモダンな小学校でした。(町でも自慢の小学校だったそうです)

20120415被災地13

バスを降りてびっくりしました。
校庭いっぱいに向こうがみえないほどの向こうまで、まるでプレスを待っている廃車の山でした。

20120415被災地14

ここは体育館です。
ガラスと砂をどけたままになっていましたが、床が津波で大きく持ち上げられています。

20120415被災地15

この小学校は2階建てと3階部分に小さな倉庫がある建物で、2階部分の上にまで津波がやって来た
表示板が張られていました。
約10Mの高さだそうです。

20120415被災地16

2階の屋根まで水が来たのでしょう、瓦が壊れています。
すぐ向こうに海が見えていますが海岸線からは400Mくらい離れたところだそうです。

20120415被災地17

そして校舎の中。

20120415被災地18

外から木が突っ込んできているのが分かるでしょうか?
木の根っこがそのまま残っていました。

20120415被災地19

ここは、3階部分の学校の倉庫です。
ここで生徒(59名)、先生、近所の人達の約90名が、避難し一晩身を寄せ合って夜を明かしたところですが
段ボールが敷かれてあったりして、その日のままの姿でした。

20120415被災地22

校長先生の機転でここに避難し、翌日校庭に集められたところを自衛隊のヘリコプターに発見された
ニュースはまだ、耳にも新しいです。
子供たちには、周りの風景を見せないで・・・という教育的配慮もあったとか。

鉄骨の入った柱も倒されたままです。
どんなに津波が強かったかを想像できます。

20120415被災地20

なんとも言葉が出ない気持ちで、被害の強かった学校を後にしました。
この校舎はこのまま、震災の被害を語る建物として永久保存にしたいと、仰っていました。

これは坂元駅の跡地。
駅のトイレと駅の看板だけが残っていました。線路はありません。

20120415被災地21

この後、仮設住宅をバスの中から見ました。
TVで映るよりとても小さく狭そうに見えました。
洗濯物が干してあり、日常が少し見えました。これで寒さも暑さも耐えるのだ・・と思うと
なんとも言えない気持ちです。

この町は、いちご、リンゴ、ホヤの産地です。

やっとビニールハウスを建て直して、イチゴ農家が少しづつですがイチゴの栽培を始められるように
なって来ていました。

20120415被災地22

遠くに新しいいちごハウスが建て並んでいます。

20120415被災地23

これは震災後、町の語り部の会の人たちが作ったその日を思い出して書いた本です。
(私はこれから読みます。)

20120415語り部本

花の植え付けを一緒にやった、元気のよい70歳の方が書いた文も載っています。

私達のお昼は、回りは何もないところにポツンと建ったお弁当屋さんのお弁当でした。
3月末のやっとオープンしたそうです。
手作りの家庭のお味の美味しいお弁当でしたが、こんな場所でご商売が成り立つのか心配になるくらいでしたが
多分復興の作業をする人たちの食事となるのでしょう。

こうして、あの大きな地震から少しづつですが町の再建の方向へと動いているのも感じましたが
まだ、道のりには色々な問題も山積しているように感じます。
その中でも、この町の方々のパワーの感じ、町が前のように普通の暮らしが出来るようになることを
祈らずにはいられません。

 [ 2012/04/19 18:20 ]  ボランテア | TB(0) | コメント(11)
こんばんはv-266

はなこさん、お疲れ様でした。
そして報告をありがとうございます。
はなこさんにぴったりのボランティアだなあと思いました。
いい企画ですね。

前日は花移植の天気に恵まれてよかったです。
そして、バスでの見学は息を飲みます。
民話の会が記録を残されたことはいいですね。

一人参加が半分と知り、なんだかうれしくなりました。
こういう企画に限りませんが、私も一人参加が
できるようにしたいと思います。
[ 2012/04/19 21:04 ] [ 編集 ]
今晩は
宿泊しての活動だったのですね!
お疲れ様でした。
そんな、はなこさんには、いつも頭が下がる思いです

震災時の記憶のままで前に進めないでいますが
多くの親類を亡くした思いは、中々前向きになれず
未だに目をそらしてしまいます

優しいお花は地元の皆さんの癒しになる事でしょう
[ 2012/04/19 21:58 ] [ 編集 ]
心痛みます!
現実を写真に記録され、はなこさんの目で直視され、目を背けたくなる現実を受け止められ行動に移されたはなこさんを尊敬いたします。決して忘れてはならないのですね。
[ 2012/04/19 23:52 ] [ 編集 ]
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[ 2012/04/20 05:57 ] [ 編集 ]
はなこさん、たいへんお疲れ様でした。
被災された方への思いはあっても、さかなか現地までの実行は
伴わないものです。
でかけられて、たくさんの花の苗を植え、その現実に直視された
はなこさん、ほんとに頭が下がります。
花壇が花いっぱいになるのもまもなくでしょう。
夏には球根の花も咲きだすのですね。
街の賑わいが一瞬のうちに消え、残ったのはがれきの山と
生活音のない静けさなのでしょうか。
今回のレポートを拝見して、あらためて、その被害の大きさと
生活の再建で頑張っている方々を思いました。
ほんとうにありがとうございました。
[ 2012/04/20 10:31 ] [ 編集 ]
自然の破壊力は、すごいですね~
被災された方は突然日常を壊され、
ひきちぎられて無念だったと思います。

被害の大きさから、
まだまだ復興には時間がかかりそうですね。

近い内に大地震が来ると言われていて
何か教訓を得ないといけないんですが、
どうしておけば好いのか分かりません。

1人参加に不安を感じながらも参加されて、
とてもエネルギーのいることですね。
被災された方は、お花を見て喜ばれると思います。
お疲れ様でした。
[ 2012/04/20 15:57 ] [ 編集 ]
今日テレビで奥尻島の津波の後の今をやっていました。
それと東日本の震災と関連した人たちのお話を見ましたが、こういうのは時間がものすごくかかることだということです。
でも奥尻島も復興しています。
奥尻島の人が言っていました。忙しく働いていることが、体を動かしていることがいいみたいです。
はなこさん、一人でもできることを実感なさっていい経験でした。
[ 2012/04/20 20:00 ] [ 編集 ]
こんばんわ~
はなこさん お疲れ様でした。
沢山の花を植えられたのですね。被災地の方々の気持がなごむことでしょう。
元気に育ってほしいです。
早く復興してくれることを願うばかりです。
[ 2012/04/20 22:00 ] [ 編集 ]
v-280香菜さん、こんばんは~
香菜さんは、地球の裏側まで行ったことのある方ですから、ひとりで行動するなんていうのは、超簡単なことでしょう、きっと。
若いうちですよ、足やひざが痛くなっては叶うことではないかもね。

v-280ナチュレさんへ
こんなに写真を撮って、まずは、申し訳ありませんでした。
あちらの方と一緒に作業が出来たことはとても良かったと思います。
人通りの多い場所に花を植えてきましたが、多くの人に綺麗に咲いた花を見てもらえたら、嬉しいです。

v-280銀杏の樹・一期一会さんへ
世界中の人は誰しもみな、被災した人たちの支えにと・・・思っているに違いないです。
私は自分がしたいと思っていたことに出会えて、よかったです。
特別に、何かに値することではないと思いますが。でも、こういうと何か変ですね。

v-280鍵コメさんへ
ありがとう、ありがとう、ありがとうです。
訂正しました。

v-280Akiko.Hさんへ
私一人がやったのではなくて、法人会が企画したことに私が乗っただけなんです。
知らない人と友達になっておしゃべりも出来たし、そんなに疲れませんでしたよ。
一瞬のうちに生活が変わるというのは、どんなでしょうかね?
自然の前においてやはり人間はただの、小さな存在でしかないですね。
復興に一歩、歩きだした人達に心を寄せたいですね。

v-280sachiさんへ
次の地震が来ると予測されていますが、ではどうしたら良いのか・・といっても
情けないことに、ほんと、どうしたらいいのか分かりませんね。
花植えは自分の得意分野でしたから、それが安心材料でしたよ。
長くつや合羽上下など荷物が多いのが、ちょっと大変だったかな。

v-280はるるさんへ
よく自立、自立と言われますが、仕事も無いのに自立は出来ませんね。
案内して下さった、課長さんの方は、この地区で家が流され全壊し、父親を津波で亡くされたそうです。そして今は、仮設住宅に住んでいるそうです。
はたから見ると、とても、案内など出来る状態ではないと思いましたが、こうして
公務員としても仕事があるから、毎日大忙しだったから、その時間を、過ごしてこれたのかもしれないと私も思いましたよ。
これが仕事が無かったら、どう、時間を過ごしていったらよいのでしょうね。

v-280misakoさんへ
ほんと、日本中の人たちが応援していますよね。
「頑張って・・・」とは言えませんでしたので「お元気でいてくださいね。」と、申し上げて帰ってきました。
[ 2012/04/20 22:15 ] [ 編集 ]
震災
はなこさん こんばんわ

はなこさん行かれたのですね。
ニュースで見た映像 現実おこった事だけど 事実を受け止めるには
時間がいっぱい必要で 目をそむけてしまうような場所
ボランティアで お花を植えに参加をされた はなこさん
素晴らしいです。 何かしなきゃ 何かしょうって 心では思っていても
なかなか それを実現するのは難しくて

ほんと一瞬にしてですよね。 変わってしまって
写真を見ると ほんと まだまだ復興には時間がかかります
10メートル以上の津波 がれきの山
廃車の車の山  
がれきの受け入れ 連日ニュースでやっていましたが
受け入れなきゃ いつまでたっても 復興しないし
難しい問題が これからもあると思いますが
少しでも早く 元に戻れる事を願いたいです。


東京に地震がおきたら・・・・
考えたくはないけど
 もしも  もしも・・・って いろいろ考えなきゃいけないですね。

[ 2012/04/20 23:01 ] [ 編集 ]
v-280naoさん、こんばんは
これが自分のところに起こったとしたら、大変なことですよね・・・
何を恨んだらいいのでしょうね?
恨んでも、怒っても、喧嘩しても、悲しんでもいられないと、被災地の人たちは
最近になって思いだじめたようですよ。
人間て素晴らしいね。そんな姿を見ていると、胸が熱くなってきます。

明日もずっと、平凡でもいいから、この生活が続いたら満足ですよね。
でも、そうはいかないらしいね・・・
次は東京直下とか言われて・・・・
残念ながら明日は我が身ですね。
[ 2012/04/21 21:16 ] [ 編集 ]
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