先日「母さんが、車椅子で散歩したよ。」と
変化が嬉しかったのか、父から電話
が入ったので、
土曜日で、午後も遅い時間だったが、出かけた見た。
「今日はお父さんと息子さん?が車椅子で散歩しましたよ。」と
看護婦さん。
「お父さんとラブラブ
だものね。」とおまけつき。
今日は母に、わたしの古い人形を見せたかった。
まだ、私が10歳になるか多分ならぬ頃のゴム人形だ。
大きさは、25センチ位。
人形の服
は母の手作りだ。
今だに、我ながらよく持っていると思うのだが、
貧しい頃の母が、私たち姉妹3人に同じように
クリスマス
のプレゼント
だったと思う。
私はこの人形でよく遊んだことを覚えている。
見せると母は、一瞬驚いたように両手をぱっと広げた。
「お母さんも、お人形さん好きだったわね。」と言うと
両手で人形を持って、その頭をなでて「可愛いね。」と言う。
抱いたり、キスしたりのしぐさ....。
母もまだこんなに、いろいろの感情と動作ができるのだと
思った。
「ふるさと
」が好きだったよ。という妹の言葉を思い出し、
小さな声で歌ってみると「聞いたことがある。」
と言った。
眠っているばかりかと思いきや、まだまだ沢山の
やり取りができるのだと思った一日だった。
1月というのに春のような暖かな日だった。
「サクラが咲いたら
一緒に見にいきましょうね。」と言って
帰ってきた。