北迫薫の 日本のこと日本のもの
葦分け小舟にはなれないけれど
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京都宇治 興聖寺
山号:仏徳山(ぶっとくざん)
開山:道元禅師
中興開山:万安英種禅師
開基:永井尚政
本尊:釈迦牟尼佛
2022.11.19
宇治 萬福寺→興聖寺夜間拝観→三条大橋山福・中川学原画展→チェックイン四条烏丸
11.20
黒谷金戒光明寺→奈良 大安寺→ホテル尾花
11.21
東大寺→京都 東福寺塔頭 一華院→東京
JR東海ツアーズによる興聖寺夜間拝観に
参加いたしました。
京阪宇治駅より宇治川を歩くこと10分ほどでしょうか。
紅葉で有名な参道、琴坂があらわれました。











「そうだ京都、行こう。」
興聖寺夜間拝観
2022/11/19(土)~12/4(日)
詳細はコチラをご覧ください
*この夜間拝観は本堂にはいることができ御本尊を
拝観することができます。
近辺情報
宇治は周知のことですが平等院がありますが
徒歩圏には宇治神社や宇治上神社があります。
とくに宇治上神社はおすすめです。
2022.11.19
宇治 萬福寺→興聖寺夜間拝観→三条大橋山福・中川学原画展→チェックイン四条烏丸
11.20
黒谷金戒光明寺→奈良 大安寺→ホテル尾花
11.21
東大寺→京都 東福寺塔頭 一華院→東京
宜しくお願いいたします
北迫薫の長編書下ろしです
新潮社
↓ ↓
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中川学さんと
2022.11.19
宇治 萬福寺→興聖寺夜間拝観→三条大橋山福・中川学原画展→チェックイン四条烏丸
11.20
黒谷金戒光明寺→奈良 大安寺→ホテル尾花
11.21
東大寺→京都 東福寺塔頭 一華院→東京
京都三条大橋の山福(元ホホホ座さん)さんでは
中川さんイラストの「おいなりさん」の
原画展をやっています
(11月27日まで)

三条大橋山福(元ホホホ座)


美味しいカレーライス(オムライスも美味しいと評判!)
*よろしければ北迫のインスタグラムをごらんください
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国宝 本堂(礼堂)鎌倉時代前期作
十輪院さんは奈良のお寺さんのなかでも大大好きなお寺さんです。
奈良に行くと時間があれば寄らせていただいていますし
拙著 夜間飛行 にも
不遜にも舞台として使わせていただきました。
夜間飛行を読まれたかたは
おわかりになると思います。
小説に登場させるためにも何度おとずれたことでしょう。
物語の中盤でこの十輪院さんは重要な役目を果たします。
このお寺さんの石仏龕が本当にすばらしいものです。
どうしてもこの石仏龕を小説に登場させたかった……のです。
住所 奈良県奈良市十輪院町27
電話 0742-26-6635
交通 近鉄奈良駅より奈良交通バス(天理駅行)
「福智院町」下車、徒歩5分
山号 雨宝山
宗派 真言宗醍醐派
創建年 伝 1283年(弘安6年)
開基 伝 朝野魚養(あさのなかい)(注1)
本尊 地蔵菩薩
*本堂 国宝 鎌倉時代
*拝観料 ¥400
*毎週月曜日(祝日の時は、翌火曜日)は閉門日
*公式ホームページ
*見どころ 石仏龕(せきぶつがん)・本堂蛙股

古い奈良の町並が残る奈良町の静かな一角に
十輪院は佇んでいます。
かつては興福寺や東大寺などと並び、南都七大寺と
称されていた元興寺の別院です。
本堂は本尊の地蔵菩薩を納める石仏龕(せきぶつがん)
のための礼堂(らいどう)として建てられたもので、
鎌倉時代を代表する建造物の一つとして国宝に指定されいます。
寺院の本堂建築としては珍しい、住宅風の意匠を持ち
正面には蔀戸(しとみど)を設けた美しい建物です。

また、広くはない境内は整えられており
とても気持のよい空間がつくられています。

著名なドイツの建築家ブルーノ・タウトは、
著作『忘れられた日本』の中で、
「一般に外国人は、官庁発行の案内書やベデカーなどに
賞賛せられているような事物に、東洋文化の源泉を求めようとする。
しかし奈良に来たら、まず小規模ではあるが非常に古い簡素優美な
十輪院を訪ねて静かにその美を観照し、
また近傍の素朴な街路などを心ゆくまで味わうがよい。」
と述べています。
フランクロイドライトあたりも
この小さな寺院の本堂をみたのではないでしょうか。
そのような感じをうける寺院です。

境内のあちらこちらに石仏や石塔が姿をみせています。

不動明王石像 鎌倉時代

十三重石塔 鎌倉時代




左・伊勢大明神 右・春日大明神
蓮池の周囲にはこの他に
藤原時代の合掌観音や、興福寺曼荼羅石が
安置され、
護摩堂、御影堂がたてられています。

愛染曼荼羅石 鎌倉時代

魚養塚(うおかいづか)
十輪院の開基「朝野宿禰魚養(あさのすくねなかい)の墳墓
さて、本堂(礼堂)にもどりましょう。

外観からみてとれるように
寺院の本堂として低い建物です。
天井の高さは2.2メートル。
これはこの本堂が奥に祀られている石仏龕(せきぶつがん)の
礼拝堂として建てられたものだからです。
石仏龕(高さ2メートル)を見下すような威容を誇る
ことを避けたことによります。
礼拝堂の奥に覆堂(注2)がつづき
そこに石仏龕がおさめられています。

扁額

蛙股
華奢で繊細なくりぬきの蛙股です。
鎌倉前期のものです。
見られることを十分に意識しながら
建築構材としてもかねているものです。
宇治上神社の蛙股は白壁に用いられています
さあ
礼堂(らいどう)にはいり
お地蔵さまにお会いしましょう。

十輪院 石仏龕(せきぶつがん)
肌が粟立つのを感じました。
花崗岩を組み合わせて作った石の厨子には
浮彫がその奥に地蔵菩薩。
そのかたわらに釈迦如来と弥勒菩薩。
そしてこの石仏龕の前には
畳半帖ほどの平たい、死者や棺を置く引導石。

十輪院石仏龕 平安後期作 高さ2メートル
引導石を見るのははじめてのことで、
畏怖の念がわき起こりました。
平安時代に彫られたもので、
覆堂に現在は祀られていますが、
造られた当初より
この場でずっと雨ざらしであったということです。

本尊 地蔵菩薩立像

釈迦如来立像

弥勒菩薩立像
この石仏龕は裏にいたるまで、
浮き彫り、先刻がほどこされています。
物凄い圧縮された密度の濃い空間が展開していると
いっていいと思います。
荘厳 につきます。
私はこの十輪院の石仏龕のことは以前より知っては
いました。
何度もこの寺院の前は通っていましたが
素通りです。
お恥ずかしいことだと、反省至極です。
やれ脱活乾漆像だ、一木造りだと、その方にばかり
目を見やって、仏像好きなどと、笑止千万でした。

無口になってしまいました。



参考
<注1:朝野魚養(あさのなかい)>
右大臣吉備真備の長男・朝野宿禰魚養(あさのすくね なかい)
吉備真備が唐に留学した際に出来た子といわれています。
魚の助けによって日本まで泳いできたともこと。
吉備真備は奈良時代の学者であり政治家ですが、
ボストン美術館展で「海を渡った二大絵巻」の
吉備大臣入唐絵巻で有名です。
<注2:覆堂>
石仏龕をほごするために、覆い、お堂としたもの。

覆堂 外観 前方は本堂(礼拝堂)


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十輪院さんは布教活動に力をいれておいでです。
東向商店街の中には「みんなのお寺」を開設して
いらっしゃいます。
また寺院のあり方などの提言などおおく
傾聴するに値ありです。
公式ウエブをごらんください。


近辺情報
徒歩10分 元興寺

その他
福智院 (徒歩5分)、今西書院(徒歩5分)


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極楽堂(本堂)・禅室
近鉄奈良駅から東向商店街、もちいどのセンター街を
ぶらぶらと歩き元興寺さんへ。
途中、FMラジオのサテライトに
海龍王寺の石川重源ご住職が!
手を振ってご挨拶。↓

駅から歩いて10分強。
久し振りの元興寺さんです。
奈良の寺社は京都と違って
質実剛健。
大好きです。

本日はお堂に入らず
ぐるりと境内をまわり楽しみました。


京都が好きな方には物足りないかもしれません。
京都には雅な華やかさ
奈良には鄙なる剛健さ
私はどちらも大好きです。



極楽堂と禅室の屋根をごらんください。
瓦の色が少し違うところがあります。
この部分はなんと飛鳥時代からのものと言われています。
「行基葺」(ぎょうきぶき)と呼ばれる葺き方をもちられた
この瓦は1400年もの長い間持ちこたえています。
元興寺に行かれたら是非ごらんください。
ちゃんと写真スポットが明示されています。
6月から9月にかけて
浮図田(ふとでん)とよばれる石塔、石像に沢山の
桔梗が咲きほこり
見ごたえがあります。

元興寺 ご朱印
* 浮図田とは「浮図」は仏陀(ぶっだ)のことです。
仏像・仏塔が稲田のごとく並ぶ場所ということです。
* 元興寺オフィシャルサイトはコチラです。
次は十輪院さんへまいります。
2022年
5月18日
京都 御香宮神社→奈良 元興寺→十輪院→京都烏丸
5月19日
京都 六角堂→三条大橋 瑞泉寺→赤山禅院→東京
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御香宮神社拝殿破風飾り
桃山御陵前の御香宮神社に拝観したのは2022年5月。
コロナ禍のために久しぶりの神社仏閣巡りでした。
近鉄御陵前駅を出ると府道に朱色の大鳥居が聳えています。
駅より徒歩5分くらいでしょうか。
非常にアクセスのよい神社です。
伏見の御香宮神社といえば
色鮮やかな破風飾りの二手に分かれた割拝殿で有名です。






嬉しいことに本殿の前には随神(随身)さん。


矢大臣?

右大臣?
随神(随身)さん好きなのにいまだに
どちらが矢大臣、左大臣かわかりません。
所説いろいろあって
当方、混乱ですが
口をあけておいでの(笑っている)随神さんが右大臣のような
気がします。




蟇股(蛙股)が幾つあったのやら
さすが宝庫といわれるだけはあります。
あまりの多さに
数えるのを途中でやめてしまいました。




お気に入りの蟇股は↓

親猿が子猿に栗を与えている図です。
愛らしいですね。
この御香宮神社は
破風飾りに興味のある方
おすすめです。

御香宮神社御香水
伏見といえば酒造りですが
この御香宮神社のご香水は
伏見七大名水のひとつとして数えられており、
日本の名水百選にも選ばれています。
だから
お酒がいっぱい↓







表門

表門

ご朱印

神紋


桃山幼稚園
*御香宮神社オフィシャルサイト
*アクセス 近鉄京都線 桃山御陵前下車 徒歩5分 京都より15分ほど
2022年
5月18日
京都 御香宮神社→奈良 元興寺→十輪院→京都烏丸
5月19日
京都 六角堂→三条大橋 瑞泉寺→赤山禅院→東京
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自由学園 明日館
JR池袋駅西口より歩いて5分
静かな住宅街に
フランク・ロイド・ライト作の明日館は
たたずんでいます。
夜のしじまにその建物の美しいこと













窓枠や内部の意匠もとても凝っており
楽しめました。
小さな椅子は座り心地が悪そうですが
2時間座っても背もお尻も痛くならない
さすがライトと思わせるものでした。
アクセスがよくて
東京のおすすめスポットです。


見学可能日には、館内を自由にご見学いただけます。
通常見学:10:00 ─ 16:00(15:30までの入館)
休日見学:10:00 ─ 17:00(16:30までの入館)注:月1回指定日
喫茶付見学:¥800 | 見学のみ:¥500
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北迫薫 猿島上陸 2022.10.11
みなさま
お元気ですか。
ブログを更新しなくなって随分と時がすぎましたが
このコロナ禍、
以前ほどではありませんが、あちらこちらと
気の向くままに散策をつづけています。
10月11日には東京湾横須賀沖に浮かぶ
自然無人島に行ってまいりました。


幕末から第二次世界大戦前にかけて、東京湾には首都防衛拠点となる
要塞が作られてきました。
品川沖の台場(現お台場)や富津沖の第一海堡、第二海堡、第三海堡
そして
この猿島がその海の要塞です。
猿島以外は人工島。
猿島は自然島です。

自然島の猿島はレンガ造りの歴史的遺産が緑ゆたかな中に
そこかしこと残っています。
島内には縦横無尽に切り通しが走り
その壁は穿たれ
弾薬庫や兵舎となっています。






天空の城ラピュタを思わせると
この島はよく形容されます。
確かに
確かにです。


上りつめるといきなり視界がひらけます。

ここでピクニック気分の昼食です。




展望台
ラピュタのロボット兵が出て来そうです。


砲台跡

砲台跡


アサギマダラに遭遇。
幼虫の食草キジョランにとまっていたので
産卵中だったのかもしれません。
さもなくば
羽化したばかり
まさか
ここでアサギマダラにあえるとは。
猿島に渡り一番感動したことかも・・・・・・

電気灯機関舎(発電所)


横須賀中央駅より徒歩15分→三笠ターミナル→乗船10分→猿島
船は1時間に1本の割合ででています。
猿島へのアクセス、船の運航状況は
コチラをごらんください。

この猿島行きですが
実は現在執筆中の小説の取材をが第一の目的でした。
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