節目を突破した金価格
2017-08-29
ゴールドスポット100
2017-08-28
東京商品取引所のラインナップに「ゴールドスポット100」という商品があります。
特徴としては、FXのように取引出来るCFD(差金決済取引)で、僅かな証拠金で最大40倍以上のポジションを持つことが可能です。もちろん売りからでも取引に入ることが出来ます。レバレッジの効いた金取引では先物取引がまず頭に浮かびますが、先物取引との違いはどこのあるのでしょうか。
先物取引はポジションを持ち続ける場合、限月の期日までに一旦決済してロールオーバーする必要がありますが、その都度手数料が掛かるので長期でのポジション保有に向いていません。その点、ゴールドスポット100は決済期限のない取引なので、ポジションを持ち続けることが出来るのです。
デメリットとして、先物は現物を引き受ける事で精算することが可能ですが、ゴールドスポット100はそれが出来ないことが挙げられます。(一部、立会外取引として現受に応じている事業者もあるようです。)現物取引市場との繋がりを持たないため、XAU/JPYのFX(外国為替証拠金取引)の性格を強く帯びていると言えるでしょう。また、売買益に掛かる税金は株式取引の損益と通算は出来ず、この点もFXや先物と同じ扱いです。
そして肝心の流動性は、直近取引日で約5,400万円/日となっており、国内金ETFである純金上場信託6,200万円/日と較べると若干ボリュームは少ないですが、まずまずという印象です。これから金の知名度が上がっていけば、注目される商品になっていくかも知れません。
金現物の保有に拘らず、資金効率の良いキャピタルゲインを目指す方は、検討してみても宜しいのではないでしょうか。
特徴としては、FXのように取引出来るCFD(差金決済取引)で、僅かな証拠金で最大40倍以上のポジションを持つことが可能です。もちろん売りからでも取引に入ることが出来ます。レバレッジの効いた金取引では先物取引がまず頭に浮かびますが、先物取引との違いはどこのあるのでしょうか。
先物取引はポジションを持ち続ける場合、限月の期日までに一旦決済してロールオーバーする必要がありますが、その都度手数料が掛かるので長期でのポジション保有に向いていません。その点、ゴールドスポット100は決済期限のない取引なので、ポジションを持ち続けることが出来るのです。
デメリットとして、先物は現物を引き受ける事で精算することが可能ですが、ゴールドスポット100はそれが出来ないことが挙げられます。(一部、立会外取引として現受に応じている事業者もあるようです。)現物取引市場との繋がりを持たないため、XAU/JPYのFX(外国為替証拠金取引)の性格を強く帯びていると言えるでしょう。また、売買益に掛かる税金は株式取引の損益と通算は出来ず、この点もFXや先物と同じ扱いです。
そして肝心の流動性は、直近取引日で約5,400万円/日となっており、国内金ETFである純金上場信託6,200万円/日と較べると若干ボリュームは少ないですが、まずまずという印象です。これから金の知名度が上がっていけば、注目される商品になっていくかも知れません。
金現物の保有に拘らず、資金効率の良いキャピタルゲインを目指す方は、検討してみても宜しいのではないでしょうか。
別府・湯布院旅行
2017-08-27
経済成長が止まると更に過酷な競争が幕を開ける
2017-08-25
日本ではバブル崩壊後、25年以上に渡ってゼロ成長が続いていますが、実体経済から利潤を得られなくなった資本は、工場を海外に移転したり、正社員を非正規雇用に置き換える等の手法で、労働者の所得を企業の利潤に転換していきました。資本の拡大は留まることを知りません。日本の労働者にとっては抑圧の時代が続いていますが、実はまだこれは序の口なのかもしれないと危惧しています。
2008年の金融危機後、世界の成長力は目に見えて低下しており、近い将来日本と同じ道を辿る可能性が強まっています。もし日本だけではなく、世界規模で経済成長が止まったら私達の社会にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
結論を述べると、資本主義システムにおいては、中規模以下の会社や全ての労働者が恩恵に預かれるようになるには、市場(パイ)の持続的な拡大が不可欠です。成長が止まれば限られた市場(パイ)を巡って、これまで以上に企業の生存を賭けた過酷な競争が、世界中で繰り広げられることになるでしょう。企業のDNAには利潤の拡大と再生産がインプットされており、マーケットがこれ以上拡大しないと分かっても競争を止めたりすることはありません。
この競争はこれまでとは次元の違うものになるはずです。放置すれば、一部のグローバル企業が全てを総取りし、その他大勢は全て貧困に落とされるような資本主義を極限化した世界が出現する事になるのではないでしょうか。
2008年の金融危機後、世界の成長力は目に見えて低下しており、近い将来日本と同じ道を辿る可能性が強まっています。もし日本だけではなく、世界規模で経済成長が止まったら私達の社会にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
結論を述べると、資本主義システムにおいては、中規模以下の会社や全ての労働者が恩恵に預かれるようになるには、市場(パイ)の持続的な拡大が不可欠です。成長が止まれば限られた市場(パイ)を巡って、これまで以上に企業の生存を賭けた過酷な競争が、世界中で繰り広げられることになるでしょう。企業のDNAには利潤の拡大と再生産がインプットされており、マーケットがこれ以上拡大しないと分かっても競争を止めたりすることはありません。
この競争はこれまでとは次元の違うものになるはずです。放置すれば、一部のグローバル企業が全てを総取りし、その他大勢は全て貧困に落とされるような資本主義を極限化した世界が出現する事になるのではないでしょうか。
壁に接近する円建て金価格
2017-08-24
1/4オンス金貨を購入
2017-08-23
ポートフォリオ・リバランス
2017-08-22
世界の中央銀行が実施した量的緩和政策はポートフォリオ・リバランスを引き起こしました。中央銀行が国債を大規模に買い上がったことにより、追い出された資金が社債や株式、ジャンク債、不動産になだれ込み、それらの資産価格を高騰させたのです。
いつも勉強させて頂いている、グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュートさんの記事です。
量的緩和バブルを崩壊させるポートフォリオ・リバランスの逆流
溢れかえった流動性は、市場のボラリティを低下させます。S&P500の変動を表すパラメータである、VIX指数は過去最低レベルの一方、株価は最高値を更新しています。
ボラリティの低下はリスク資産への配分を強めます。資産価格の変動幅が50%なら怖くて少ししか持てませんが、5%であれば安心して、より多くのリスク資産を持つことが出来ますよね?。
そしてここ数年、潤沢に供給された流動性によって、株式だけではなくジャンク債等の債券市場にも膨大に資金が流入しました。日本では毎月分配金が支払われる高利回りの投資信託が人気を集めていますが、該当するものが相当ありそうです。
しかし一旦、ボラリティの上昇が起こったとき、流動性の逆流は劇的なものになる可能性があります。
低ボラティリティが株価暴落を引き起こす
ジャンク債市場は相対取引のようなマーケットですから、大規模な売りが入ったとき、その売りを吸収する相手は容易に見つからない可能性が高いです。経験のある方なら分かると思いますが、流動性が枯渇したマーケットほど恐ろしいものはありません。値段を幾ら下げても売れなければゼロと同じだからです。売れない資産を抱えて今すぐ現金が欲しい投資家はどう動くか。流動性が潤沢にあるS&P500や日経225などの先進国株式等を叩き売ってくるのではないでしょうか。
いつも勉強させて頂いている、グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュートさんの記事です。
量的緩和バブルを崩壊させるポートフォリオ・リバランスの逆流
溢れかえった流動性は、市場のボラリティを低下させます。S&P500の変動を表すパラメータである、VIX指数は過去最低レベルの一方、株価は最高値を更新しています。
ボラリティの低下はリスク資産への配分を強めます。資産価格の変動幅が50%なら怖くて少ししか持てませんが、5%であれば安心して、より多くのリスク資産を持つことが出来ますよね?。
そしてここ数年、潤沢に供給された流動性によって、株式だけではなくジャンク債等の債券市場にも膨大に資金が流入しました。日本では毎月分配金が支払われる高利回りの投資信託が人気を集めていますが、該当するものが相当ありそうです。
しかし一旦、ボラリティの上昇が起こったとき、流動性の逆流は劇的なものになる可能性があります。
低ボラティリティが株価暴落を引き起こす
ジャンク債市場は相対取引のようなマーケットですから、大規模な売りが入ったとき、その売りを吸収する相手は容易に見つからない可能性が高いです。経験のある方なら分かると思いますが、流動性が枯渇したマーケットほど恐ろしいものはありません。値段を幾ら下げても売れなければゼロと同じだからです。売れない資産を抱えて今すぐ現金が欲しい投資家はどう動くか。流動性が潤沢にあるS&P500や日経225などの先進国株式等を叩き売ってくるのではないでしょうか。
経済成長しなければ年金制度は弱体化する
2017-08-21
経済成長がなければ現在の社会システムは維持が難しくなります。そして、その最たるものは「年金制度」です。
日本の公的年金制度は「確定給付年金」と呼ばれる制度で、将来もらえる年金額が決まっているタイプのものです。(※厳密には賃金や物価の影響を受けますが、今回は無視します。)国民年金を例に挙げると40年間の納付で、77万9,300円(年額)となっています。
ところで確定給付年金には「予定利率」というものがあるのをご存知ですか?予定利率とは年金積立金の目標運用利回りのことです。国民から集められた年金積立金はそのまま寝かせている訳ではなく、株式や債券等の金融資産で運用して利益を上げることになっています。
例えば、年金積立金が100で予定利率が5%だとすれば、1年後の年金積立金は105の見込みですよね。確定給付年金は目標利回りで運用出来たという前提のもとで105の年金を給付する、そういう仕組みになっています。
こう書くと疑問に思う方もいるかもしれません。「それでは目標利回りで運用出来なかったらどうなるの?」と。運用結果に関わらず、年金は決まった金額が支払われていきます。運用が不足する場合は年金積立金を取り崩しますが、予定利率を下回り続けるといずれ年金積立金は枯渇します。
それでは現在の年金積立金の運用状況を確認してみます。過去10年の実績利回りは2.89%、28年度までの累積収益額は、53兆3,603億円の結果でした。一方、予定利率は4%(1999年~)としていることから、目標から約1%下回っている模様です。
たかだか1%、と感じられるかもしれません。しかし利回りは複利であり長期では年金資産にとても大きな影響を及ぼします。また、運用実績が低迷して積立金を取り崩せば、翌年以降達成しなければならないハードルはより高くなっていくのです。
目標の利回りが確保出来なければ、
(1)掛金を引き上げる
(2)給付額を引き下げる
(3)年金積立金の運用を改善する
の方策しかありません。実績利回りが予定利率に届いていなかった影響と考えられますが、
(1)→ 年金の掛金は確かに毎年値上げを続けています。仮に運用利回りの不足を掛金の増額ですべて賄おうとすると1%の不足あたり20%の掛金増額が必要と言われています。
(2)→ 給付額について大きな見直しはされていません。
(3)→ 年金積立金の運用方針見直しは一時ニュースになりました。資産配分が債券から株式重視に変更となり、運用利回り改善を目指す体制となったのは記憶に新しいところです。
しかし今後、より深刻になると考えられる問題は、世界的に経済成長が止まりつつあることから生じる利回りの根本的な低下です。先日の記事でも触れましたが、経済成長がなければ金融資産からの利益も当然期待することは出来ません。恐らく将来に向かって、実績利回りは徐々にゼロに向かわざるを得ないのではないでしょうか。
年金システムを維持していく為に、掛金引き上げはそろそろ限界、給付額引き下げもやりたくない、年金積立金の取り崩しは困る…となると、最終的に税金で補填することになるでしょう。しかしそんな財源はどこにも存在していませんから、国債発行(借金)で埋め合わせるのではないでしょうか。そしてその国債は日銀が引き受けることになるのでしょうか?
私は年金システムは国が何が何でも守ろうとするでしょうから、破綻するとは考えていません。しかし税金で補填すれば「万事めでたしめでたし」とはならず、その歪みは別の形で姿を現すことになるのではないでしょうか?。つまり物価上昇(インフレ)です。
以上の経緯から、私が予想する年金制度の未来は「破綻」ではなく「弱体化」なのです。
日本の公的年金制度は「確定給付年金」と呼ばれる制度で、将来もらえる年金額が決まっているタイプのものです。(※厳密には賃金や物価の影響を受けますが、今回は無視します。)国民年金を例に挙げると40年間の納付で、77万9,300円(年額)となっています。
ところで確定給付年金には「予定利率」というものがあるのをご存知ですか?予定利率とは年金積立金の目標運用利回りのことです。国民から集められた年金積立金はそのまま寝かせている訳ではなく、株式や債券等の金融資産で運用して利益を上げることになっています。
例えば、年金積立金が100で予定利率が5%だとすれば、1年後の年金積立金は105の見込みですよね。確定給付年金は目標利回りで運用出来たという前提のもとで105の年金を給付する、そういう仕組みになっています。
こう書くと疑問に思う方もいるかもしれません。「それでは目標利回りで運用出来なかったらどうなるの?」と。運用結果に関わらず、年金は決まった金額が支払われていきます。運用が不足する場合は年金積立金を取り崩しますが、予定利率を下回り続けるといずれ年金積立金は枯渇します。
それでは現在の年金積立金の運用状況を確認してみます。過去10年の実績利回りは2.89%、28年度までの累積収益額は、53兆3,603億円の結果でした。一方、予定利率は4%(1999年~)としていることから、目標から約1%下回っている模様です。
たかだか1%、と感じられるかもしれません。しかし利回りは複利であり長期では年金資産にとても大きな影響を及ぼします。また、運用実績が低迷して積立金を取り崩せば、翌年以降達成しなければならないハードルはより高くなっていくのです。
目標の利回りが確保出来なければ、
(1)掛金を引き上げる
(2)給付額を引き下げる
(3)年金積立金の運用を改善する
の方策しかありません。実績利回りが予定利率に届いていなかった影響と考えられますが、
(1)→ 年金の掛金は確かに毎年値上げを続けています。仮に運用利回りの不足を掛金の増額ですべて賄おうとすると1%の不足あたり20%の掛金増額が必要と言われています。
(2)→ 給付額について大きな見直しはされていません。
(3)→ 年金積立金の運用方針見直しは一時ニュースになりました。資産配分が債券から株式重視に変更となり、運用利回り改善を目指す体制となったのは記憶に新しいところです。
しかし今後、より深刻になると考えられる問題は、世界的に経済成長が止まりつつあることから生じる利回りの根本的な低下です。先日の記事でも触れましたが、経済成長がなければ金融資産からの利益も当然期待することは出来ません。恐らく将来に向かって、実績利回りは徐々にゼロに向かわざるを得ないのではないでしょうか。
年金システムを維持していく為に、掛金引き上げはそろそろ限界、給付額引き下げもやりたくない、年金積立金の取り崩しは困る…となると、最終的に税金で補填することになるでしょう。しかしそんな財源はどこにも存在していませんから、国債発行(借金)で埋め合わせるのではないでしょうか。そしてその国債は日銀が引き受けることになるのでしょうか?
私は年金システムは国が何が何でも守ろうとするでしょうから、破綻するとは考えていません。しかし税金で補填すれば「万事めでたしめでたし」とはならず、その歪みは別の形で姿を現すことになるのではないでしょうか?。つまり物価上昇(インフレ)です。
以上の経緯から、私が予想する年金制度の未来は「破綻」ではなく「弱体化」なのです。
経済成長があるから株価は上昇する
2017-08-20
「経済成長があるから株価は上昇する」
余りにも単純かつ当たり前の事のように思われます。
しかし最近では世界的に資産高騰が続いているせいか、この基本が無視されている事が多く感じます。
経済成長があるからこそ、企業利益が増え、分け前である株主配当が増額され、それを織り込んで株価が上昇していくのです。以前ファンドマネージャーである堀古英司氏のコラムで「一般に株価が上昇するには3%の経済成長が必要と言われているが、検証したところ3%程ではないとしても2.7%の経済成長が必要であるとの結果が確認された」という記事を読んだことがあります。
日本はバブル崩壊後ほぼゼロ成長、株価は1989年に最高4万円近くに達した後、低迷を続けています。日経平均株価はつい数年前まで1/4の水準である8千円台~1万円で長らく推移していましたが、ここまで下げたのは株価が織り込んでいた将来の増益期待が徐々に剥落していったからだと考えられます。
それでは、最高値を更新し続けているアメリカの経済成長率はいかほどなのでしょうか?実のところアメリカは、株価上昇の必要ラインとされる2.7%成長を、10年以上にわたり達成していません。最後に上回ったのは2005年、住宅バブル真っ最中の時でした。そして2016年の成長率は1.62%に過ぎませんでした。
つまり、今の株高を支えているのは経済成長や企業業績「以外」の理由によるものと考えられ、その上乗せこそ”バブル”と考えられるのではないでしょうか。
余りにも単純かつ当たり前の事のように思われます。
しかし最近では世界的に資産高騰が続いているせいか、この基本が無視されている事が多く感じます。
経済成長があるからこそ、企業利益が増え、分け前である株主配当が増額され、それを織り込んで株価が上昇していくのです。以前ファンドマネージャーである堀古英司氏のコラムで「一般に株価が上昇するには3%の経済成長が必要と言われているが、検証したところ3%程ではないとしても2.7%の経済成長が必要であるとの結果が確認された」という記事を読んだことがあります。
日本はバブル崩壊後ほぼゼロ成長、株価は1989年に最高4万円近くに達した後、低迷を続けています。日経平均株価はつい数年前まで1/4の水準である8千円台~1万円で長らく推移していましたが、ここまで下げたのは株価が織り込んでいた将来の増益期待が徐々に剥落していったからだと考えられます。
それでは、最高値を更新し続けているアメリカの経済成長率はいかほどなのでしょうか?実のところアメリカは、株価上昇の必要ラインとされる2.7%成長を、10年以上にわたり達成していません。最後に上回ったのは2005年、住宅バブル真っ最中の時でした。そして2016年の成長率は1.62%に過ぎませんでした。
つまり、今の株高を支えているのは経済成長や企業業績「以外」の理由によるものと考えられ、その上乗せこそ”バブル”と考えられるのではないでしょうか。
貴金属テスターを手に入れる
2017-08-19
ゴールドの真贋を確かめる為の比重計、貴金属テスター(アルファミラージュ:GK-2000)を手に入れました。私はネットオークションからも、ちょくちょく金貨を買っているのですが、本物なのかずっと気に掛かっていました。今回、それらの金貨をまとめて検査してみます。
ブリスターパック入りの金貨はバラす訳にはいかないので、裸の金貨のみ検査します。
検査結果は全て本物でした。24cu(カラット)は純金という意味です。実際に自分の目で確かめると安心ですね。
色々試します。次はお袋の形見の金の指輪。
ゴールド含有量70%の17金でした。ずっと18金だと思っていました。
私の結婚指輪も調べてみます。
純度95%のプラチナでした。貴金属は宝飾品に加工する場合、そのままだと強度が足りない為、混ぜ物を入れるんですよね。
最後は”問題”の「金貨・銀貨コインセット」です。私は過去に1度、ネットオークションで金貨詐欺に遭遇した事があるのですが、それを検査してみましょう。
まず、金貨を測定しますが、重さが規定の8gに達していません。この時点で偽物確定です。ニセ金貨でも重さは本物に合わせている場合が多いと聞きますが、それすらクリアしていないとは何とも雑な作りで呆れます。そしてそんな代物を掴まされてしまった自分に、また腹が立ってきました。
当然、ゴールド測定モードでは計測不能と出ます。では何の金属を使っているのでしょうか?比重を計算すると、恐らく銅と亜鉛の合金、真鍮ではないかと推測します。測定にあたり、まず銅の比重8.93を入力。
次に亜鉛の比重7.14を入力してセット完了。
測定すると、銅73%と出ました。真鍮で間違いありません。
こうなると銀貨も本物のはずがありませんね。重量・比重から見ても偽物確定でした。こちらは錫・アンチモン・銅の合金である、ピューターと推測します。
ゴールドは田中貴金属等の公認溶融業者以外から手に入れた品以外は厳密な意味で言うと保証の限りではありません。当然ネットオークションに於いては尚更です。金貨などは業者から買うより安く仕入れることが出来ることも多い一方で、偽物も混じっているので、それがリスクといえばリスクです。まずは自分自身を鍛えて偽物を掴まないようにするのが第一です。
そして鑑定については、更に精度を上げて調べようとすると貴金属テスターでも不十分なのですが、機器類を揃えるのは個人ではこの辺が限界でしょう。でも、こういう機械が手元にあるだけでも、一つ安心出来るものだと思いますよ。