ドアを開けろ 2011年09月15日
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連想ゲームの先?

2008年9月のリーマンショックから早いもので3年経つね。

世界中に衝撃を与えたリーマンブラザーズは約2兆円の債務を抱えてチャプター11を申請することになった。

ここで、リーマンショックのおさらいをしよう。

リーマン・ブラザーズとは、アメリカの投資銀行で、日本では証券会社にあたる。

最大手のゴールドマン・サックス等と比べたら規模は小さかったが、例のライブドアが日本放送株を買い占めた時に、資金提供をしていたのがリーマンであった。

その後、金融デリバティブにのめり込み、サブプライムローン証券を大量に抱えることになる。

サブプライムローンとは、低所得者層向けの住宅ローンを指し、信用力が低い分、金利が高い。

住宅バブルで湧き上がるアメリカ全土から、寄せ集めた債券が格付け会社のお墨付きを得て、あちらこちらにばら撒かれた。

住宅バブルの終焉と共に、不良債権を抱え込んだのは、アメリカも日本も同じことであるが、日本は公的資金導入で、官民揃って金融機関を助けたが、アメリカの場合は救うことなく破綻させた。

「納税者に対して、一企業に税金を投入する説明がつかない」との理由である。

巨大なリーマンはこうして潰れ、世界経済に大きな爪痕を残したのは記憶に新しい。

あれから3年が経ち、今度の火種はヨーロッパ。

新聞やニュース報道でもご存じの通り、ギリシャの国債が叩き売られ、金利が急上昇している。

問題はギリシャだけに及ばず、イタリアやスペインまで飛び火しそうな勢いである。

万が一、ギリシャが債務不履行に陥ればどうなる?

よもや「自分には関係ない」と言う人なぞ一人として居ないと思うが、実際どうなるか予測が難しい。

ギリシャがモラルなきデフォルトを起こすと、イタリア・スペインと続くのは間違いあるまい。

「ギリシャが金を返さんのならうちも返さん!!」となる。

当然、ヨーロッパ連合からは離脱しよう。

すると、世界に対するユーロの信認は地に墜ち、他の通貨に対して下落する。

スイスフランやポンドは上昇して、輸出競争力が落ちる。

ユーロ圏の株価は下落して、それは大西洋を渡ってアメリカ大陸にも伝わり、当然のように日本もその渦からは逃れられまい。

株価の下落は企業の体力を失くし、それは従業員の給料や雇用情勢に反映され、景気は一段と悪化する。

最悪の場合、ギリシャ発の世界恐慌の可能性だってある。


リーマンの時、世界恐慌に発展しなかったのは、議会が金融安定化法案を通したのが大きいように思う。

もっとも、一度は法案を否決した翌日、ダウ平均は777ドルの血も凍るような下落で警告したからこそ、可決されたのであって、あれがなければどうなっていたのかわからない。

今でも、世界のファンドマネージャーは、いつでもユーロ圏から逃げ出せる段取りに忙しいことと推測する。

そう、生き残るためには、隣ののろまな間抜けより、一足早く逃げる必要がある。

問題は、逃げ出した資金の向かう先。

普通なら、新興国の株価や通貨に商品等の資源に向かうと思われるが、商品関連は持ち高制限がされるとの報道があったばかり。

われ先にと逃げ出す先を考えるか、それともこれをチャンスと捉えてアクションを起こすか?


難しい選択を迫られる9月はまだまだ続く。
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