自己主張期

 生後4ヵ月になったチュウワウィザード牝馬。

私の姿を見つけ、颯爽と歩いて来ました。

背中を掻いてもらうのが大好き。

身体は大きくなっても、かわいい一面があります。

ミッキーアイル牝馬は、遠くで寝ていて、起きたところ。

母馬を探して鳴いていましたが、こちらへ歩いてやって来ます。

その奥にいたキセキ牝馬は、駆け足で。

アイルを抜かすと、一緒に歩いて来ました。

ウィザードとキセキとアイル。

3頭一度に掻くことはことは難しく、両手を代わるがわる動かして、みんなをグルーミング。

近頃は、馬どうしも、互いに掻き合うようになりました。

そして、その輪に絶対に加わらないのが、キズナ牝馬。

友達よりも、母のそばを好み、いつも淡々としています。

背中がかゆくなったら、柵を使って、ゴリゴリ。

それでも、呼ぶと、近付いてきたので、背中をゴシゴシ。

気持ちいいことは、大好き。

しかし、このところ、集牧の際に、無口を着けようとすると、誰が行っても逃げようとします。

ちょっとした反抗期。

「イヤ！」と主張したくなる時期なのです。

隣の放牧地では、末っ子2頭が遊んでいました。

無邪気な男の仔たち。

モーリス牡馬とステルヴィオ牡馬。

まだ生後1ヵ月の2頭は、遊び盛り。

じゃれ合うことが楽しくて仕方ありません。

ぶつかって、噛み合って、痛みを感じながら、相手との距離感を学んでいきます。

さて、キズナちゃんのところに、幼馴染のキセキちゃんがやって来ました。

キズナは、耳を絞って、不快感を表しますが、マイペースなキセキは、お構いなし。

やがて、2頭で並んで草を食べ始めました。

そして、こちらに来るキズナ。

人間を信頼しつつも、プライドは高く、

この顔のように、一本筋の通った馬であることは、間違いありません。