風の牧場便りニューイヤーズデイ’21♀

ニューイヤーズデイ’21♀

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■牧場の1年

誕生 雪・早春親仔 仔馬の顔
牧場のは、仔馬の誕生と共に始まります。

春・仔馬2頭 牧柵のぞき顔 夏の風
風の中、仲間と共に駆け回る

紅葉 秋・とんぼ 秋・朝もや
母と別れる、試練の

雪景色 1歳冬 白鳥
、真っ白い世界の中で、ひたすら春を待ち・・・。

1歳夏 牧草風景 出発
大きく成長した若駒は、二度目の秋に育成牧場へと巣立っていきます。

 ・06-19  ※1歳牡馬近況
 ・06-18  ※夏至間近
 ・06-17  ※雨上がりの朝
 ・06-16  ※競技会デビュー
 ・06-12  ※自己主張期

 昼前の放牧地に、キタキツネの姿がありました。

5・驚き・1キツネ
 

寝ているニューイヤーズデイ牝馬の周りをうろちょろ。

私に気付かず、近くを通っていきました。

5・驚き・2換毛中
 

キタキツネでも気付かなかったのに、目ざとく見つけてやって来たのは、サクソンウォリアー牝馬。

5・驚き・3サク
 

お母さんと一緒に来ると、ニンジンねだり。

この人懐こさに、ついポケットの中身が減っていきます。

サクちゃんの向こうに、ダノンレジェンド牡馬の姿がありました。

5・驚き・4レジェ
 

横で草を食べていた母が、突然、ゴロン。

5・驚き・5うわ
 

「うわ、何?」

5・驚き・6何?
 

思わず振り返るレジェンドくん。

サクちゃん、移動。

5・驚き・7サク行く
 

カッコウの鳴き声がよく聞こえるようになりました。

初夏の到来です。

さて、場所を替えて、今度は、スワーヴリチャード牝馬の前へ。

5・驚き・8スワ
 

すると、またまた、サクちゃん。

「どいて!私が遊ぶの!」

5・驚き・9サク来る
 

仲間にはいつも強気です。

そんな中、スワちゃんのお母さんが、ニューイヤーズデイ牝馬の母に近付いていました。

5・驚き・10母たち
 

グルーミングです。

ニューちゃんが寄ってきて、

5・驚き・11ニュー来る
 

グルーミングに参加するのかと、凝視していたところ、

5・驚き・12触れる
 

いったん顔を上げ、

5・驚き・13考える
 

今度は、腹の下へ。

5・驚き・14再び
 

ここで、スワちゃんのお母さん、後ろの肢を少し下げました。

「どうぞ」と言わんばかり。

「え?もしかして?」

ニューちゃんは、母と一緒に、グルーミングするふりをしながら、

5・驚き・15私も
 

徐々に、乳房の方へ。

5・驚き・16ついに
 

「えー?うそー?」

5・驚き・17成功
 

カメラを向けながら、思わず、苦笑い。

「飲んでる!」

ニューイヤーズデイ牝馬が、スワちゃん母さんの乳を飲んでいるのです。

我が仔だと思っているのか、怒る気配は全くなし。

5・驚き・18ん?
 

ニューちゃん母さんは、一瞬、目が点になりながらも、再び、グルーミング。

5・驚き・19もう片方も
 

「あー、美味しかった!」

5・驚き・20満足
 

一度顔を上げて、再び。

5・驚き・21もう一回
 

「あー、飲んじゃった!」

5・驚き・22おいし
 

本当の娘のスワちゃんはといえば、私の前から移動し、柵の隅。

5・驚き・23娘は
 

全く、無関心。

大胆にも、ニューちゃんは、そのままスワ母に密着しながら、

5・驚き・24あんなことしても
 

スワ母の前へ。「ねえ。私も参加させてー」

5・驚き・25こんなことしても
 

そして、何食わぬ顔で、去っていきました。

5・驚き・26失礼します
 

グルーミングを終えた、2頭の母さんたち。

5・驚き・27終了
 

ニューちゃんは、スワちゃんのそばを通り、

5・驚き・28娘たち
 

草を食べ始めました。

5・驚き・29何事もなかった
 

スワちゃん母さん、初産です。

新米ママです。

オルフェーヴルの娘です。

他の仔に授乳するなど、サラブレッドでは、なかなかないこと。

狐につままれたような出来事でした。

驚いている私の前へ、またサクちゃん登場。

5・驚き・30サク
 

スワちゃん。

5・驚き・31スワ
 

ニューちゃんも。

5・驚き・32ニュー
 

長靴をかじり始めたサクに、

5・驚き・33サク噛む
 

ニューちゃんが寄ると、「ダメ―!」

5・驚き・34ダメ
 

スワちゃんにも、「ダメ―!」

5・驚き・35危ない
 

甘えん坊サクちゃんを筆頭に、この娘たちは、かなりの個性派ぞろい。

5・驚き・36またサク
 

まだまだ発見はありそうです。

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 生後1ヵ月を過ぎたニューイヤーズデイ牝馬。

5・タン・1ニュー
 

通りかかった放牧地で、1頭だけ動き回っている姿を発見。

5・タン・2らんらん
 

普段、母にぴったり寄り添っているイメージだったので、意外でした。

5・タン・3目
 

天気が良くて、うきうき。

5・タン・5たらら
 

身体が勝手に動いてしまうのでしょうか。

5・タン・6すたすた
 

やがて、母のところへ戻り、また磁石のように、くっついてしまいました。

5・タン・7母に
 

こちらに気付いて、やって来たのは、スワーヴリチャード牝馬。

5・タン・8スワ
 

でも、「あれ?なんだ?」

5・タン・9あれ
 

違うところを見ているので、振り返ると、私のあとをつけて来たとみられるミケが、「ニャー」

5・タン・10ミケ
 

「おいで」と呼んで、仔馬たちと対面。

5・タン・11サク
 

サクソンウォリアー牝馬が、興味津々でした。

黄色いタンポポが、鮮やか。

サクちゃんの後ろでは、ダノンレジェンド牡馬にスワちゃんが、「やーっ!」

5・タン・12スワ&レジェンド
 

負けていられないレジェンドくんが、「やーっ!」

5・タン・13負けられないぞ
 

仔馬たちは、母馬たちの干渉がなくなり、自由に遊び始めています。

楽しい時間です。


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 4月8日の午前8時半頃、父ニューイヤーズデイの牝馬が誕生しました。

母は4産目で、予定日より1日早い出産。

初日から馬房を走り回る、元気な仔で、翌朝にはパドックに出ました。

これは、生後3日目の今朝の姿です。

4・悲・1眠り
 

実は、前日、ショックな出来事があり、心の整理がついていない自分がいました。

目の前で、すやすやと眠る仔馬。

昨日の朝まで、同じように元気だったジャスタウェイ牝馬が、もうこの世にいません。

一昨日から、小さい放牧地へ出ていたジャスタちゃん親子。

昨日も、同じ場所へ放れていましたが、昼に、水桶の水を点検にいったスタッフが、異変を発見。

仔馬の片目が、開いてなかったそうです。

母に蹴られた以外、考えられません。

この母が我が仔をわざと蹴るわけがなく、偶然蹴り上げた蹄が、運悪く、仔馬の目を直撃したのでしょう。 

他馬の種付けから帰って来たリーダーと共に、すぐに獣医さんを通じ、センターに連絡。

診療を受けましたが・・・。

「開くようになるだろう」と思った皆の予想に反し、くだった診断は、予後不良。

蹴られた片目の回復は見込めず、競走馬としての生命が絶たれたための処分でした。

「片目でも生きているのに、どうして?」

「どうして、こんなことになった?なんで、防げなかった?」

そんな考えが頭の中をぐるぐる渦巻き、とても冷静ではいられませんでした。

日高地方は、春先、毎日のように、冷たい強い西風が吹きます。

この日も強風。

風にイライラした母馬が、駆け回って後肢を蹴り上げたのか、その場を見た者はいません。

そして、起こってしまったことは、もうどうすることも出来ませんでした。

やるせなさだけが、どんどん募り、気持ちは沈む一方。

「それが競走馬なんだ・・・」

最後は結局、こうして、自分を納得させるしかありません。

たった2週間の命。

それでも、あの人懐こい顔と、愛らしい仕草を思い浮かべると、涙がにじみます。

春休み中、母馬の種付けに同行した次女は「あの仔、ずっと手をぺろぺろなめてくれてた」と喜んでいました。

わずかな間に、皆の心を動かした、小さな命。

朝の太陽が、暗い気持ちに少し光を差し込んでくれ、また仔馬たちに向き合いました。

寝ているニューイヤーズデイ牝馬の前から、ダノンレジェンド牡馬の前へ。

4・悲・2レジェ
 

レジェンドくんが、隣の放牧地を見ているので、目をやると、ジャスタウェイ牝馬の母が、歩いていました。

4・悲・3探す母
 

朝から、空胎馬の放牧地に入っています。

最初、群れの面々から追いかけられていましたが、それも落ち着いたようでした。

立ち止まって、隣の放牧地を凝視する、ジャスタ母。

4・悲・4あれは?
 

明らかに、いなくなった我が仔を探しています。

そこには、ジャスタちゃんとよく似た星のルーラーシップ牡馬の姿がありました。

4・悲・5ルーラー
 

いななく母馬に、また、レジェンドくんが反応。

4・悲・6気になる
 

歩き出した母馬に、さりげなく近付くレジーナ。

4・悲・7レジ
 

追いかけるわけではなく、寄り添っているように見えました。

4・悲・8レジーナ
 

ため息交じりに、パドックへ戻ると、ニューイヤーちゃんの姿。

4・悲・9顔
 

そっと顔を出して来ます。

4・悲・10のぞく
 

ぷりっぷりの馬体。

4・悲・11ぷりぷり
 

初日からそうだったように、元気よく、跳ね回っていました。

4・悲・14ひょい
 

静止したニューイヤーちゃんに、毛づくろいする母。

4・悲・15母と仔
 

「気持ちいい!」

4・悲・16母
 

愛情いっぱいの母の仕草を見るのは、微笑ましくもあり、少し辛くもあり。

4・悲・17愛情
 

「命を預かる仕事は、きついな」と改めて感じながらも、前を向くしかないと思いました。

関連タグ : ニューイヤーズデイ, ジャスタウェイ, ダノンレジェンド, ルーラーシップ,