風の牧場便り2018年産馬

2018年産馬

ここでは、「2018年産馬」 に関する記事を紹介しています。
■牧場の1年

誕生 雪・早春親仔 仔馬の顔
牧場のは、仔馬の誕生と共に始まります。

春・仔馬2頭 牧柵のぞき顔 夏の風
風の中、仲間と共に駆け回る

紅葉 秋・とんぼ 秋・朝もや
母と別れる、試練の

雪景色 1歳冬 白鳥
、真っ白い世界の中で、ひたすら春を待ち・・・。

1歳夏 牧草風景 出発
大きく成長した若駒は、二度目の秋に育成牧場へと巣立っていきます。

 ・06-19  ※1歳牡馬近況
 ・06-18  ※夏至間近
 ・06-17  ※雨上がりの朝
 ・06-16  ※競技会デビュー
 ・06-12  ※自己主張期

 12月17日、土曜日。阪神10レース、甲東特別で、父トーホウジャッカルの4歳牡馬、トーホウディアスが勝利。

デビューから20戦目で、ついに準オープン馬となりました。

これは、今からちょうど4年前。

12・3勝目・1ディアス4年前
 

ディアスが、当歳12月の風景です。

雪に埋もれた放牧地に、草を探す3頭。

この年の4月と5月に生まれた、遅生まれ組の牡馬。

まず最初に、父モーリスの牡馬が気付いてやって来ました。

12・3勝目・2アールバロン
 

同い年のアールバロンです。

そして、ディアス。

12・3勝目・3ディアス
 

「ニンジン、ちょうだーい」と顔を出す、仲良しペア。

12・3勝目・4顔出し
 

小さい頃、恥ずかしがり屋だったアールバロンは、天真爛漫なディアスのおかげで、たくましく成長しました。

ディアスの良いところは、ニンジンを独り占めしないところ。

決して怒らず、性格はとことん明るい、「いい奴」でした。

少し遅れてやって来た、父ミッキーアイルのミッキークイック。

12・3勝目・5クイック
 

5月生まれで、幼い頃はこの2頭と違うグループだったため、少し控えめ。

そんなクイックも、ちゃんと仲間に入れてあげる、ディアスたち。

12・3勝目・6仲良し3頭
 

遊ぶの大好き、走るの大好き!

今回のレース後のジョッキーコメントに、「折り合いが難しい」とありましたが、確かに、前向きな性格ゆえ、行きたがってしまうところがあるのかもしれません。

デビューの際、テレビに映ったディアスの顔が生き生きしていて、「走りたがってる!」と思った記憶が忘れられません。

年が明けると5歳。精神的にも成長し、更なる飛躍を遂げてくれることを、期待しています。

さて、これが、現在の牧場の風景です。

12・3勝目・7今
 

今年も、12月から、雪景色。

今朝は、マイナス11度まで冷え込みました。

風がなく静かな朝でも、ここまで冷えると、顔が痛くなります。

朝日が照らす放牧地に、トーホウディアスの全弟の姿。

12・3勝目・8弟たち
 

彼は、無鉄砲なディアスとはまた少し性格が違います。

同じ2月生まれながら、大胆不敵なフィエールマン牡馬にはかないません。

12・3勝目・9フィエールマン
 

ジャッカルくん。

12・3勝目・10ジャッカル
 

こちらは、11月より仲間入りした、サートゥルナーリア牡馬。

12・3勝目・11新入りサートゥル
 

ミッキースワロー牡馬。

12・3勝目・12スワロー
 

今は、この4頭が、同じグループ。

生産馬3頭は、ニンジンが大好きで、寒さにも負けず、押し合いへし合い。

12・3勝目・12ニンジンほしい
 

別の放牧地の馬たちも集合したので、そちらの相手もしながら、移動。

反対側の、順光エリアに移ると、ジャッカルは、「何?だれ?」とびっくりして、走りました。

12・3勝目・13びっくり
 

同じくやって来たフィエールマンにかじられながら。

12・3勝目・14フィエールと
 

物見をする2頭を尻目に、先頭でやって来たのは、スワローくん。

12・3勝目・15スワロー
 

度胸は一番。豪快さも一番。

この後、放牧地に入った私は、皆からかじられますが、分厚い防寒着のおかげで、全く痛くありませんでした。

冬もなかなか良いものです。

そして、今日の一番の収穫は、新入りで、超人見知りのサートゥルナーリアくんが、ニンジンを食べてくれたこと。

12・3勝目・16サートゥル
 

久々に、時間がかかった馬でした。

私に心を許すと、顔を触っても逃げず、逆に嬉しそうな表情をします。

人との信頼関係が成り立ってこその、競走馬。

ここにいる卵たちが、立派に成長できるよう、私たちの挑戦はまだまだ続きます。


関連タグ : トーホウジャッカル, モーリス, ミッキーアイル, フィエールマン, ミッキースワロー, サートゥルナーリア,

 6月19日、阪神7レースで、父トーホウジャッカルの4歳牡馬、トーホウディアスが優勝!

2勝クラスへ、駒を進めました。

ディアスが生まれたのは、4年前の4月12日、午後8時半頃。

6・ディアス・14年前誕生時
 

肢がすらっと長く、バランスのとれた体型。

翌朝、まだあどけない顔で、カメラを見つめていました。

6・ディアス・2生後1日目
 

これ以上ないくらい、人懐こい性格。

6・ディアス・3生後6日目
 

印象的な流星。

6・ディアス・4走る
 

元気が良くて、いつも誰かと遊びたくて、うずうずしているような仔でした。

これは、1歳の6月。今から、3年前の様子。

6・ディアス・5クイックと
 

昼夜放牧で疲れていても、遊ぶことは忘れません。

馬房に入ると、ガーッと寝て、外に出れば夢中で草を食べ、遊び、天気が良いと、草の上でまたガーッと寝て。

6・ディアス・6バロンと
 

物に動じず、いつも堂々。

6・ディアス・7こちらへ
 

好奇心の塊。表情豊かな男の仔でした。

1年少々を共に過ごした、幼馴染のアールバロン(父モーリス)は、すでに3勝をあげています。

6・ディアス・8ニンジン美味しい
 

待っていてくれるのか、それとも先にオープン入りするのか。

追いつき、追い越せ。この先に、注目です。

さて、牧場には、1歳馬の全妹と、当歳馬の全弟がいます。

妹は、大柄で、性格もマイペース。

6・ディアス・9全妹
 

他馬にこびず、絡まず、自分の世界を持っています。

弟の放牧地に行くと、まずは、ボス的存在のフィエールマン牡馬が、近付いて来ました。

6・ディアス・9放牧地
 

ジャッカルのお尻が、遠くに見えます。

人懐こくて、人間大好きだけど、個性派ぞろいの男友達が、ちょっと苦手。

6・ディアス・10全弟
 

そこは、兄と全然違います。

6・ディアス・11弟
 

みんながいなくなると、すぐ来て、遊び始める、控えめなやんちゃっこ。

来年には、彼も尾花栗毛となっているでしょうか。


関連タグ : トーホウジャッカル, フィエールマン, モーリス,

 5月22日、東京9レースで、父モーリスの4歳牡馬、アールバロンが勝利!

3勝目となり、準オープン入りを果たしました。

この日、中京8レースでは、父トーホウジャッカルの4歳牡馬、トーホウディアスが、1番人気に支持されながら、2着に惜敗。

悔しさいっぱいだっただけに、応援には力が入りました。

実は、この2頭、互いに最初の友達です。

4年前の4月、アールバロンの1週間後に生まれたのが、トーホウディアスでした。

5月中旬、初めて、一緒に放牧すると・・・。

5・アール・1出会い
 

まずは、天真爛漫な性格のディアスが、バロンに接近。

すると、当時、臆病だったバロンは、口をパクパクさせながら、逃げていきました。

5・アール・2こわいよー
 

何度も、接近を試みる、ディアス。

5・アール・3待ってよ
 

お母さんに、「何やってるの!危ない。行くわよ!」とうながされ、しぶしぶ、その場をあとに。

5・アール・4行くわよ
 

でも、遊びたくて仕方のないディアス。

5・アール・5遊びたいんだよ
 

母の見ていないすきに駆け出すと、バロン親子の周りをくるっと一周。

5・アール・6びゅん
 

「ねえねえ、遊ぼうよー」

5・アール・7遊べないかな
 

何度か近付いているうちに、バロンもやっと・・・。

5・アール・8やあ!
 

と思ったら、くるり。

5・アール・9苦手
 

2週間後、タンポポが綿毛になっても、状況はあまり変わらず。

5・アール・105月末
 

「何しに来たの?」

5・アール・11あそぼ
 

すぐにやって来るのは、ディアス。

隣の放牧地にいた、1歳牝馬たちもやって来ます。

5・アール・12プレミアムたち
 

右の栗毛が、現5歳牝馬、クリノプレミアム。

ディアスは、お尻を向けて、「ねえ、ここ、掻いて」と、アピール。

5・アール・13掻いて
 

そんな自由なディアスを、遠くから見つめているのが、バロンでした。

5・アール・14ちろ
 

「遊びたいんだけど、ちょっと怖いなぁ」

5・アール・15ちろり
 

勇気を出して、とことこ。

5・アール・16とことこ
 

「来た!」

5・アール・17ばあ
 

と思ったら、ディアスがやって来て、そそくさ。

5・アール・18来た
 

お母さんのそばが、一番安全なのです。

5・アール・19さささ
 

幼い頃、慎重派だったアールバロン。

5・アール・20だって
 

あれから、ちょうど4年。

一段一段、階段を上り、世代をリードする存在に。

充実の4歳・5歳の時期を、仲間たちと共に、どう走り抜けてくれるのか、今後に注目です。


関連タグ : モーリス, トーホウジャッカル,

 9月11日、中山7レースで、父モーリスの3歳牡馬、アールバロンが勝利!

新馬戦以来の勝ち星は、デビューと同じ中山の芝1800mでした。

早め先頭に立つと、追って来る1番人気馬を、振り切っての辛勝。

いつものごとく、最後の直線は、大声が出てしまいました。

彼が生まれたのは、3年前の4月5日。

忙しくてブログに載せていなかった、誕生後の様子を、今日はやっと紹介できます。

夜11時半頃の出産でした。

9・祝・1アールバロン誕生
 

母はベテランですが、前年、仔馬と共に移動してきたので、うちでは初めての出産。

すぐに仔馬をなめる優しい母でした。

元気な男の仔。

9・祝・2直後
 

翌日、左目が、逆さまつ毛であることが判明し、獣医さんに処置をしてもらいます。

生後3日目のパドック。

9・祝・3バロン3日目
 

医療用のホッチキスで、まぶたがとめられ、痛々しい表情でした。

9・祝・4左目
 

特徴のある顔。

大あくび。

9・祝・5あくび
 

お母さんに、ちょっといたずら。

9・祝・6かプ
 

生後2週間のパドックです。

9・祝・7生後13日
 

またまた、大あくび。

9・祝・8生後15日
 

モーリスらしい体型の仔でした。

9・祝・9バロン14日目
 

放牧地に出ると、ちょっと緊張。

9・祝・13母と
 

でも、興味津々。

9・祝・14気になる
 

物音や人の動きにとても敏感なところがありましたが、慣れると平気。

タンポポの咲く頃には、

9・祝・15タンポポの頃
 

まぶたの傷跡もすっかり良くなって、いい顔に。

9・祝・16生後1ヵ月
 

9・祝・17すっかり


3年経って、凛々しくなった、今日の姿。

メンコを外した顔を想像しながら、テレビを観ていました。

関連タグ : モーリス,

 2月28日日曜日、阪神2レースで、父ミッキーアイルの3歳牡馬、ミッキークイックが勝利。

新馬戦3着からの2戦目で、初勝利をおさめました。

生まれたのは、3年前の5月13日。

3・クイック・1誕生
 

暖かい季節に生まれたので、夜でも裏の戸が半分開いています。

外は、一面の緑。

3・クイック・2競走
 

1週間後には、放牧地に出て、お母さんと一緒に競走をしていました。

青鹿毛のすっきりとした馬体。

3・クイック・4かっこいい
 

遅生まれの仲間たちと、10月に離乳しましたが、それほど騒がず、落ち着いていました。

3・クイック・5離乳直後
 

幼馴染は、みんな女の仔だったため、11月に牡馬の第二グループへ。

その1頭が、先日の水仙賞3着のアールバロン。

3・クイック・7合流
 

もう1頭が、先週初勝利を決めたトーホウディアス。

3・クイック・8ジャッカル
 

どちらも、すぐ仲間にいれてくれましたが、彼らより1ヵ月生まれが遅いクイックは、遠慮がち。

3・クイック・8遠慮して
 

気心知れた2頭に気を使い、少し寂しそうに見えましたが・・・。

3・クイック・10徐々に
 

生まれてから1年が経つ頃には、体も心も大きく成長し、ディアスに喧嘩を売るほどに。

3・クイック・111歳5月末
 

セリ上場のために、アールバロンが移動すると、3月生まれの牡馬たちと合流。

3・クイック・129月
 

そこでも、やんちゃぶりを発揮。

3・クイック・13みんなで
 

9月末まで、毎日、楽しそうに動いていました。

3・クイック・14ガブ
 

一つ上の半姉は、デビューする前に、育成牧場で亡くなったとのこと。

母もクイックも何も知りませんが、彼女の分も生き、活躍してくれることを願っています。


関連タグ : ミッキーアイル,