この社会は公務員の方が支えてくれるから成り立っていると言うくらい、公共のための仕事をしていただいている公務員の方々には感謝しかありません。
それにもかかわらず、公務員の仕事内容はハードだったり、地方公務員やみなし公務員は給料の高くない職種も多く、今は公務員と言っても定年後の退職金や年金だけでずっと安定して暮らせる老後資金がもらえるかといえばそうとも言いきれません。
公務員の定年退職金は年々減少の傾向
2006年には地方公務員(都道府県)の定年退職者の退職金の平均は約2800万円が支給されていましたが、2020年には約2200万円(平成31年4月1日~令和2年3月31日に退職した地方公務員の退職手当の平均支給額)に減少しています。
14年で退職金の平均が600万円減という数字の推移を見る限りでは、今後も減る可能性のほうが高いと考えざるを得ないでしょう。
副業は禁止でも投資は副業に当たらない
そうなれば、副業などで収入を増やして将来に備えたいところではありますが、公務員は副業が事実上禁止されています。
実際は条件付き、かつ許可が必要など、いろいろな条件を満たせば公務員でも副業を行うことはできるのですが、条件を満たす副業では十分な収入を得ることが難しかったり、申請しても職場や上司の許可を取ることができないなど、ルール上は副業OKとなっているけど事実上禁止という職場は多いです。
そのため、公務員が将来のための資産を作ったり、生活資金の足しとして給与以外の収入を得るためには、副業に当たらない株や投資信託への投資が有力です。
株や投資信託なら職場や上司の許可も報告も不要
公務員でも許可を取れば許される副業も一部ありますが、いろいろ制限があったり職場の環境や雰囲気、上司の性格などによっては言いだしにくい場合もあります。
しかし、株や投資信託などへの投資は許可も報告も必要ありません。
そのため、株や投資信託は公務員でも多くのかたがやっています。
不動産投資より先に株や投資信託かREITで投資を経験する
公務員はローンが組みやすいため、「公務員には不動産投資が向いている」などと不動産投資を勧める話もよく聞きます。
ただ、慣れない投資用不動産を何百万円・何千万円ものローンを組んで買うってかなりリスクが高いことだし、絶対に儲かるのは公務員のあなたではなく、ローンが通りやすい公務員に大きな金額の不動産を売った不動産会社の人ですよね。
公務員の何が向いてるかって、ただローンが通りやすいというだけで、利益が出る不動産を見つけられるか、空室を作らず安定した家賃収入が得られるかといった実際の投資としての向き不向きは公務員は関係ありません。
不動産は現金化したいときにすぐに売れないし、固定資産税やメンテナンスなど維持のコストもかかります。借り手がいなくてもコストとローンの支払いだけがかかり続けるリスクもあります。
株や投資信託と違って不動産の場合は報告も必要だし、「5棟10室以下」「家賃収入が年500万円未満(利益ではなく収入)」「管理業務を委託する(ここでもコスト発生)」という制限を守らないと公務員の不動産投資は副業扱いとなり、大変なことになります。(内緒でやっても税金の金額でバレる可能性があり、利益が出たのに確定申告しなければ脱税になります)
そんな不動産を直接買わなくても、株や投資信託の一種で不動産に投資するREIT(リート)という商品は証券口座(株や投資信託を買うための口座)があれば数万円から買えるし、分配金ももらえます。
REITは買うのも株を買うのと同じで簡単、スマホでパパっと買えて、物件探しも登記もローン審査も不要です。売る時も株や投資信託を売るのと同じなのですぐに現金化できます。公務員でも規模や収入の制限も無いし確定申告も不要です。
不動産に投資する投資信託なら、100円から不動産に投資できるものだってあります。不動産投資に興味があるなら、まずはそこから始めてみて「不動産面白いな」と思ったら現物の不動産も考えてみるというほうが堅実ではないでしょうか。
公務員でも税金が有利になるiDeCoやNISAの制度を活用
税金が有利なiDeCoやNISA、つみたてNISAなどの制度を使って老後資金に備えるというのも賢いやり方ですね。
公務員の方は賢い人や堅実な人が多いので、一般的な人よりもこういった有利な制度をしっかり活用する人も多いです。
今は1株から買える証券会社も多いので、「まずは1000円以内で買える株から」というように、少ない金額で試してみてから本格的にやるかどうかを決めることもできます。
公務員としての本業に支障をきたさないためには
投資を始めたらのめり込んでしまって本業に支障をきたす、などと言う事は避けたいところですが、これはやり方次第で防ぐことができます。
何も知らずに始めてしまうと、本業に影響が出てしまうほどのめり込んでしまうケースもあります。
公務員だって人間ですから、全財産かけて買った会社の株価が短期間で半分になったら気が気じゃなくなりますよね。
でも、それってちゃんとやり方を知っていれば、そんな危ないことはしません。
短期間で半分になるようなリスクの高い株を選ぶのが間違いだし、そんな株をたくさん買ってしまうのも、ちゃんとリスク管理がわかっている人ならやらないことです。
最初は”少額で始める”のが賢い株の始め方
そして、慣れないうちは小さな金額で慣れと経験を積んでいきます。慣れない最初のうちは小さな金額で始めれば大きな失敗はしません。
少額で始めれば、例えば1000円だけ買ったなら、たとえ半分になっても500円のマイナスで済みます。
慣れてくれば短期間で半分になるような危ない株を大量に買うなんてこともしなくなります。(まあ、慣れてなくてもそこまでする人は少ないですが)
買う時に緊張しない金額で始めて、慣れるにつれて金額を大きくしていく。
万が一マイナスが出たときに、いくらなら許容できるか?
という金額を想像してみて、それ以上のマイナスが出たら止めると範囲を決めて小さい金額で始める、株価の動きやチャートを見てあまり値動きが激しくない会社を選ぶ。
というように、株や投資信託は、やり方次第でリスクのコントロールができます。
そこで、このサイトでは、忙しい公務員のかたでも株や投資信託への投資をすぐに始められるように、はじめ方や必要なもの、本業に支障をきたさないために注意することなど基礎知識を解説しています。