プラダを着た悪魔 ~アン・ハサウェイ
何か興味をそそる邦題ではないですか?
「プラダ」に「悪魔」ときました。
原題を確認したら、”The Devil Wears Prada”
まんまですね(笑
アン・ハサウェイ。この人はアリス・イン・ワンダーランドでちょっと惚けてちゃっかりした美しい白の女王に扮していたのくらいしか知りません。
ミワ・ワシコウスカヤやジョニー・ディップの陰に隠れて、そこでは今ひとつ存在感は示し難かったように思えます。
無論、プリティ・プリンセスなどの作品がありますので、そちらを注目すべきですが、わたしはまだ観てはいません。
しかし、ここではメリル・ストリープの向こうを張って、彼女の魅力が全開?!
ファンの方どうでしょう?あのゴージャスなドレスの数々。着ていたのはプラダだけではなく多くのブランドを身につけていました。
女性が観たなら、ファッションだけでも面白いでしょうね。
お話は、、、
内容についてあまり語ってしまえば、それまでなので、なるべく触れないようにしますが。
あなたは、今自分が仕事を何となく始めていませんか?
それが多くの人が羨むポストであろうとも、やはり出来ることと、出来ないことがあります。
最終的にやりたい仕事のためキャリアを積む目的でやりはじめたとしても。
そう彼女は文芸誌のライター志望で、ファッションにはまるで興味のない素朴なインテリ娘なのです。
編集長(ストリープ)のあまりに無理な注文、横暴な態度。
場所も時間も関わりなく呼び出される。
アシスタントとは、あれほど大変な仕事なのか。
おかげで、私生活は無茶苦茶。
それは単に殺人的に忙しいとか注文が我儘過ぎるばかりではなく、人として出来ないと感じることまでキャリア・アップのために出来るのか、、、。
同僚や友人に愚痴をこぼす。
しかし愚痴をこぼす相手すら去ってゆく。
しかし、彼女のボスはこう言う。
”決めるのはあなたよ”
何度かこの言葉を肝心な場面に聴くことが出来る。
この言葉は重い。
この映画は、これを語るために作られたのかと思うほど。
また、華々しいファッション業界の奥深かさもじわっと感じられてくる。
わたしの大好きなセルリアンブルーやコバルトブルーの広まった由縁とか。
彼女も次第にファッション界やその仕事に詳しくなり、この業界の魅力を感じるようになる。
普通では会えない有名人とのパーティー、超豪華ホテルに、食事、アクセサリーの数々。
彼女は外面的にも洗練され見違える程に美しくなり、ドレスアップしてゆく。
辛口揃いのオフィスでも、彼女は徐々に認められてゆきます。
そしてコレクションのために行ったパリの華やかさにすっかり虜になり、有名なライターと恋にも落ちる。
が、”きめるのは、あなたよ”
この言葉が蘇る。
メリル・ストリープが言うから余計に重みも出る。
そうなのだ。
決めるのはわたし、なのです。
数々の犠牲を乗り越えてきたカリスマ編集長のハードな経験から放たれる強烈なメッセージなのです。
感情を胸の底に沈めたメリル・ストロープの孤高の凛とした姿は、主人公にも深い学びとなります。
非常にシビアでタイトですが、お互いなくてはならない関係になってゆきます。
しかしアン・ハサウェイも、決めます。
次は、あなたです。
そしてわたしも決めます。
近々(笑
*アン・ハサウェイは、SF映画史に残る大作と評判の”インターステラー”に出演しています。
これは、観なければならないと思っているのですが、まだ状況が許さず観ておりません。