リディック
The Chronicles of Riddick
2004
アメリカ
デヴィッド・トゥーヒー監督・脚本
ジム・ウィート、ケン・ウィート原作
ヴィン・ディーゼル、、、リチャード・B・リディック(「ヒューリア人」の生き残り)
コルム・フィオール、、、ロード・マーシャル(ネクロモンガーの全体主義統率者)
タンディ・ニュートン、、、デイム・ヴァーコ(ヴァーコの妻、夫を尻に敷く野心家)
カール・アーバン、、、ヴァーコ(マーシャルの右腕)
ジュディ・デンチ、、、エアリオン(エーテル体の予言者)
アレクサ・ダヴァロス、、、キーラ(前作でジャックと名乗る少女、身体能力の高いファイター)
ライナス・ローチ、、、ピュリファイア(マーシャルの側近、「ヒューリア人」の生き残り、リディックに全てを託し自殺)
ニック・チンランド、、、トゥームズ(賞金稼ぎの親分)
キース・デイヴィッド、、、イマム(前作の生還者、ヘリオン第1惑星の僧侶)
世界観もスケールも随分前作と異なる。
しかし監督も脚本もデヴィッド・トゥーヒーで同じ。
まるでスターウォーズみたいなことになっている。
リディックはしっかり賞金首~お尋ね者として銀河で有名人となっていた。
前作の4年後の世界。ヘリオン第1惑星が舞台。
太陽が昇ると700℃になる惑星は陽に当たればこりゃ大変な事になる。
夜は-300℃だったか。凄まじい環境だな。賞金稼ぎがこの星手に入れても俺は人に貸すと言っていた。
地下に住むしかないね。
しかしリディック一行は外を走る。
険しい切り立った岩場をボルダリングみたいに登って行く。
彼方から激烈な陽の光が迫ってくる中、、、。
前作は闇の中での息を殺しての闘いであったが。
前作で助けた僧侶イマムと少女ジャックに賞金稼ぎとの絡みで再会することになるが、イマムはネクロモンガーという銀河を統一しようとする全体主義集団から人々を守ってくれと訴える。
ジャックはキーラと名を変え人を殺して刑務所にいた。随分人が変わり精悍で美しいファイターになっていた。
とてもヒロインは魅力的なキャラである。
しかし必ずリディックを最後に助けて命を落とす事になってるみたい。
今回もそうであった。とても惜しいキャラである。
いちいちお前は俺の側かとか聴きただすが、そんなの分かるだろと謂いたい。
(この拘り発達障害の特徴か)。
凄まじくハードでヘビーな攻防戦である。
単に敵が強いばかりでなく、環境が過酷でこの男だから切り抜けるというもの。
ゴーグル付けたり外したりは前回同様。
だが今回は闇は然程なかったが。
強烈な太陽光と、マーシャルの異様なスピードがサイボーグ戦士みたいでクールであった。
キーラのアクションもキレッキレ。
こんなバトルを繰り広げていては、風呂に入らなければやって行けないだろうと思うが、誰も風呂を浴びている様子はない。
辛いわ。
だが見どころは多い。
リディックのマッチョな強さ、キーラの俊敏で巧みな動作、ラスボスであるマーシャルの貫禄十分の軌跡を伴う速過ぎて目にも止まらぬ体術。
あの青味がかった透明軌跡は大変クールだが見ようによっては激速ナメクジ野郎にも想える。
そして今回のひとつの見ものでもあるが、半透明の零体がはみ出て来て相手の零体を掴みだして殺すという実に厳かな技だ。
リディックも素早い攻撃にタジタジとなり、ついに零体を掴みだされそうになるが、何とこの男、霊体もマッチョなのだ。
それを筋力で跳ね返してしまう。これがマーシャルが怖れ滅ぼしたヒューリア人というモノか。その末裔なのだ。
何か孫悟空みたいなパタンだ。戦闘民族サイヤ人。
エーテル状の生命体、預言者のエアリオンという存在もちょっと面白かったがもう少し絡んで来てもよかったかも。
(リディックをネクロモンガーに滅ばされそうになったこのヘリオン第1惑星に呼び寄せた人であるが)。
奥さんのデイムに尻を叩かれ謀反を企てていたヴァーコがすんでのところで闘いに割って入りマーシャルを槍で突き殺そうとするも、霊体は素早く身体を脱していてそちらの頭を剣で突き刺したリディックの勝利となる。
ヴァーコのやっちまったという表情と、奥さんの呆れた表情。この後のヴァーコが思いやられる。
リディックは一族の敵討ちをした形でもあり、それはもう一人の生き残りピュリファイアの遺志でもあった。
ここネクロモンガーの帝国では、殺した者が勝ち取るという掟であり、それまで圧倒的な数の強者ばかりの軍勢が一斉に玉座に座り込んだリディックに傅くのだった。その謀反の主ヴァーコでさえも。へへ~い、である。
この先、リディックはどうするのだろう、と思うと3作目観なければなるまい。
暴れん坊が大人しく玉座に座っているはずないし。
「リディック: ギャラクシー・バトル」という続編があると言う。
どうしよう。4作目「リディック:フューリア」も製作中みたい(今年の8月から撮影に入ったとか)。
息の長いシリーズ映画になるのか。
良いと思う。
これ面白いし。この線で行くのかどうかも気になる(前作と本作の作りが激しく違う)。
だが魅力的なヒロインが必ず死ぬというのが特徴だから、ちょっと何とかならないかと思う。
もう一作目に出ていた人物は皆死んでしまった。
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